『どろろ』はそこがいいんだよ、柳下毅一郎さん

これは以下の日記の続きです。
『どろろ』すげぇ面白い
 
シナトラ千代子 - 映画化されて「どろろ」は死んだのか? 映画『どろろ』感想クリップ

まぁ
「こんなの『○△□』じゃねえ! ▲■先生に謝れ!」
みたいな意見は原作ものの場合にはよくあるわけですが、そういう場合は
「こんなのおれの『○△□』じゃねえ! おれに謝れ!」
とか書くほうが作り手に対しても、書き手としても誠実なんじゃないかという気はします。

改めて手塚治虫のマンガを読み直してみた。
(以下ネタバレあり注意)
 
どろろはチビの子供だった
・「多宝丸」はコミックス(秋田書店)の第三巻で出てくるけど、話は四巻まで続く。
・あれはエイリアンじゃなくてジャック・フィニィ『盗まれた街』のパクリだった!
あの壁はただの壁じゃなくてベルリンの壁だった!
最後の奴に一番驚いた。
 
(ネタバレ警報終了)
ということで、手塚治虫のマンガは「おれの『どろろ』じゃねえ!」感が強かった。
おれの『どろろ』は映画の『どろろ』だ。
どちらがより面白いか、というレベルだと、ぼくは映画です。よくこの話を上映時間サイズにまとめたと思う。
ぼくは別に東宝から賄賂もらってないし、試写じゃなくて自腹で見ましたが。
映画評論家緊張日記: どろろ (2007)
(↑リンク先はネタバレあり注意)
柳下毅一郎さんがどういう映画を面白がるか、ということも、多少はわかっているので、多分柳下さんには『どろろ』はつまんなかったんだろうな、とも思う。
でもぼくは面白かった。というより、日本映画の枠を越えながらも和風を漂わせてて、いい感じの映画でした。
どの映画評論家がどのようなことを言おうと、多分「そこがいいんだよ」とぼくは言うかもしれない。
何の前知識もなしに、『ゾンビ』や『霊幻道士』をはじめて見た時に匹敵するぐらい面白かった。