『北の十字軍−「ヨーロッパ」の北方拡大−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

★『北の十字軍−「ヨーロッパ」の北方拡大−』(山内進/講談社/1208円)【→amazon
十一世紀、聖地エルサレムの奪還をはかった十字軍。そして中世、ヨーロッパ北方をめざす、もう一つの十字軍があった。教皇の名のもと、異教徒を根絶すべく残虐のかぎりを尽くすドイツ騎士修道会を正当化した思想とは何か?ゲルマンとスラブの相克から大航海時代までも展望し、ヨーロッパ拡大の理念とその矛盾を抉り出す、サントリー学芸賞受賞作。
 
時代小説「江戸」事典 (双葉文庫)

時代小説「江戸」事典 (双葉文庫)

★『時代小説「江戸」事典−江戸を舞台にした時代小説をより楽しく深く味わうために−』(山本眞吾/双葉社/700円)【→amazon
江戸を舞台にした時代小説を、より楽しく深く味わうために、知っておきたい事柄や用語をわかりやすく解説した“読んで、使える”「江戸」事典。全10章、 101のテーマ、収録語数2000余の充実の内容。時代小説を読むときに手元に置いておくのもよし。江戸と、そこに生きた人びとを理解する教科書として読むのもよし。この1冊で時代小説が何倍も面白くなる。文庫オリジナル作品。
 
第二次世界大戦の起源 (講談社学術文庫)

第二次世界大戦の起源 (講談社学術文庫)

★『第二次世界大戦の起源』(A.J.P.テイラー/講談社/1470円)【→amazon
大論争を巻き起こし研究の画期をなした名著第二次大戦はなぜ勃発したのか。「ドイツ問題」とナチとの関係は? ヒトラー像を修正して激しい論争を呼び、大戦前史研究の流れを変えた必読書、待望の文庫版。
 
中国「反日」の源流 (講談社選書メチエ)

中国「反日」の源流 (講談社選書メチエ)

★『中国「反日」の源流』(岡本隆司/講談社/1680円)【→amazon
たんに「愛国」ということなら、日本人の多くも異存はない。日本にもナショナリズムはある。いわばおたがいさまのものである。自尊の意識なのだから、それがある程度の排外をともなうのも、常識の範囲内であろう。しかし中国の場合、現代日本人がわからないのは、まず日本がその排外の対象となり、それがいっこうに改まらないことにある。「愛国」が「反日」とイコールでむすびつき続ける中国人の心情と思考が、不可解かつ不気味なのである。倭寇の時代から現代まで歴史が明かす「反日」の本質。
 
中世の知識と権力 (叢書・ウニベルシタス)

中世の知識と権力 (叢書・ウニベルシタス)

★『中世の知識と権力−知は力となる−』(マルティン・キンツィンガー/法政大学出版局/2940円)【→amazon
修道院の僧坊や付属学校、黎明期の大学における知の生産と伝達の現場をさぐり、中世における教養知識、実践知識とは何か、両者の関係はどのように変化したかを明らかにする。