『幕末民衆の情報世界―風説留が語るもの』『浜美枝 凛として、箱根暮らし』『誰も知らない中国拉麺之路(ラーメンロード)―日本ラーメンの源流を探る』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年12月あたり)。

幕末民衆の情報世界―風説留が語るもの

幕末民衆の情報世界―風説留が語るもの

★『幕末民衆の情報世界―風説留が語るもの』(落合延孝/有志舎/2,500円)【→amazon
幕末の日本には、多くの情報が飛びかっていた。外国船の来航、火山の噴火や地震などの災害、幕府と長州との戦争、そして身近に迫る一揆の動き。このようななか、これらの情報を積極的に入手して蓄積し、そこから自らの政治的立場を創りあげていった「情報人」も存在した。そのうちの一人、森村新蔵という一地方役人が書き残した情報集(風説留)を読みながら、国民国家形成へと向かう幕末日本にどのような情報社会が成立していたのかを明らかにする。
浜美枝 凛として、箱根暮らし

浜美枝 凛として、箱根暮らし

★『浜美枝 凛として、箱根暮らし』(浜美枝/主婦の友社/2,200円)【→amazon
子どもたちが巣立った今、家族との思い出がたくさんつまった家から人生の荷物を整理して、「小さな暮らし」を始めることにしました。残りの人生を大切に、軽やかに生きられたらと願いながら。女優、農業ジャーナリスト、4人の子の母として、箱根暮らしを続けてきた著者が、身の回りのものと向き合い、これまでの人生を振り返りながら、凛として年を重ねる生き方について語る。
誰も知らない中国拉麺之路―日本ラーメンの源流を探る (小学館101新書)

誰も知らない中国拉麺之路―日本ラーメンの源流を探る (小学館101新書)

★『誰も知らない中国拉麺之路(ラーメンロード)―日本ラーメンの源流を探る』(坂本一敏/小学館/740円)【→amazon
「担担麺」や「天津麺」は中国にはないのか?醤油ラーメンや、味噌ラーメン、豚骨ラーメンなど日本ラーメンはどこから来たのか?日本の麺の源流を探って二十余年、中国全土の麺をくまなく食べ歩いた男の出した大胆な結論―すべてのラーメンのルーツは、山東省にあった!ここから大陸全土に通じる拉麺之路を旅し、西の果てパキスタン国境沿いのクンジュラブ峠で食べた未来のラーメン「汁入りラグメン」や、日本の「もりそば」そっくりの麺、うどんの中国逆輸出バージョンの「烏冬麺」まで、千種類以上の中華麺を食した著者が日本の麺の昨日・今日・明日を語る。巻末には著者一押しの中国主要都市麺館案内。

読みたい本・次点。
『異教徒から異人種へ―ヨーロッパにとっての中東とユダヤ人』(井村行子/有志舎/2,200円)
『スクリーン・エロティシズム 北欧・日本篇』(児玉数夫/右文書院/1,600円)
『スクリーン・エロティシズム イギリス篇』(児玉数夫/右文書院/1,600円)
『第二次大戦の特殊作戦―世界を震撼させた特殊部隊の記録』(白石光/イカロス出版/1,619円)
『日本の軍事革命』(久保田正志/錦正社/3,400円)
『知っておきたい伝説の魔族・妖族・神族』(健部伸明監修/西東社/1,000円)
『知っておきたい魔法・魔具と魔術・召喚術』(高平鳴海監修/西東社/1,000円)
『いまなぜ―メディアを読み解く目』(仲築間卓蔵/フリーダム;(京都)かもがわ出版〔発売〕/1,600円)
『直江兼続―恐るべき参謀』(榎本秋/中経出版/1,400円)
『薩摩から江戸へ―篤姫の辿った道』(半田隆夫/(福岡)海鳥社/1,600円)
『フォークナーのアメリカ幻想 『アブサロム、アブサロム!』の真実』(藤平育子/研究社/5,000円)
『維新の系譜―家に、国に、命を尽くした薩摩藩・三人の功臣たち』(原口泉/グラフ社/1,400円)
『人と動物の日本史〈1〉動物の考古学』(西本豊弘編/吉川弘文館/2,800円)