なんか自作自演くさい高嶋伸欣教授と検定前の教科書流出

「申請本が流出」と学者ら  「つくる会」の歴史教科書共同通信京都新聞

 今春検定結果が公表される「新しい歴史教科書をつくる会」主導の中学歴史教科書の申請本が、地方の教育委員会関係者に流出しているとして、琉球大教授の高嶋伸欣氏と関西大講師の上杉聡氏が11日、文部科学省に適切な措置をとるよう申し入れた。
 教科用図書検定規則の実施細則は、検定結果が出るまで申請本の内容や検定経過を公表しないよう定めている。記者会見した高嶋教授らは「事前の宣伝活動であり不公平。文科省は検定申請受理を取り消すべきだ」と語った。(共同通信

『つくる会』教科書流出? 文科省検定中東京新聞

 文部科学省が検定中の二〇〇六年度から全国の中学校で使用される教科書のうち、「新しい歴史教科書をつくる会」(八木秀次会長)のメンバーらが執筆した扶桑社版の社会科教科書(歴史と公民)が外部に流出しているとして、高嶋伸欣琉球大教授らが十一日、文部科学省に調査を要請した。同省は検定や採択の公平性を保つため、出版社に申請本の厳重な管理を求めている。
 高嶋教授らによると、昨年十一月末から十二月ごろにかけ、東京、埼玉、京都、和歌山の四都府県の五自治体の教育委員会関係者に申請本の現物やコピーが出回った。うち、京都府内の自治体の社会科担当指導主事は、上司から「扶桑社が持ってきた」と言って渡されたという。
 会見した高嶋教授は「採択に向けて早々と宣伝しているのだろうが、他社との公平性を欠く。扶桑社版の教科書を検定対象から外すべきだ」と話し、同省教科書課は「検定中なのでコメントを差し控える」としている。
 宮崎正治新しい歴史教科書をつくる会事務局長の話 (申請本が)流出しているという話は初めて聞いた。本当かどうか扶桑社に聞いてみなければ分からない。
 扶桑社教科書事業部の話 検定中の教科書は厳重に管理している。流出があったとすれば遺憾だ。

扶桑社教科書 流出の検定申請本配布 教授ら内外報道陣に(03/12 08:44)産経新聞

 新しい歴史教科書をつくる会のメンバーらが執筆している扶桑社の中学校歴史・公民教科書を批判している高嶋伸欣琉球大教授らが11日、文部科学省が検定中の同社の白表紙本(検定申請本)が流出しているとして東京都内で記者会見し、入手した全文のコピーを「貸与」名目で報道陣に配布した。会見には中国や韓国のメディアも出席しており、内容は両国政府に伝わるとみられる。
 高嶋教授らは「研究者などから見せてほしいという要請があれば応じる」と公表を続ける意思を表明。入手先について「各地の教育委員会に流出しているものを手に入れた」とした。
 現在行われている教科書検定は来春から中学校で使われる教科書に対するもので、歴史と公民はそれぞれ扶桑社など8社が申請。作業は終盤を迎えており、今月下旬以降に結果が発表されるとみられる。
 公表について文科省幹部は「白表紙本が明らかにされたとすれば遺憾だ」と語った。
 扶桑社書籍編集部の話「検定中なのでコメントできない」

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 ■外圧を促す政治活動

 検定申請された教科書は、教科書調査官や教科用図書検定調査審議会委員に予断を与えないため、どの会社の教科書か分からないように表紙を白くしていることから「白表紙本」と呼ばれている。
 教科用図書検定規則の実施細則が検定結果発表まで白表紙本の公表を関係者に禁じていることも、公正さを守るための措置だ。
 中学校教科書の検定をめぐっては、扶桑社が初めて参入した前回の平成12年度も同社の白表紙本を入手した朝日新聞毎日新聞が内容を報道。中国と韓国が検定不合格を求める内政干渉を行った。今回も近現代史拉致事件の記述をめぐり中韓北朝鮮が白表紙本の内容に注目している。
 入手先を明らかにできない白表紙本の全文コピーを内外のメディアを集めて配るという乱暴な行為は、終盤で外圧導入を狙う検定妨害であり、わが国の教科書検定制度そのものを破壊しようとする危険な政治活動といえる。(教科書問題取材班)

【2005/03/12 東京朝刊から】

(03/12 08:44)

「検定妨害行為」か「宣伝行為」かは不明ですが、「申請本」を流出させているのは高嶋伸欣教授のほうなので、少し問題があるんじゃないかと。まぁ一度世の中に出てしまったことはしかたありませんね。
ついでに世の中に出てしまっていることですが、この高嶋伸欣教授、前の検定の時にも同じようなことをやっていたみたいです。事実確認は曖昧なので、もっと確認したい人は、以下のサイト運営者に聞いてみてください。
身辺雑記2001年2月

 復古主義を唱える人たちが作った中学校の「歴史」と「公民」の教科書を読んだ。琉球大学教育学部の高島伸欣教授が送ってきてくださった。検定前のいわゆる「白表紙本」と言われているものである

