『歴史のなかの渋谷−渋谷から江戸・東京へ−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

歴史のなかの渋谷―渋谷から江戸・東京へ (渋谷学叢書)

歴史のなかの渋谷―渋谷から江戸・東京へ (渋谷学叢書)

★『歴史のなかの渋谷−渋谷から江戸・東京へ−』(上山和雄/編著/雄山閣/3570円)【→amazon
“渋谷”はどのように形成されてきたのか。その地理的特徴と、古代から高度成長期にいたるの歴史的な変遷のなかから、現代の渋谷がいかにして成立したかを新しい視点で明らかにした意欲作。
 ★『近現代日本を史料で読む−「大久保利通日記」から「富田メモ」まで−』(御厨貴/編著/中央公論新社/924円)【→amazon
歴史は史料に基づき描かれる―。「昭和天皇独白録」や「富田メモ」をはじめ、新たな史料の発掘は、歴史的事実の変更や確定をもたらす。なかでも「原敬日記」「高松宮日記」「真崎甚三郎日記」「佐藤榮作日記」など政治家、皇族、軍人が残した日記は貴重な史料であり、ここから歴史が創られてきた。本書は、明治維新期から現代に至る第一級の史料四十数点を取り上げ、紹介・解説し、その意義を説く。日本近現代史の入門書。
 
日本のまつろわぬ民

日本のまつろわぬ民

★『日本のまつろわぬ民−漂泊する産鉄民の残痕−』(水澤龍樹/新人物往来社/1890円)【→amazon
教科書には載らない歴史??たとえば、朝廷に逆らう勢力として『古事記』に登場する「荒らぶる神」や「伏わぬ人々」の朧げな姿をできる限り追究し、鬼や妖怪、山人や山伏・巫女・遊女・傀儡子・渡世人・忍者など、天皇を頂点とする「表の世界」の外に位置していた陰の側の住民の足跡を追う。
 ★『冤罪の恐怖−人生を狂わせる「でっちあけ」のカラクリ−』(大谷昭宏/ソフトバンククリエイティブ/1470円)【→amazon
ある日突然、犯罪者の濡れ衣を着せられる冤罪。人生が狂い、被害者とその親族を不幸のどん底へと陥れる国家権力の暴走は、なぜこうも続くのか。そこには、司法に巣食う病巣ともいえる“でっちあげのカラクリ”が存在する。事件記者として40年以上現場を追ってきた著者が、この国の司法が危機的状況に至った原因を検証し、冤罪事件の具体的な防止策を示す。冤罪被害者たちの肉声も収録。
 
「終戦」の政治史―1943-1945

「終戦」の政治史―1943-1945

★『「終戦」の政治史1943−1945』(鈴木多聞/東京大学出版会/3990円)【→amazon
第二次世界大戦末期の和戦をめぐって、「終戦か、継戦か」という図式ではなく、政治・軍事指導者たちが拮抗し、戦局のなか変化していく諸要因を広範な史料から明らかにする。天皇が政治的に果たした役割、原爆投下論争の位置づけ、ソ連参戦の影響など軍事的圧力による国内政治の変容とその限界に迫る。