古書会館の古書展に行く

新しい建物になってから二度目ぐらいかな。一番行ってたのは建て替えられる前の古いビルの2階でやっていた時で、建て替え中の臨時会場だった日本教育会館(皆さんが話題にする日教組の本部とかがあるビルです)のときにもときどき行っていた。専大前の交差点を靖国通りから靖国神社に行くところを左に曲がって、100メートルぐらいのところだろうか。ついでに昔はそのビルの1階にある歯医者にも行っていたときがあったのだった。
ただ、神保町の古書展というと、どうしても故・米澤嘉博さんのことを思い出してしまう。直接の面識はなかったんですが、ぼくも顔だけは知っていたので、ぼくが行くたびに山のようなサブカル系雑誌を買い込んでいるのを見ることになったのだった。ぼくが行かないときにも行っていたと思うので、今はどんな状況になっているんだろう。全部元の古書市場に流れてしまったのかな。
とにかくそういう思い出がある場所で、多分いつものように古い本を売っている場所に、でも米澤さんがいないのはとても寂しかったので、本を1冊だけ買って、トイレの中で少し泣いたのだ。買った本はポケミスの『ギャルトン事件』で、これは多分家の中を探せばあるだろうと思う。ロス・マクドナルドは『運命』をたまたま読みそびれているのを除くと、ディクスン・カーと一緒にけっこう昔頑張って読んだ作家だったのです(カーはさすがに全部は読めなかった。翻訳も出ていなかったり、古書の高いのもあったりしたので)。
しかし、次にまた古書展に行けるだろうか俺は。悲しい思い出がこう、「昔好きだった人と別れたときの曲」みたいに、あの雰囲気に接するたびによみがえってきてしまうのですね。
今日はぼくのmixi日記に書くようなことを試しに書いてみた。
(2007年1月19日記述)