ちゃんと質問することと回答の難しさについて、オシム・バッシングを「のび太新聞」として考える

今日はまた、久々に長いので覚悟してくださいね(途中で死なないように)。まぁたいがいは「引用」なんですが。
 
「なんでも願い事をかなえてもらえるアラジンより、相手の願い事をかなえる魔神のほうが楽だ(願い事を考えなくていいから)」というのが昔読んだ『X(ペケ)』(新井理恵)の漫画にありました。
 
で、こんなのを読んで思いました。
世界名作激情

うさだBlogより「ちゃんと質問しなさい」 オシムの記者教育。現状そんな目立った結果が出るわけでもないのでオシムの評価は保留するのが当たり前だと思いますが、何にしてもオシム監督がものすごくマスコミを警戒しているのが見て取れますね。「言葉尻とらえてばっか。年中揚げ足取りと嫌味ばっか言ってるの?この爺さん」などの「『オシム語録』にうんざり」と言った声がネット上であることを紹介した。とありますが、まさにこの言葉尻をつつくことからマスコミってのは始まっているようなもんでしょう?(いい意味でも悪い意味でも)

J-CAST ニュース : 「ちゃんと質問しなさい」 オシムの記者教育(2006/8/17)

「ちゃんと質問しなさい」 オシムの記者教育
 
「マスコミの人がちゃんと質問しないなら、私のほうから今日の試合について話します」
2006年8月16日、サッカー日本代表はアジア杯予選のイエメン代表戦に臨み、2対0で勝利した。オシム監督は、試合後の記者会見でこう切り出し報道陣を驚かせた。なぜオシム監督はマスコミに対して、このような態度を取るのか。
この日の記者会見で「2戦目で進歩はあったか」との質問に、オシム監督は次のように切り返した。
「私ですか?選手ですか?」
マスコミの質問のあいまいさを鋭く突いた発言だ。
 
新聞記者は戦争を始めることができる
 
オシム監督の初戦トリニタード・トバゴ戦に勝利した後のインタビューでも、「今日は親善試合で次は公式戦ですが」との記者の質問に、「今日は公式戦じゃなかったからどんな試合だと言うんですか」「私にとっては親善試合も公式戦も同じように大切だ」とオシム監督はいい、記者をたじろがせた。
以前、J-CASTニュースでは「言葉尻とらえてばっか。年中揚げ足取りと嫌味ばっか言ってるの?この爺さん」などの「『オシム語録』にうんざり」と言った声がネット上であることを紹介した。しかし、オシム監督のこうした言葉は、実は彼がこれまで経験で培ったマスコミへの警戒感が生み出したものなのだ。
オシムの語録と半生を綴った『オシムの言葉』(集英社インターナショナル)を見るとそこにヒントがある。オシム監督がジェフ千葉の監督だったころの話である。
「言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある。私は記者を観察している。このメディアは正しい質問をしているのか。(略)そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」
「言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある。私は記者を観察している。このメディアは正しい質問をしているのか。ジェフを応援しているのか。そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」
 
「記事を読んだ人々が、扇動されることが怖い」
 
オシム監督がユーゴスラビア代表の監督だった頃、メディアは政治に染まっていた。民族間の対立が深刻な連合国だった同国では、新聞記者が自民族の選手だけに注目し、ナショナリズムプロパガンダに利用しようとしていた。オシム監督は同書で次のように述べている。
「記事自体は私にとってはプレッシャーでも何でもない。あいつらは書きたいことを書くだけだ。ただそれを読んだ人々が、扇動されることが怖い」
日本代表はW杯ドイツ大会で散々マスコミに煽られたすえに、「1分2敗」で1次リーグを敗退している。オシム監督が繰り返す、日本の記者への鋭い切り返し。これは、彼の日本のマスコミ教育、といってもいいだろう。

これの前の記事。
J-CAST ニュース : オシム「負けてもいい」 実はマスコミ批判だった(2006/8/ 9)

