JANJAN読者レビュー(〜2004年11月27日)

【地域】
首都圏の新しい水ガメとして建設が進められている「八ッ場ダム」に対して、「八ッ場ダム 止めようにも止められず、完成すれば地滑りの危険か」という、ダム建設に反対の市民団体的立場からの記事がありましたが、コメント欄では政府側の意見の紹介も。読む側は最近の首都圏の水の状況やダム建設の問題点も含めて、もっと情報を仕入れてみたくなるような記事でした。
地震からひと月が過ぎた中越地方ですが、「今は柏崎刈羽原発を停止させる時(経過報告)」という、原発に反対の市民団体的立場からの記事に対しては、朝日新聞に読者の意見が掲載された(東電側の意見は掲載されなかった)こともあって、読者側の検証や考察が進んでおり、記者のリアクションや市民団体側の意見が待たれるところです。
【世界】
ファルージャと南京、イラク戦争と日中戦争」は、南京事件南京大虐殺)にもくわしい記者によるステキなテキストで、中国・韓国側の視点から戦争に反対の市民団体などもリンク先で紹介していますが、コメント欄ではファルージャの人に避難勧告が出されていたかいなかったかに関するやりとりが。「出されていなかった」と思っている人の反論が、現時点では待たれるところです。
ファルージャから」という、イラク戦争に反対の市民団体的立場からの記事では、コメント欄で少し元テキストの「チェーンメール化」が話題になりましたが、読者の独自の調査でメールの発信者がわかったり、東京のどこかにあるらしい謎の「NGOビル」という存在も確認されたりしました。記者のリアクションはもう、ここまでわかれば不要かも。
韓日関係史講義レポート:「ジャパンタウン」」では、倭寇その他韓国と日本の歴史認識の違いについて考えさせられました。「朝鮮鍾」や「高麗仏画」については、本当はどうなっているのか、韓国の教育とは別に、本当のところを知りたくなりました。この「韓日関係史講義レポート」については、記者の記事に対する読者のコメントがいい感じで展開している良シリーズだと思います。
以下少し簡単に。
【特集】
アイヌ民族の考え方をお伝えします」では、「文字のない文化」というコメントについてあれこれ意見が出ました。
【暮らし】
治安悪化と「不法滞在外国人」に関連性はない!」では、「首都東京における不法滞在外国人対策の強化に関する共同宣言」批判のための基礎資料として』という中島真一郎氏のテキスト内に見当たらないテキストの疑問点がありました。
バス接近情報に裏切られました」では、記者の記事を書く姿勢が問題に。
「快適通勤」は可能か」では、記事の内容に対する疑問が提示されましたが、回答その他はもう少し様子を見たいところです。
以上二つの記事では、少し都市交通とその問題点などに私的興味を持ちました。
【メディア】
記事内容と関係があるようなないようなことですが、「ドイツマスコミスキャン〜教育行政の分権のあり方」では、誤読的テキストが問題に。誤読されないようなテキストを書くようにしなくては、と私的に考えさせられました。
【その他】
記者の記事やコメント欄での書き込みで、けっこう50代以上の全共闘世代が記者に多いのがわかったりして面白かったのですが(三島由紀夫と会ってたり、井の頭公園で30年も前に遊んだり)、私的ヒットは「編集委員レビュー(11月第4週)」で、福岡県内の「男女共同参画推進条例」のランクづけに怒っている記者というか編集委員の人の記事でしょうか。
「たとえば福岡県で男女共同参画に一番熱心な市町村と言えば福間町だろうが」と編集委員が語っている福間町は、斎藤文男・九大名誉教授のランクづけでは最下位のようですが、その福間町編集委員の人とは、少し関係がある様子googleで検索)。ひとこと、「福岡県で男女共同参画に一番熱心な市町村と言えば、【私も関係している福間町だろうが」と記事中で語って欲しかったものだと思いました。何か九大名誉教授の斎藤文男さんとか、市民団体「実効性のある男女共同参画推進条例をつくり活かす会」代表の今里佳奈子さん(熊本県立大助教授)と編集委員のかたとは、過去に因縁・確執があるのでは、とか深読みしたくなるようなテキストでした。あと、検索でこの編集委員が他にどのようなことをどこでどう述べているか調べてみたり。


(追記)
さっそく俺の日記のコメント欄で追加の「おすすめ記事」などが紹介されました。どうもありがとうございます。


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