俺としては、この件に言及している上記サイトのテキストも、なるべく数多く世の中に出回って欲しいところがあるので、俺の日記を読んだ人は、当該サイトのテキストとかダウンロードしたりキャプ取ったりしてくれるといいかもです。
しかしそれにしても、高嶋伸欣教授はその「白表紙本」を誰から、どのような経由で入手したのか、文科省はそのことについてまず調査してみたほうがいいような気がしました。


(追記)
その後、高島伸欣教授の、文科省に対する「申し入れ」テキストも見つかったので掲載。
「つくる会」白表紙本の配布などで文部科学省に対し高嶋・上杉両氏が申し入れ

 高嶋伸欣琉球大教授と日本の戦争責任資料センター事務局長・上杉聰の両氏は、3月11日午後、文部科学省を訪れ、以下の申し入れを行いました。その報告と直後の記者会見の内容については、このホームページに随時アップします。


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                                  申し入れ書
内閣総理大臣 小泉純一郎殿
文部科学大臣 中山 成彬殿                  

2005年3月11日
琉球大学 高嶋伸欣
                                                       関西大学 上杉  聰

 私たちは、扶桑社版の中学校歴史・公民教科書に強い関心をもち、おりに触れその問題点を指摘してまいりました。今回、この3月末に予定されている検定終了を目前にひかえ、同社および「新しい歴史教科書をつくる会」(以下「つくる会」)の活動、さらには文部科学省の姿勢について、看過し難いものがあり、ここに申し入れを行うものです。

1、昨年、「つくる会」の前副会長・高橋史朗氏が埼玉県教育委員に就任することが問題となった際、同氏が現在検定審査中の扶桑社版歴史教科書の監修者であるか否かについて、文科省は「申請図書等の内容」に該当し、検定作業の静ひつな環境を守るため「検定審査終了後までは公表しない」と、川内博史議員に対し文書で回答したとうかがっています。検定で審査の対象とならない監修者名まで「申請図書等の内容」に含まれるという主張には疑問ありますが、高橋氏が同書の監修者である(あった)か否かについて、検定後にすみやかに公表するかどうかさえ、文科省はいまだ明言しておられないと聞きます。
 これは文科省が特定の団体や出版社の不公正を隠す情報制限をしているとしか考えられません。同情報をただちに開示するか、すくなくとも検定終了後のすみやかな公開をここに約束していただきたい。

2、文部科学省は「つくる会」の要請を受け、2002年、検定の規則を改定し、申請図書(白表紙本)が検定審査中に漏出しないよう、またもし漏れたことが判明した場合、検定を中止することまで表明しつつ各教科書会社にきびしい管理を指示したと聞いています。
 ところが、昨年末から、多数の扶桑社版教科書の白表紙本が、埼玉県・東京都・京都府和歌山県において、教育委員会関係者(教育長・教育委員長・教育委員・社会科担当の指導主事)に手渡され、今も現物やコピーなどをその方たちは所持しているばかりか、少なくとも京都府のA自治体と和歌山県のB自治体では、白表紙本を「扶桑社から受け取った」との証言を私たちは得ました。その事実を公表するよう私たちは要請しましたが、自らへの処分や不利益を恐れ、公表していただけないという残念な結果となっています。
 私たちは、本来、白表紙本は広く開示され、ガラス張りの中で検定を行うべきと考えていますが、現在は、文部科学省の厳しい指示によって白表紙本をつかっての各社の営業・宣伝活動が禁止されているところへ、扶桑社のみそれを許されているという不公正な状態にあります。
 もしそれが文科省の意図するところでないとすれば、ただちに省として実態把握を行うべきでしょう。私たちは本日、記者会見を行い、内部告発を含む事実の公表を全国の教育委員会関係者に呼びかけるつもりですが、文部科学省としても、教育委員会関係者に対して白表紙本を受け取った責任を解除する旨の通達を出したうえで、何よりまず第一に実態の解明を進めるべきです。
 また、少なくともこのように広範な漏出(おそらくは氷山の一角)による不公正を補う措置がただちにとられるべきであり、扶桑社に対し検定申請の受理を取り消すなどの厳しい処分を検討するか、教科書会社全体に白表紙本の配布を禁止している現行規則を廃止するなどの措置を講じるべきでしょう。

3、文部科学大臣政務官から「つくる会」寄りの発言が相次いでいます。中山成彬氏自身、大臣に就任するまで、「つくる会」と共に活動してきた「日本の前途と歴史教育を考える会」議員連盟の座長であり、下村博文文部科学政務官は今も同議連の事務局長です。
 教科書検定と採択にかかわる文科省の担当者は今月2日、前記議連の会合へ出席し、扶桑社版「つくる会」教科書の採択が有利になる制度への改革を表明しておられます(産経新聞3/3記事による)。特定の教科書を支持する人物が同省のトップを占めているようでは、公正な検定・採択作業は望むべくもありません。
首相としても任命権者としての責任が問われかねません。ここに、中山、下村氏お二方の辞任・解任をお勧めするとともに、すみやかに上記1・2の措置を実施されるよう要請するものです。
以上

「私たちは、本来、白表紙本は広く開示され、ガラス張りの中で検定を行うべきと考えています」という主張があるみたいです。
この後、記者会見の模様も公開されるみたいなので、楽しみです。