クチコミの問題

あと、中越地震とは関係ないんですが、こんなのも。
↓日本での情報流通の分散化というのは、どうなんだろう(上)(sameoの生活断片)
http://d.hatena.ne.jp/sameo/20041030#p1
↓日本での情報流通の分散化というのは、どうなんだろう(下)
http://d.hatena.ne.jp/sameo/20041031#p1

件の化粧品クチコミサイトでは商品別にクチコミ投稿がされるのだが、クチコミ投稿数の多い上位10%の商品で、全体投稿数の75%が占められている。集中度は投稿者と投稿件数のそれよりも高い。しかも時系列で分析してみると、この数字は一貫してこの3年間上昇している

つまり、マスコミの議題設定機能というのがおそらく働いていて、テレビや雑誌で宣伝されていたり、その結果店頭で大量に陳列されている商品のみにクチコミが集中する傾向がある。クチコミ件数がすでに沢山ある、しかも誰もが知っているような商品であっても、クチコミはかまわず蓄積されていく。

クチコミ投稿をなぜするのか?ということでこれも調査をしてみた。12ある選択肢のうち「クチコミしようとする商品が良かったから」というのが1位で、「クチコミしようとする商品が悪かったから」というのも4位なので、商品には良い評価のものと悪い評価のものが混在していることが多そうだ。

ただし、「クチコミしようとする商品のクチコミ内容に共感・同感するから」の方が、「クチコミしようとする商品のクチコミ内容に違和感・異論があるから」を上回っており、どうやら多様な意見というのは相対的に生まれにくい構造になっているようだ

(太字は引用者=俺)
サイトの数が多くなればなるほど、人は読むサイトを選ばなくなる(人が面白いと言っているところしか巡回しなくなる)というのと何か似ています。それは本や映画や音楽でも同じ。本来ならクチコミによって、あまり知られていないけれど面白いサイトや本・映画・音楽が広まればいいんでしょうけど、現状では「人が面白いと言っているモノ」しか逆に流通しなくなる、という。
ここらへんに、評論家、というか、「面白いモノを広めるだけの影響力のある人」が意味を持ってきそうです。