「エルトゥールル号」に関するその後の情報

 以下の日記では、
ネットテキストの劣化コピー問題は、みんなもっと真剣に考えたほうがいいと思う
 ものすごい勢いで以下のように断言してしまいましたが、

エルトゥールル号の遭難」に関して、トルコ国民は全然知ってませんから!

 コメント欄でいただいた情報によると、トルコ国民は知っている可能性は高いみたいです。
エルトゥールル号遭難事件 - 地球浪漫紀行☆世界紀行スタッフの旅のお話し

我々もツアー中に、近年特に、トルコ人日本語ガイドから、この話を聞く機会が多いが、彼らは日本人ツアー専門であり、一般のトルコ人とは事情が違う。そこで、この機会にイスタンブールにある旅行会社5社に問い合わせてみた。日本人旅行をあまり取り扱わない、ドイツ人専門のような旅行社ばかりである。なるべく日本に関心のないような人たちが良い。なぜ問い合わせる気になったのかというと、「教科書も見つかっていません」というNHKの表現だ。トルコは国定教科書で、小学校が義務教育8年、その後、高校が3年。歴史教科書を2冊調べれば事足りるはずだからだ。
 
質問は2点。1、ほとんどのトルコ人エルトゥールル号事件を知っているのか? 2、エルトゥールル号事件は小学校の教科書に記載されているのか? トルコ語はできないので英語で。

回答は、1については全員がイエス。2については回答がわかれた。これはもしかしたら年代によって教科書が変わっているのかもしれない。2名がイエス。3名が小学校の教科書ではなく、高校の歴史教科書に詳細が載っています、というものだった。あるいは小学校の教科書は簡単な記載なのかもしれない。

 また、教科書にも載っている可能性は高いみたいです。
トルコの教科書 - ほんまかい通信

1890年(明治23年)、
エルトゥールル号は、
串本沖にて台風に遭い、
580名のトルコ人船員が命を落とす。
串本町民は救出された64〜65名の船員を手厚く看護し、
殉職した人々のために支援活動を行った。
集められた支援金は、
時の統治者に渡された」(サライ印刷所/アンカラ2006年)

 一応「「エルトゥールル号の遭難」に関するトルコ人の認識度について」という、ぼくの日記のほうに追記しておきましたが、ここにも書いておきます。
 ちょっと煽りすぎた、と反省。
 しかし、日本で「エルトゥールル号の遭難」に関して情報を流している側の人間・組織が怪しすぎ(日本を良い国だ、という立ち位置で語ろうとしている側の意図が見えすぎ)なのは気になるところ。「キリストの幕屋」とか。
 とりあえず、
エルトゥールル号の遭難」に関して、トルコ国民はある程度知ってるみたいでした。(ある年代以下の人は)
 ただ、「トルコの教科書」の前後の文脈を見ていないので、「エルトゥールル号」に関する語られ具合がもう少し知りたい。
 それと、トルコではいつごろから知られるようになった(教科書にまで載るようになった)のか、ということも。
 日本でも、多分1990年代以前に学校教育その他公的教育では教えてなかったような気がするし、情報として流通しはじめたのはインターネットが普及してからなのでは。
 
 これは以下の日記に続きます。
エルトゥールル号事件に関して、今のトルコ人はどのくらい知っているのか