オシム「負けてもいい」 実はマスコミ批判だった
 
イビチャ・オシム新監督率いるサッカー日本代表が2006年8月9日の「トリニタード・トバゴ戦」で始動する。試合前日の記者会見で、オシム監督が「敗北は最良の教師」と発言したことが、ネット上で波紋を広げている。発言のウラには、目先の勝利を求めすぎるマスコミへの批判がこめられている、というのだ。
オシム監督は06年8月8日の記者会見で、「勝つことと同時に分析も大事。(中略)勝つとかえって大事なことを見落とすことがあるが、負けて内容がいいということもある。『敗北は最良の教師』という言葉がある」などと発言し、勝敗よりも試合内容にこだわる姿勢を示した。
 
ネット上では「負けてもいい」発言に冷ややかな反応
 
この発言をスポーツ各紙は、大きく取り上げた。スポーツ報知は「注目の就任初戦。勝ち負けより大事なことがある」と評し、サンケイスポーツも「長期スパンを考えた上での選手に対するメッセージ」と前置きし、「内容が伴わない1勝より、敗戦で課題が明確になる方がいい」と評した。オシム監督の発言に好意的だ。
スポーツニッポン、日刊スポーツも含め、スポーツ各紙は「負けても将来につながればいい」ともとれる評価をしている。
しかし、対照的にネット上ではオシム監督の「負けてもいい」発言に冷ややかな反応を示している。2ちゃんねるでは、

「やる前から、負けて得るものがあるとか勝って当たり前と思ってる人は、その考えを捨てて欲しいとかなんか言い訳が多すぎてウザイ」
「負けたらまけたでまたオシム語録でカバーできると思ってるから勝敗なんてどうでもいいんだと思う」
オシムのインタつまんない。言葉尻とらえてばっか。年中揚げ足取りと嫌味ばっか言ってるの?この爺さん」

と、冷ややかだ。そして、そんなオシム監督の「知将」のイメージを強化することに違和感を感じるというカキコミも多数ある。
 
ラッキーゴールの1-0で勝って騒ぐマスコミをけん制
 
SNSmixiでも、多くの人が日記などで取り上げている。なかでも目立つのが、オシム監督の発言は、日本代表の勝ち負けで一喜一憂をあおるマスコミ批判だったという見方だ。

「現時点では、負けることで至らない部分や、必要なものが 見えてくるだろうから、負けるほうが収穫が大きい。漫然とラッキーゴールの1-0で勝って騒ぐマスコミにけん制したんでしょう。」
「敗戦による現状の分析、今後の課題が見えてくるというわけだ。どうもマスコミ、ファン(サポーターとは言わない)は目先の勝利に一喜一憂してしまうが、この時期に完璧な勝利を求めるのはちょっとね〜?」

これまでの日本代表はあまりに目先の勝利を求め、その結果を過大評価したために、結局は世界で通用しないチームになってしまった。そんな冷ややかな感情がサッカーファンのなかにはある。オシム監督の「負けてもいい」発言を、「マスコミへのけん制」だと見るmixiの日記も、「またオシム語録かよ」と思う2ちゃんねるのカキコミも、過大評価をあおったマスコミへの冷えきった感情が書かせた、といってもおかしくないようだ。

で、この「06年8月8日の記者会見」なんですが、当然のことながら全文がネットに公開されています。
【KIRIN WORLD CHALLENGE キリンチャレンジカップ2006】オシム監督試合前日記者会見コメント [ J's GOAL ]
ちょっとこれが本当にオシム監督の言ったことそのままなのか、また言ったことの日本語テキストとして翻訳が正しいかどうかの疑問はありますが、ある件に関する別の視点の提供、ということでは意味があると思います。
ぼくとしては「J-CAST ニュース」の「(略)」「(中略)」部分が猛烈に気になるので、その部分を中心に引用を重ねてみます。
J-CAST ニュース」の記事から。

「言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある。私は記者を観察している。このメディアは正しい質問をしているのか。(略)そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」

これについては、以下のところ経由で、
不可視型探照灯
以下の引用テキストへ。
週刊東洋経済TKプラス | 連載コラム

「言葉は極めて重要だ。そして銃器のように危険でもある。私は記者を観察している。このメディアは正しい質問をしているのか。ジェフを応援しているのか。そうでないのか。新聞記者は戦争を始めることができる。意図を持てば世の中を危険な方向に導けるのだから。ユーゴの戦争だってそこから始まった部分がある」

