ヲタ文化と批評について

↓ここから(らいぼーの憂鬱)
http://d.hatena.ne.jp/raiboux/20040810#p1
こちらへ。
↓批評のいらない生活(K氏の読livedoor値なし日記)
http://d.hatena.ne.jp/kimagure/20040807#p1

エロゲーライトノベルみたいなヲタ文化には批評なんか必要がない」って言っている奴は馬鹿なんじゃないか?

少女漫画がにぎやかだったころ、橋本治を中心に「少女漫画批評」というテキスト群がありましたが、そこで取り上げられている漫画は萩尾望都竹宮恵子大島弓子ばっかりでした。批評が好きな人はあまり本を読まないので、今ライトノベル批評があったとしても、乙一上遠野浩平とかそのあたりに「乙一あるいは自我の崩壊」みたいなタイトルつけられて、ポストモダンと絡めた勘違い評論されちゃうかも。まぁ批評家好きする著作というのは、ネット受けする著作と同じように偏っています。

アナン国連事務総長の言葉を恣意的に引用している(ように俺には思える)リベラルな人たち

JANJANの記事から。
↓法の支配の危機を市民の手で打開しよう!
http://www.janjan.jp/world/0410/0410029397/1.php

国連事務総長は、今回の戦争に関し、「法の支配の危機」であるとしています。

それに対する俺のご意見。

アナン国連事務総長が「法の支配の危機」という形で世界の現状に言及した事件は、「今回の戦争(イラク戦争)」に関して、ではなく、「全世界でおこなわれている非人道的行為」に関して、なわけですが。

↓<国連総会>「法の支配の危機」アナン事務総長が冒頭演説(毎日新聞Yahoo!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040922-00000001-mai-int

 アナン氏は演説で、イラクの人質事件や刑務所での受刑者虐待スーダン西部ダルフールでのアラブ系民兵による黒人系住民迫害、ロシア北オセチア共和国での学校占拠事件など世界各地で多発する惨状を指摘、「法の支配」が危機にひんしていると強調した。その上で民間人保護のため、国連の機能強化が不可欠と説いた。

↓冒頭演説はこんな感じですが。
http://www.un.org/News/Press/docs/2004/sgsm9491.doc.htm

Yet today the rule of law is at risk around the world. Again and again, we see fundamental laws shamelessly disregarded ?- those that ordain respect for innocent life, for civilians, for the vulnerable ?- especially children.
To mention only a few flagrant and topical examples:
In Iraq, we see civilians massacred in cold blood, while relief workers, journalists and other non-combatants are taken hostage and put to death in the most barbarous fashion. At the same time, we have seen Iraqi prisoners disgracefully abused.

このあと、Darfur、northern Uganda、Beslan、Israelといった国・地方の非人道的行為に関する言及が続きます。

アナン国連総長がどういう形で「法の支配の危機」という言葉を用いたのかに関する記者の理解があれば、「法の支配の危機を市民の手で打開しよう!」というような見出しを、「イラク世界民衆法廷」関連の記事には使おうとは思わないはずなんですが…。俺には正直なところ、「法の支配の危機」によって被害を受けている(非人道的扱いを受けている)他の地方・国々に対する、何らかのチャレンジ(釣り?)のようにも思えました。

少しまだ、いろいろやっているので、よろしかったらご覧のうえご意見などを。
↓以下の日記へ続きます
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20041006#p1