『生きてゐる孫六』

 木下惠介の監督作品第2作。

 浜松の三方原に住む旧家に伝わる「関の孫六」という名刀と、土地の因習に基づく悪い伝説と、それを打ち破って結婚・土地の開墾をはかる若者たちの話。

 戦時中に作られた映画なので「戦意発揚」的姿勢が表向きはある映画ですが、別に題材そのものは「戦後民主主義」の時代に作られたら、それはそれでそのまま通用しそうな話の内容でした。

 映画画面の写りこみの暗さが、なんか時代を感じさせてちょっと「因習」のおどろおどろしさが出ているような気もする。

 バスにはちゃんと「浜松なんとか」とか書いてあったんだけど、本当に浜松の三方原でロケしたのかどうかは疑問。もう少し調べてみよう。

 しかし、三方原が荒地の時代が長く続いたのは、伝説とか因習あんまり関係なくて、水まわりが悪くて開墾してもそれだけでは意味ない(ちゃんとした農作物を育てるのが難しかった)からのような気もしてたんだが。

 今は「三方原馬鈴薯」というブランドが確立されている様子。

静岡県三方原産新馬鈴薯(男爵)

三方原馬鈴薯は、浜松市三方原台地と湖西市の白須賀台地で栽培が行われています。品種は男爵で、新馬鈴薯としては日本で一番収穫が早いといわれています。
輝きのある白い外観、ホクホクした食味が抜群の馬鈴薯です。

 なんでこう、映画とか本を読んでも何でも調べてみるんだよ、俺。