中国の反日機運は高くない!「煽り」記事を事実から検証する

http://kotonoha.main.jp/2003/12/22yomiuri.html
読売新聞の記事に関する検証。読売新聞の記事はこんな感じ。
↓北京のコンサート、観衆が日本人バンドに「帰れ」連呼(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20031221i203.htm


 【北京=浜本良一】中国・北京市音楽学校で10月2日に行われた野外ロックコンサートで日本人の男性グループ「ブラフマン」が「日本人は帰れ」などのヤジを浴びたうえ、生卵や石を投げつけられ、4人のメンバー全員が軽いすり傷などを負っていたことが分かった。9月末に広東省珠海市で日本人による「集団買春」事件が明るみに出た直後で、反日機運の高まりが背景にあったとみられる。

 現場にいた関係者によると、演奏の準備が始まると、約5000人の中国人観衆のうち、舞台に近い一群が罵声(ばせい)を飛ばし、ヤジは会場全体に広がった。さらに生卵や石片、土塊、ペットボトルやビール瓶が投げられ、一部はメンバーの顔や体にも当たった。数曲目まで「出て行け」コールが続いたが、予定の9曲すべてを演奏。途中からは音楽に引きこまれるように聴衆の態度は鎮まったという。
(2003/12/21/12:46 読売新聞 無断転載禁止)

↓この記事を書かれた記者の「浜本良一」さんは、こんな記事も書いているようです。
google:〜中国人「日本へ親しみ」わずか6%
↓で、「ウェブログ@ことのは」の検証は、こんな感じ
http://kotonoha.main.jp/2003/12/22yomiuri.html

ステージ裏ではどうやって入ってきたのかよくわからないが多くの中国の若者達が興奮してバンドに声をかけてきた。彼らは口を揃えて「観客の一部にバカが一部いたけど、あれが中国人の全てと思わないで欲しい。僕らは中国人を代表してあの行為について謝罪する、許してほしい」「BRAHMANの演奏はほんとに最高だった!また来て欲しい!」と熱っぽく語ってくれて、それがTOSHI-LOWはじめメンバーを一番安心させたようだった

 一部のバカの行為は、あくまでも一部のバカにとどまるものであり、「中国の反日感情」を象徴するようなものではなかった。日本でもいろいろな人がいるように、中国にも一部には過激な連中がいる、というにすぎない。それ以上に、その一部のバカさえも鎮めてしまい、それ以外の、ごく普通の良心的な中国ロックファンからは大絶賛を受けたBRAHMANは、本当に素晴らしいではないか。田鶏さんが記者に語ったとおり、「これぞまさしくこれからの文化交流の形」だと私も思う。

 新聞がやるべきことは、このように相互理解を進めることであって、決して対立を深めさせることではないはずだ。

最後の行がポイントでしょうか。
↓ネタ元の「ARTIFACT −人工事実−」より
http://artifact-jp.com/mt/archives/200312/newsverification.html

 マスメディアの報道を検証する動きが増えたことは良いことだと思うんですけど、特定のメディア(朝日新聞テレビ朝日、TBSが主なターゲット)を批判とすることが目的と化している事が多いようです。そして、「マスメディアは信じられない、真実はネットにある」といった傾向に流れるんですけど、そのネットの情報の信頼度は誰が保証しているのかという視点がすっぽり抜け落ちて、陰謀史観に陥っていってしまったりするのが見受けられます。
新聞やネットで拾ってきた情報(それも複数がソースではないもの)をもとに、「こんなこと言ってる・やってるなんて、あいつらひどいよね〜」と、素朴な感想を吐くだけの時事系サイトも、ある種クソサイトに堕落してしまいそうな。
まぁ、海外で起きたニュースの「現地報告による真実」的なものはネットでは拾いにくいんで、何か素朴な感想を言ってしまったあとのフォローが必要かな、という感じでしょうか。
もっとも俺にも、この「検証」が真実にどれだけ近いかは不明です。読売新聞記者・浜本良一さんは、他にどのような記事を書いているか、ということが分かるぐらいで、それがどの程度真実に近いのか不明なのと同じ。
トラックバックもいろいろ見てみたけど、ここが一番面白かったかな。というか、ここがそもそもの元ネタですか。
↓マスメディアによるデタラメな(「歪曲された」と修正します)中国報道
http://blog.readymade.jp/tiao/archives/000524.html#more