チェーンメールとかチェーンブログテキストを推奨されてもな、というのがぼくの感想だった

こんなブログテキストがあったわけですが。
音楽配信メモ オリコンが自分たちに都合の悪い記事を書いたジャーナリストを潰すべく高額訴訟を起こす

烏賀陽さんはメールの冒頭で「みなさんのお知恵、お力を貸してください。記事にしてください。ブログに書いてください。ウエブサイトに載せてください。メールを転送してください。言いふらしてください」と書いた。

みんなができることは簡単だ。このことをリアルの社会で話のネタにしたり、ふざけるなと憤ってネット上で「今こんなことが起きているんだよ」と広めてくれるだけでいい。それが大きなうねりになれば、オリコンだって態度を軟化させざるを得なくなる。

「みんなができること」より「烏賀陽さんがしたほうがいいこと」を最初に考えて欲しいのだった。
1・「月刊誌「サイゾー」編集部」に送られてきた、という「損害賠償訴訟の訴状」の公開
2・それに対する対応およびコメントやトラックバックを公開するための「場」(ブログ)
ぼくがこの、津田さんが流そうとしている情報に添付するのは、「烏賀陽さんはこのようなことも言っている人だった」ということです。
Silly Talk: 『朝日ともあろうものが』

感心したのはアジェンダセッティングがジャーナリストの必須能力、と語っている点。アジェンダセッティングとは今何が問題なのかという論点を見出していくこと。いまこういう事実がありますがどうですか?と読者に提示して価値判断はしないのが本当のジャーナリズムだと筆者(引用者注:烏賀陽弘道氏)は言う。たしかにそのようにプロのジャーナリストならではの視点で事実を提示して、どう思うか読者に委ねられれば、床屋政談にせよブロガー同士の議論にせよ、もっと素直に世論は喚起され、マスコミと読者の健全な関係は担保されるだろう。

アジェンダセッティングに慎重なジャーナリストは、こんなこと言わないと思う。

みなさん。ぼくはずぼらなので「運動」とか「闘争」とか「たたかい」とかとは縁遠い人間ですが、この訴訟はいくらなんでもひどすぎる。あまりに露骨な言論妨害だ。言論・表現の自由という基本的人権フリーランス記者を小馬鹿にしている。

ぼくの推定。
1・津田大介さんが受け取ったという烏賀陽弘道さんのメールは、チェーンメール・チェーンブログテキスト・チェーンブックマークコメントを煽るためのニセメール
2・また津田大介さんがブログスフィアとかネットメディアリテラシーな人を引っ掛けようとしている(これは罠ね)。
3・また烏賀陽さんか。
4・訴状を見ないと何とも言えない。
とりあえず「4」が重要かなぁ、と思った。
さっそくこのような人がいるわけですが、
novtan別館 - メディアの化けの皮を剥ぐタブーを犯すと追い込まれる

この行為は企業による検閲に他ならない。

「企業」は「検閲」できないし、公権力を持つ日本国も、現行の憲法下ではできません。(追記:元テキストは「検閲」→「言論弾圧」に変更がありました)
検閲 - Wikipedia

検閲(けんえつ)とは、国家等の公権力が、表現物(出版物など)を検査し、それらのなかで必要に応じて国家が不都合と判断したものを取り締まる行為をいう。

 
一応今後の参考リンク。
UGAYA Journal.烏賀陽弘道さんのサイト)
いい智慧がありますか?(歩行と記憶(千人印の歩行器))

付記:この転載メールを読んだ疑問はトラバして下さった人の指摘なのですが、訴状の日付が05年12月13日になっていること、その元ネタを検証するために烏賀陽さんのホームページを訪問しても同文がアップされていないことです。

 
この件で一番興味を持ったのは、「いったい、いつ誰が『ヒットチャート』という「音楽商品を故意に消耗化させる方法」を考えついたのか」ということなのでした。
参考リンク。
タダで情報提供して、情報提供したい人から金を取るシステムはいつごろ構築されたんだろう。あとその時宣伝されたモノの現在について
みんなのうた2(無人島に持っていくレコード)(ノーマル)

'62〜'66なのは大瀧詠一の個人的体験というか、そういう世代だからだが、'62の方はともかく、「以降、もうわかんな」くなる'66には意味がありそうな気がする。ビートルズだとリボルバーが'66でサージェントペパーズが'67。ビートルズの影響を受けたトロピカリズモ、ブラジル音楽の「ロック化」も当然この辺の年から。

今、小鷹信光私のハードボイルド』(早川書房)を読んでいるので、そこらへんあたり(1960年代)を中心にいろいろ考える。まぁこの本の話は、また折を見て。
 
(追記)
その後烏賀陽弘道さんのサイトでコメントが出ました。
UGAYA Journal.:■「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟■
こちらでは問題だった日付も「06年12月13日」に修正してありました。
ぼくの意見は、引き続き「訴状を見ないと何とも言えない」なんですが、少なくとも「ニセメール」「引っかけ」の線は消えたという感じです。
 
(追記・その2)
なぜか「音楽配信メモ」が見られなくなっていましたが(ぼくが何かしたのかな)、以下のところにあった、
音楽配信メモ オリコンが自分たちに都合の悪い記事を書いたジャーナリストを潰すべく高額訴訟を起こす
以下のテキストは、

みなさんのお知恵、お力を貸してください。記事にしてください。ブログに書いてください。ウエブサイトに載せてください。メールを転送してください。言いふらしてください。

烏賀陽さんのサイトでは、以下のようになっています(見逃してました)。
UGAYA Journal.:■「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟■

緊急事態が起きました。どうか、みなさんのお知恵、お力を貸してください。

ただ、もうみんな「言いふらして」いるみたいなので、そこらへんはどうだろう。
記事にしてください。ブログに書いてください。 - Google 検索
 
この日記は、以下の日記に続きます。
烏賀陽弘道さん宛の訴状を見たのでコメントしてみる。あとヒットチャートに関するアンケート