『帝国の残影 兵士・小津安二郎の昭和史』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

帝国の残影 ―兵士・小津安二郎の昭和史

帝国の残影 ―兵士・小津安二郎の昭和史

★『帝国の残影 兵士・小津安二郎の昭和史』(与那覇潤/NTT出版/2415円)【→amazon
監督・小津安二郎に差す、兵士・小津安二郎の影。小津映画の精緻な解読を通じ、「昭和」「日本」とは何かを明らかにする、新しいタイプの歴史書
 ★『日本倫理思想史(一)』(和辻哲郎/岩波書店/1134円)【→amazon
倫理学』と並ぶ和辻哲郎の主著。古代から近代に至る倫理思想の展開とそれを支える社会構造の変遷を、宗教から文学まで視野に収めた壮大なスケールで描き出す試みは、日本思想の通史としていまだ類例がない。戦後まもない1952年に刊行された本著は、これ自体が近代日本の思惟の可能性と困難を照らす生きた史料である。
 
浅草―土地の記憶 (岩波現代文庫―文芸)

浅草―土地の記憶 (岩波現代文庫―文芸)

★『土地の記憶浅草』(山田太一/編/岩波書店/945円)【→amazon
庶民の町浅草はいかにして成り立ったのか.賑わう幕末の浅草寺,パノラマ,見世物,12階,6区の活動大写真….鳥居龍蔵高村光雲,緑雨,乱歩,木下杢太郎,伊藤左千夫高浜虚子横山源之助,ピエール・ロチらのエッセイ,紀行,史書などからもう1つの東京をさぐる浅草生まれの作家による異色のアンソロジー
 
星を追い、光を愛して―19世紀科学界の巨人、ジョン・ハーシェル伝

星を追い、光を愛して―19世紀科学界の巨人、ジョン・ハーシェル伝

★『星を追い、光を愛して−19世紀科学界の巨人、ジョン・ハーシェル伝−』(ギュンター・ブットマン/産業図書/2625円)【→amazon
天王星を発見した偉大な天文学者、ウィリアム・ハーシェル。その一人息子として、ジョン・ハーシェルは、父親の背中を追い、さらにその先にある科学のフロンティアをひたすら歩み続けた。イギリスで、そして遠く南アフリカで、巨大な望遠鏡を操り、あらゆる天体を目録化するという、前人未到の偉業を達成した男。光の科学を愛し、写真術の実用化をもたらし、あのダーウィンも深く尊敬した「万能の科学者」。19世紀のイギリスに花開いた、ヒューマニズムあふれる「理想的哲人」の生涯を描いた名著。
 
イスラーム革命の精神 (学術選書)

イスラーム革命の精神 (学術選書)

★『イスラーム革命の精神』(嶋本隆光/京都大学学術出版会/1890円)【→amazon
われわれはイスラームを理解しているだろうか?特にホメイニー師によるイスラーム革命については、喧しい報道にもかかわらず今日でも定まった評価はない。本書はイスラーム革命の精神を支える思想的基盤を確立したモタッハリーの思想を紹介しながら、イスラーム主義の本質を明らかにする。