まぁこれは別に、省略してもいなくてもいいような部分の省略だったみたいです。
もう一つ、「J-CAST ニュース」の記事から。

「勝つことと同時に分析も大事。(中略)勝つとかえって大事なことを見落とすことがあるが、負けて内容がいいということもある。『敗北は最良の教師』という言葉がある」

これは、「J's GOAL」で提供されている情報がありました。

Q:明日、何ができたら成功で、何ができなかったら失敗なのか? その価値基準を教えてください。
「勝つことはサッカーの目的で、それを目指すのは当然のこと。でも同時に内容の分析も大切です。しばしば勝つことと成功が同じように扱われるが、その結果として違った方向に進むこともあります。勝つとチームの中で直すべき点が見えなくなってしまう。逆に内容がよくて負けた場合などのほうが修正点を見つけやすいということもある。日本のみなさんに説明するのは簡単ではありませんが、敗北から最も学んでいるのは日本だと世界の人たちは考えています。ちょっと精神論に入ってしまいました(苦笑)。これは日本の経済などについての話ですよ。サッカーはもっと難しい。今、話したのは経済や社会の復興の話。サッカーについて言うなら、日本はそれらの上に立って学ぶべきことがたくさんあります。歴史、戦争、原爆…。その上で日本は先進国の仲間入りをした。サッカーでもどうして強国と肩を並べることができないのか。それを実現させることが私の願いです。その考えが気に入らなければごめんなさい」
Q:明日のゲームは試合内容にこだわるということですか? それとA3組から明日になって追加招集する気持ちはありますか?
「サッカーは哲学の授業とは違います。今はサッカーについて話しています。インテリジェンスとはサッカーについてのもの。哲学の授業をこれからやろうとしているわけではありません。サッカーは単純なものですが、サッカーの試合は難しいものになりつつあります。選手にはプレーだけではなく、知性、立ち振る舞いとか要求レベルが高くなっています。勝つことにさまざまなことが含まれているのです。勝ってしまえばそういうことが見えない。敗北は最良の教師である。でも、だから負けたいんですとは私は言えない。サッカーは全てが可能です。明日には何を学べたか、学べないかという1つの結論が出る。それは私が考え出したことではなくて、一般的なこと。みなさんもそう考えていると理解していますが。この前のワールドカップは終わったが、そこから何を学んだかが大事なことなんです。
A3については、その質問は挑発です(苦笑)」

なんかオシム監督、戦後日本から若者のマナーまで、いろいろなことを言ってました。
まぁ確かに、スポーツ紙の、それも限られた紙面ではその記者会見を全文載せる意味があまりあるとは思えないんですが、その新聞記事を元に、「本当はどう言っているのか」について少し調べてみるとなかなか面白いですね。
 
あと、「J-CAST ニュース」で気になったのはこの部分でした。
J-CAST ニュース : オシム「負けてもいい」 実はマスコミ批判だった(2006/8/ 9)

しかし、対照的にネット上ではオシム監督の「負けてもいい」発言に冷ややかな反応を示している。2ちゃんねるでは、

「やる前から、負けて得るものがあるとか勝って当たり前と思ってる人は、その考えを捨てて欲しいとかなんか言い訳が多すぎてウザイ」
「負けたらまけたでまたオシム語録でカバーできると思ってるから勝敗なんてどうでもいいんだと思う」
オシムのインタつまんない。言葉尻とらえてばっか。年中揚げ足取りと嫌味ばっか言ってるの?この爺さん」

と、冷ややかだ。そして、そんなオシム監督の「知将」のイメージを強化することに違和感を感じるというカキコミも多数ある。

「「言葉尻とらえてばっか。年中揚げ足取りと嫌味ばっか言ってるの?この爺さん」などの「『オシム語録』にうんざり」と言った声」はネット上では見つかりませんでしたが何か。
まぁ、ぼくの探しかたが悪いんでしょう。この記事を書いた記者が知っているのは、自分自身がそのようなことを2ちゃんねるに書いたから、とか? まさかね。
ご存知のかたは、「2ちゃんねる」のどのあたりにそのようなテキストがあったのか教えてください。サッカー板あたりなんでしょうか。
こんなのはありましたが。以下ニュース速報+から。
【オシム】「ちゃんと質問しなさい」 報道陣へ警戒…「記事はプレッシャーでないが、読者が扇動されるのが

