森岡正宏衆院議員が本当は何て言ってたのかわかりました

以下のところその他で話題になっていた、森岡正宏衆院議員の「A級戦犯」に関する発言ですが、
嘘吐き朝日新聞は森岡議員に謝罪せよ(←Irregular Expression)
朝日新聞の「森岡代議士」発言が、社説と記事とで違う。しかし……(←不可視型探照灯)
あんた何様?日記
森岡議員が「自民党の代議士会」で何と言ったかに関する報道と、それを歪曲して社説にしている(ように俺には思える)朝日新聞のテキストなどはあちらで見ることができるんですが、「本当は何と言っていたか」に関しては、オフィシャルな記者会見とか議会の場での発言ではないので、確認が難しいところを、森岡正宏氏は自分のホームページでその発言を公開してくれました。こんな感じ。
「A級戦犯」をめぐる私の発言の真意と波紋(←◇森岡正宏のホームページ◇)

私は5月26日の自民党代議士会で次のように発言させていただきました。
「小泉総理の靖国神社参拝をめぐって中国がA級戦犯合祀を問題にしています。これに対する与党幹部の態度はいかがなものか。中国の気にさわっているから何とかして靖国神社A級戦犯を切り離したいという対応しかしてないように見えます。そもそもA級戦犯といいますが、日本が占領下にあったとき、勝者である連合軍が国際法違反の軍事裁判で敗戦国日本を裁いたものです。戦争はどうしても話し合いで決着しないとき、国際法で認められた一つの政治形態です。
日本は経済封鎖され、やむなく戦争せざるを得ない状態に追い詰められ国際法のルールにのっとって戦争をしました。勝った方が正義で負けた方が悪ということではありません。独立回復後は、国会でも全会一致で名誉回復を図り、A級戦犯といわれた人達の遺族にも恩給が支給されるようになりました。
A級戦犯の中には絞首刑になった人も禁固刑になった人もいましたが、皆罪を償いました。のちに大臣や総理大臣になった人もいます。A級戦犯はもはや罪人ではありません。日本は中国にも韓国にも何度も何度も謝ってきました。戦後60年間、平和主義を貫き、一度も戦争をしないでやってきましたし、経済援助もしてきました。中国や韓国にこびてA級戦犯分祀や新たな追悼施設建設をめざすのではなく、『東京裁判国際法上違法であった』と世界に向って主張すべきです」
代議士会のあと、マスコミの人達から「政府の一員である貴方が、侵略戦争を美化するような発言をしていいのですか。いつ大臣政務官をお辞めになりますか」というひどい電話があったり、「なぜ、いま日中関係がこじれているこのときに発言されたのか、真意が分からない」などと、いかにも私が“政治音痴”であるかのような質問をしてきた人もいました。
「私は小泉総理に靖国参拝を続けてもらいたいという思いで一政治家としてサポートしています。なぜ、職を辞さなければいけないのですか」「わが党の武部幹事長らの訪中こそ、なぜ、いま必要だったのか。行くべきではなかったと思います。私は当時の軍国主義を正当化しようとしているのではありません。A級戦犯の何たるかを論じないで、ただ、おわび行脚を続けているいまの与党幹部の姿勢は将来に禍根を残します」と答えました。
夕刻、議員会館の事務所に戻ったとたん、秘書から「代議士、電話とメールの洪水です。批判的なものは数行で、あとはほとんど激励してくださるものばかりです」と聞かされ、反応の早さと関心の高さにびっくりしました。
この日午後の細田官房長官の記者会見で私の発言が話題の一つになったと聞き、ニュースを見ましたが、「政府の一員として話したのではないでしょう。個人の見解でしょう」と話してくださっていました。お気遣いはありがたいと思いましたが、極東国際軍事裁判A級戦犯についてしっかりした見解が示されなかったことには、正直いって失望しました靖国神社にまつられている246万柱の英霊が泣いているに違いありません。

どうやら「A級戦犯はもはや罪人ではありません」と言ったみたいです。
実に堂々とした保守(右翼?)な発言で、これを批判する人は「極東国際軍事裁判A級戦犯について」の「しっかりした見解」を示すか、あるいはもっとベーシックなところで、「森岡議員は「A級戦犯は罪人ではない」と言った(「A級戦犯はもはや罪人ではありません」とは言っていない)」というような証拠テープを示してもらえるとありがたいと思いました。
俺自身の見解としては、極東軍事裁判がそもそも裁判として妥当なものかどうかという疑問があるんですが(「事後法」によって「戦勝国(被害者?)」が裁く、というイメージが強くて、これではジャッジというより懲罰的色合いを感じます)、法律にくわしい人の解釈はどうなんでしょうか。
しかし、今それを蒸し返して「東京裁判は無効だ」みたいなことを言うのは、もう一度戦争をするぐらいのエネルギーがいりそうなうえ、得られるものは死者の名誉回復(あるいは、戦勝国側の死者の汚名貼り付け)ぐらいしかないので、いち日本国民の俺としては「しょうがないから我慢してやる」ぐらいな感じです。しかし、戦勝国でもない国中華人民共和国大韓民国)のほうがあれこれうるさいのは何なんでしょうか。
 
これは以下の日記に続きます。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050607#p1