ケータイ小説を「ヒドい」と言っている携帯小説サイト管理人は誰なのか

 久しぶりにひどい記事を見た。
携帯小説サイト管理人 「どれも同じ内容でヒドい」|Ameba News

携帯小説サイト管理人 「どれも同じ内容でヒドい」
8月11日 15時28分
 
現在中高生を中心に流行している携帯電話専用のサイト。携帯小説サイトからミリオンセラーになる本なども多く生まれていて、未だ不況にあえぐ出版業界では携帯小説部門を立ち上げようとしているほどで、金の鉱脈のように注目されているが、その実態はどうなのか。携帯小説サイトの管理人が語った。
 
「はっきり言って『小説』なんて言葉で呼ぶのもおこがましいほどヒドいものばかりですよ。援助交際、ホスト、主人公の死、とかどれもこれも同じような内容で馬鹿馬鹿しくて読む気にもなれません。だからランキングの高い順に書籍化しているだけですよ」。
 
 これらの読者層は主に地方の女子中高生で、小説を執筆しているのも同様に地方の女子中高生が中心なのだという。
 
「多分、こういうサイトで間違った情報を鵜呑みにした連中が、その間違った情報を基に話を作っているから、内容は『どこの昼ドラだよ!』って突っ込みたくなるほど過激になっています。舞台は主に東京なんですが当たり前ですけど、東京にいるからって女子高生はホストと恋愛しないし援助交際だってそんなにしないんですけどね」。
 
 とは言え、書籍化されたこれらの小説の感想では同年代から「感動して一晩中泣いた」とか「私たちにとってリアルなものが出て嬉しい」だとか賞賛を浴びている。ただでさえ乱れている子供たちの生活態度がこの「間違った」情報を基に更に乱れなければいいのだけれども……。

だから、ケータイ小説を「ヒドい」と言っている携帯小説サイト管理人は誰なんでしょうか?
↓この人でないことだけは多分確かだと思う(読んでみての感想)。

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 みんなも読んでみるとわかると思います。
 まぁ、「ケータイ小説にくわしい某文芸評論家」とか「関係者」とかいう形の匿名だったら、そういう作りこみの記事もアリかな、とは思うのですが、「管理人」ということだと、ものすごく気になったことは確かです。
 そんな管理人は、ちょっとぼくの想像を越えているので(ブログサービスを提供している会社の社長が「どのブログもひどい」とか言ったりするのと同じぐらい想像を超えている)、記事全体が捏造にしか思えなくなってくる
 ケータイ小説に対するネガティヴ・キャンペーンを、ケータイ小説を出版していない既存の出版社がやる、というのはまぁ、根拠としてはわからなくもないんですが(逆にたとえば、週刊ポストなんかは、小学館ケータイ小説出してるから、そんなキャンペーンは多分やらないと思う)、裏読みすると「アメーバ・ブックス必死だな」というふうに考えざるを得ないところが、記事としては何ともかんとも。
【株式会社 アメーバブックス】インターネットの感動をあなたの本棚へ ブログ本、ベンチャー・スピリットシリーズ…
 さらに深読みすると、アメーバの人がどこかの携帯小説サイトに出版企画を持ち込んでみたけど、成功しなかったのかな、とか。
 ぼく自身の、ケータイ小説に関する感想は、そんなに読み込んでるわけではないので、作品に関してひどいとかすばらしいとか言う意見はありませんが、出版商売としてこういうのが成り立っているのは、昔のX文庫と同じように、すごい、とかは思います。
 とりあえず、ぼくの「少し調べて書く日記」の、それなりの声の大きさを利用して何かを言うとするなら、ケータイ小説携帯小説サイトの管理人がヒドいと言っている」と、誰なのか管理人の名前が出ていない段階であまり言わないほうがいいと思う、ということだけです。
 できれば、ぼくより声の大きい人(複数)がこのことをネットで言ってくれるとありがたいと思います。