10 名前:名無しさん@6周年 投稿日:2006/08/18(金) 03:42:29 id:n2xu0CZB0
1日テレビを見てりゃマスゴミがどれだけ低レベルか分かるってもんよ
 
11 名前:名無しさん@6周年 投稿日:2006/08/18(金) 03:43:34 id:ofpF78xmO
素晴らしい人だ
まさに正論
 
14 名前:名無しさん@6周年 投稿日:2006/08/18(金) 03:45:31 id:PDmS1arDO
中田英寿もよく切れてたな、だいたい進歩してるかどうかなんて評論家の範疇だろうに
 
17 名前:名無しさん@6周年 投稿日:2006/08/18(金) 03:48:14 ID:+FdiDLxh0
まあ「どうですか?」なんて曖昧な質問して
紙面で叩くか腐すか褒めるかは社の方針で決まってる。
糞だね
 
32 名前:名無しさん@6周年 投稿日:2006/08/18(金) 04:58:45 id:JgxBYQVh0
マスコミに就職した奴って学生時代から何も変わってないなあ。
なんか幼稚なんだよね。で、浅く広いだけの知識。
あと、忙しいフリするのも特徴かな。普通の会社行ったら、できる人ほど
暇そうにするもんだけど。

面倒なので以下略なのです。要約すると「言葉尻とらえてばっか。年中揚げ足取りと嫌味ばっか言ってるの?この記者連中」になっちゃいそうなんですが…。
 
で、オシム監督の悪口を書きそうな媒体とか、記者の名前を推測してみます。
中田バッシングの例としては、こんなのとか。
リヴァイアさん、日々のわざ: 中田英寿は大丈夫なのかなあ?

でも、どうして、メディアに対してだけはああなんだろう。
これまでいろいろなことがあったけど、このまえの「会見場で日本人記者の質問はノー」ってやったのは、すごかった。またしても、ひどく心が痛みました。
その返礼とばかりに、いくつかのスポーツ新聞が「日本人観光客もノー」なんてかき立てて報復するし、こりゃ泥沼だよね。

以下のところから、
日々備忘録: ムキになってるのは記者なんでは

試合翌日でも走る 日本代表の合宿スタートスポナビ
オシム日本が練習開始=試合翌日も濃い内容?サッカースポナビ
共同通信によると、オシム監督は質問に対して目をむいて答えたんだという。
通信社が「目をむいて」なんて主観的な表現を使うのも結構珍しい気がする。

以下のところへ。
試合翌日でも走る 日本代表の合宿スタートスポナビ

メンバー発表当日に集合し、即初練習という異例の合宿スタートとなったが、オシム監督は「これまでとわたしのやり方は違う。メンバー発表の日に練習してはいけないのか」と、質問に目をむいて答えた。
1時間半近く、かなりの運動量の練習をこなしたように見えたが「試合翌日のクールダウン。軽く汗を流す練習だ」とオシム監督。三都主は「ちゃんとした練習をしたと思ったら、レクリエーションだと言われた。明日はこの2、3倍は走るのかも」とハードメニューに舌を巻いていた。
(了)
 
[ 共同通信社 2006年8月13日 22:09 ]

