バンダジェフスキー氏の論文でセシウムについて知った人はまた「チェルノブイリの子供を救おう会」で別の健康系食材買わされるレベル
過去にはこんなエントリーもあります。
→「チェルノブイリへのかけはし」信じる人は放射能に効く健康食品騙されて売りつけられるレベル
とりあえず、以下の本を読んでみたですが。
放射性セシウムが人体に与える 医学的生物学的影響: チェルノブイリ・原発事故被曝の病理データ
- 作者: ユーリ・バンダジェフスキー
- 出版社/メーカー: 合同出版
- 発売日: 2011/12/13
- メディア: 単行本
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→チェルノブイリの子どもを救おう会
チェルノブイリの子供を救おう会は、ベラルーシの放射能汚染地に住んでいる子どもを日本に招待する保養里親運動と、子どもたちがかかる病院への医薬品支援をしています。子どもたちは、毎年3月末から4月末まで日立市のかみすわ山荘で暮らし、放射能汚染のない食事を取り、汚染されていない環境で生活し、元気を取り戻します。この活動を理解され、ご協力いただけましたら幸いです。
どんな「医薬品支援」かというと…。
→募金趣意書
世界ではヨーロッパを主とする18カ国が1年に約6万人の子供の保養受入れを続けております。私たちは過去11回46人の受入れが有効だったと確信し、今年も3月27日から4月26日まで保養受入れをすることにしました。昨年に続いて今年も体内セシウムの排出に有効なペクチン製剤(ビタペクト)を服用させます。
支援医薬品代 (ビタペクト代等)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24万円
…「チェルノブイリへのかけはし」がEM菌なのに対して、「チェルノブイリの子供を救おう会」はビタペクトですかね?
→ビタペクトに関するご質問 その1 - ベラルーシの部屋ブログ
ビタペクト2について日本人の方からメールでご質問をいただきました。他にも同様の疑問を持っている人がいると思いますので、ブログ上でお答えします。
(長文になってしまったので、2回に分けて投稿します。)1.胃の中の放射能性物質を取り込み、とありますが選択的に放射能性物質をとりこめるのですか?
ヨウ素、セシウムなど様々な種類がありますが、これは取り込めるが、これはできない、といったことはありますか。ビタペクト2はペクチン、ビタミン、ミネラルを含んでいます。このうちペクチンに放射能性物質を取り込む性質があります。
他にも放射能性物質を取り込む物質がありますが、経口摂取するのが容易で、なおかつ効果が高いのがペクチンです。
ペクチンは放射能性物質を胃と腸で、自分自身に磁石のようにくっつけます。そして、尿や便といっしょに体外へ連れて行ってくれます。
放射能性物質にはいろいろな種類がありますが、そのうち、これはペクチンが排出させるが、これはだめ、というものはありません。
ただし、ヨウ素は半減期が8日間と短く、ビタペクト2が開発されたのはチェルノブイリ原発事故が起きてから時間がずっと経っており、当然ですが、ヨウ素についての体外排出作用があるのかどうかについての、具体的な事例はありません。
基本的にはビタペクト2は放射能性物質の中でもセシウムとストロンチウムの体外排出作用を目的に開発されました。
さらにペクチンは放射能性物質以外の物も排出する作用があります。これについては、次の質問2に対する回答をご覧ください。
▼ビタペクト2の開発
「ビタペクト2」は元ソ連科学アカデミー会員であり、現在は放射能防護研究所「ベルラド」の所長であるネステレンコ教授が開発しました。「ビタペクト2」は摂取すると、体内に蓄積した放射能を体外に排出する働きがあります。
…放射能の研究している人って、みんな健康食品に関係してるの?
ビタペクト「3」はここで売ってます(ここ以外では売っていないのかな?)。
→Jarov.NET Ltd.の通販 | Jarov.NET Ltd.商品一覧【ケンコーコムSG】
ビタペクト-3 152g/Vitapect-3 152g
\1,980
商品番号:E176726H
輸入元:Jarov.NET Ltd. ブランド:ビタペクト
「ビタペクト-3 152g/Vitapect-3 152g」は、生物体内から重金属や放射性物資のイオンを取り除きます。アップルペクチンパウダーをベースに、必要不可欠なビタミンやミネラルを含む水溶性リンゴドリンク。生物体内からセシウム137を取り除きます。チェルノブイリ地域で有効性を確認しています。
ビタペクト-3 152g/Vitapect-3 152gは、従来のビタペクト-T 152gに見られましたフタ部分の不具合と崩れやすいタブレットを改良しました商品になります。
「Jarov.NET Ltd.」も調べると面白いかも…。
バンダジェフスキー氏が今のところ怪しい健康食品売ってないとしても、ペクチン(アップルペクチン)売る気満々なのは明らかなんですが、『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響』だとこんな感じ。p16
人間や動物の体内への放射性セシウムの取り込みに影響するいくつかの薬剤がある。もっとも有望なのが放射性元素に結合する腸内吸収剤である。そのほかには、微量元素、バクテリア製剤、放射性元素を対外に排出する腸管内化合物などがある。そのほかいろいろな薬剤が提案されたが、どれ次の2つの要件を満たすまでにはいたっていない。
1)代謝過程を修復する。
2)胃腸系や他の臓器の組織を痛めない。
ゴメリ医大では、1992〜1999年にかけて、動物実験によっていろいろな腸内吸収剤を試験し、セシウム137の排出効果を評価した。その結果、成分を調整した粘土や、デキストリンを含む吸着剤がもっとも有望と評価された。この2つは、有機シリカや木炭を含む吸着剤と違い、肝臓や腎臓への放射性元素の悪影響を増大させない。
ペクトパルは有望な腸内吸着剤のひとつである。実験動物(アルビノラット)の胃腸系に投与すると、セシウム137が継続的に体内に取り込まれるのを総合的に防ぐことができる。
バンダジェフスキー商会がどんな商品を売るか不明ですが、粘土とかデキストリンとかペクトパル(って何ですか)を売るようになったら観察が必要かな、と思いました。
個人的にはアップルペクチンを含むペクチン・食物繊維は、取りすぎなければ別に体に悪いことはないと思うので、無駄に高い健康食品でなければ特に問題はないと思います。