確かに主観入りすぎのような気がします。
時事通信はこんな感じ。
スポーツナビ | ニュース | オシム日本が練習開始=試合翌日も濃い内容−サッカー

サッカーの日本代表は13日、オシム監督就任後初の公式戦となるアジア・カップ予選のイエメン戦(16日、新潟スタジアム)に向け、新潟市内で合宿を開始した。同日発表された代表22人には、先のトリニダード・トバゴ戦メンバーに千葉、G大阪の6選手が加わった。
Jリーグの試合翌日のため、オシム監督にしては軽めの練習ながら、約1時間半をかけ、2組に分かれた5対5や緩急をつけた攻守の切り替えなど、初日から濃い内容に取り組んだ。
オシム監督は「代表は与えられた時間が少ないので、メンバー発表日にも練習をするのが、自分のやり方」と強調。練習内容については、「軽く汗を流しただけだが、スピードの変化はサッカーの練習にも試合にも必要なこと。主導権を握ってコントロールできるのがいいチームだ」と狙いを説明した。
双子の弟・佐藤寿(広島)に続いて、日本代表に初選出された佐藤勇(千葉)は「この場に来られてうれしい。両親に感謝したい。日本を背負う自覚を持ってプレーに集中したい」と意気込んだ。 
 
[ 時事通信 2006年8月13日 22:01

「物語を作る」ような記事の書きかたについてのぼくの日記の参考テキストは、こんなのとか。
愛・蔵太の少し調べて書く日記 - 小泉首相の記者会見を、各メディアはどのように伝えているか
 
いろいろなとこを読んで面白かったところは、これとか。
Here There and Everywhere | 『オシムの言葉』著者の木村元彦さんが”ジーコ批判”を理由にJFAに取材拒否されていた件(SamuraiBlue-2006 Remix)

もしも、これからオシムの取材がサッカー協会管理下に置かれて、監督の発言や原稿内容を事前チェックされるような事態にならば、私は一切仕事を拒否する。そんな協会の「広告塔」はジャーナリストの仕事ではない。今回の件も、テレビ・雑誌でコメント取材が殺到したが、協会批判をセットで発言させてもらえない所はすべてお断りした。

ただこの木村元彦さんは「オシム批判」ではなくて「協会批判」なテキスト(記事)を書くような気がします。
以下のもなかなか飛び具合が面白かったです。
イザ!:【甘口辛口】8月15日-コラむニュース

▼その手を十八番にしていた小泉首相が、イラク特措法をめぐって「非戦闘地域」の定義を聞かれ、「自衛隊が活動するところが非戦闘地域」とはぐらかしていたのを思いだす。オシム監督も最後に「いつ私がW杯に出られる、といいましたか」などとけむに巻いて退陣していくのだろうか ▼しかし、一時の巨人みたいに4番打者ばかりズラリ並べたような前の日本代表に比べ、バントやエンドランなど小技が十分使える選手を集めたところは、難しいことを抜きにして、やはりただ者ではない。じっくり手腕を拝見しようではないか。(今村忠)

いや何もここで小泉首相を出さなくても。
自ニュF: 「ちゃんと質問しなさい」 オシムの記者教育

[#1] (ODJlN2Qy) 記者が逆恨みしてオシム叩きを始めそうだ。怖い。
[#2] (YWVlYWY0) オシムと記者の知恵比べになり、勝てない記者たちがある日突然集中バッシング。
[#3] (YWE2ODFj) 今はオシムに過剰ともいえる人気と期待があるけど、ちょっと結果出せないとすぐに叩き始める可能性はありそうだね。
[#4] (NjYzYzJk) 金子なんかは既に暴れまくって生暖かく見守られている。でも、気のせいか会見の質問のレベルは上がっている気はするし、実は結構記者達も満更ではないのでは?
(後略)

↑まぁ一般的な声はこんな感じです。
ということで、産経新聞の「今村忠」さんと、共同通信の「名無し」さんの書く、オシム監督の記事に少し注目してみたいと思いました。
 
わかりやすくしてみます。

のび太記者「ドラえも〜ん、鼻からスパゲティ食べる器械出してよ!」
ドラえもん監督「それは無理だよ、のび太くん、だいたい君が勝手な約束なんかするから…」
 
翌日の新聞。
「鼻からスパゲティを食べる器械が出せないかという記者の質問に、監督は「そんなものはない」と無愛想に、吐き捨てるように言った。事情通は語る。「友だちを大切にしない奴なんか大嫌いですね」」

こんな感じですか?
 
とはいえ、実は「インタビュー」について考えるきっかけになったのは、実は以下のテキストからなのでした。
ココヴォコ図書館 - カズオ・イシグロのインタビューについて

ところで、インタビューにおけるカズオ・イシグロの話は非常に面白いんだけれども、微妙にインタビュアーの質問がずれているというか、質問箇所があまり美味しくないというか、そんなある種の違和感を感じたのだった。そこでインタビュアーのブログを覗いてみたら、ちょうど折りよく「翻訳の功罪」(http://www.globe-walkers.com/ohno/school/column044.html)と題された記事が上がっていて、カズオ・イシグロへのインタビューの裏話をまじえながら、「翻訳」に関して語っておられる。記事の前半は「ふむふむ、へえ、そんなこともあるんだねえ、まったく興味深いことだねえ」と読んでいたのだけれども、後半、「間抜けな書評にならないために」と題されたあたりから、インタビューの時にも感じた違和感を思い出してきた。簡単に話を纏めると、つまりは、「書評を書くときには、どんな些細なことでも著者にインタビューをして意図を確認してから書く、そうでないと間抜けな書評を書いてしまう」ということになるだろうと思う。えらい律儀なことだと思うが、これで最初に僕が感じた違和感の正体が大体わかった。この方は、文学の中に、ちゃんと読み取るべき「正解」があると考えていらっしゃるみたいだ。なかんずく、「著者の意図」というのが最高に保証されるべきものとして想定されている。だからこそ、インタビューにおいても何かこう、「正解」を探し出そうというような意図が感じられて、僕は違和感を感じたのだった。

↑このテキストもとても面白いので、文系の人(そういうのに興味がある人)はご一読するといいと思います。
 
あと、これも面白かった。
ちゃんと質問,ちゃんとした問題提起(逃走航路@hatena)

最近、私は、人に取材するばかりでなく、人から取材されることも結構多くなった。それでわかったことは、自分で何を聞くべきかが充分わかっていないで人にものを聞く人間がいかに多いかである。
「いかがですか?」
「ご感想をちょっと……」
と水を向けるだけで、何かまとまりのあることを当然にしゃべってくれるものだと思い込んでいるおめでたいジャーナリストがあまりにも多いのだ。

これに連想されることで正しく問題を発見する能力が,定型化された問題を解く能力より重要みたいなこともよく言われる(良い研究者・エンジニア・ハッカーとはみたいな文脈で)上記の引用の前にも「問題を正しくたてられたら、答えを半分見い出したも同然」と書かれていた.

 
「どういう願いをするのが一番いい願いなのか。俺の最初の願いは、その質問の答だ」
(2006年8月23日記述)
 
(追記)
はてなブックマーク - ちゃんと質問することと回答の難しさについて、オシム・バッシングを「のび太新聞」として考える

2006年08月24日 ryankigz football, マスゴミ もうはじまってますけどね・久保武司とか久保武司とか久保武司とか<オシム叩き

久保武司 オシム - Google 検索
うわぁ。
とりあえず「久保武司」という記者の名前は覚えました。
(2006年8月24日記述)
 
(追記)
補完計画: オシム語録っぽくサッカーを語るスレ
これはすごいのがいろいろでした。

14 名前: [] 投稿日:2006/06/29(木) 16:33:32 id:jIhKz2+H
テストの範囲外から問題が出たら、学生は教師に怒るでしょう。
ですが、練習で起きなかった出来事が試合で起きても、選手は監督に怒ってはいけません。
監督は試合を作れませんし、問題用紙をコピーすることも出来ません。
だからメディアも、批判は試合の前にしておいて下さいね。

243 名前:をしむ 投稿日:2006/07/04(火) 09:26:28 ID:EovWDXvb
もし特ダネにオシムが出演した時に小倉さんに一言言ったら。
オシム「あなたは不思議な帽子をかぶっている。」
 
251 名前: 
投稿日:2006/07/04(火) 14:00:19 id:GH3SHI0w
>>243
「小倉さんはジダンには無い物を持っている」
 
256 名前: [] 投稿日:2006/07/04(火) 17:34:38 id:bwkkmnvB
「特ダネの小倉さんはジダンには無い物を持っているが、
 ジダンにもなれる」

(2006年8月24日追記)