別に目の中の梁の大きさ比べをしているわけではないので。ていうかそのテキストは誤訳でしょ。誤訳というのは言いすぎですけどね

誤訳というのは言いすぎですけどね。(二度言ってみる)
これのほうなんですが、
「なぜあなたは、兄弟の目にある塵が見えながら、自分の目に梁があるのに気づかないのか」(マタイ七・三、ルカ六・四一)(追記あり)
ちょっとネット上で探してみたんですが、それと同じテキストは見当たりませんでした。
こんなのとか、
マタイによる福音書
ルカによる福音書

なぜ、兄弟の目にあるちりを見ながら、自分の目にある梁を認めないのか。

こんなのとか、
マタイの福音書 5-7 (Matthew 5-7)

また、なぜあなたは、兄弟の目の中のちりに目をつけるが、自分の目の中の梁には気がつかないのですか。

いろいろあるんですが、これが一番信用できるのかな。よくわかりませんが。
JBS/iばいぶる/聖書全文検索:マタイによる福音書・口語訳
JBS/iばいぶる/聖書全文検索:ルカによる福音書・口語訳

なぜ、兄弟の目にあるちりを見ながら、自分の目にある梁を認めないのか。

JBS/iばいぶる/聖書全文検索:マタイによる福音書・新共同訳
JBS/iばいぶる/聖書全文検索:ルカによる福音書・新共同訳

あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか。

で、「なぜあなたは、兄弟の目にある塵が見えながら、自分の目に梁があるのに気づかないのか」というテキストは、いったいどの聖書から引用したものなんでしょうか。ぼくの探しかたが多分へたなんだろうし、キリスト教に関しては全然無知なもので、教えていただけるとありがたいことです。
「ちり」が「塵」である、なんて程度はまぁ、どうということのない「ゆらぎ」ですが、「ちり」と「おが屑」、「梁」と「丸太」、それに「気づかない」と「認めない」では、微妙ながら重要な違いがあるわけです。新共同訳の場合は、イエスが「大工の息子」だからこういうたとえをしたんだろうなぁ、というのがよりわかりやすくなっていますね。
例によってギリシア語は読めないのですが、英語だとこんな感じみたいですです。
以下のところで検索。
BibleGateway.com: A searchable online Bible in over 35 languages and 50 versions.

Matthew 7:3-5
Luke 6:41
Why do you look at the speck of sawdust in your brother's eye and pay no attention to the plank in your own eye?

ただ、英語でもこういう訳があるので難儀です。
Matthew 7

And why worry about a speck in your friend's eye* when you have a log in your own?

少し調べただけなんですが、イエス・キリストに対して「俺の目の何が大きかろうが余計なお世話だ」みたいな抗議をするためには、「大変申し訳ないんですが、イエス様、あなたは私の目の中の何が大きいと言ったんですか」という事実確認は不可欠のような気が。
ということで、apesnotmonkeysさんが何かを言うたびに、ぼくはくんくんしなければいけないので面倒なのです。それは何かの罠ですか。
まぁ、くんくんするたびに、「伝聞や間接的な情報だけで他人に抗議をしてはいけないよなぁ(ましてや、第三者による、元テキスト製作者に確認もしていない翻訳テキストで抗議をするなど言語道断、奇妙奇天烈)」という感慨が大きくなるわけです。
 
ついでですが、

司馬遼太郎の本を、何かの史料として読む人はいませんよね。ましてや「司馬遼太郎の書いていることだから信用できる」なんて思っている人はさらにいないでしょう。

へぇそうですか。私には心当たりがありますけど。

はぁそうですか、私には心当たりはありませんが。
…はて、apesnotmonkeysさんは私と茶飲み話でもしたいのですか。
そうでないのなら、誰がどこの、何というテキストで「司馬遼太郎の書いていることだから信用できる」的なことを言ったのか、第三者にも確認できるような形で何かを語ってもらいたいものです。
 
あと、こんなのも作ってみましたので、公開して「プロフィール」のほうにも入れておきましょう。

私的用語集
ぼくの日記の中で使われる、以下の言葉は以下の意味があるので、違う意味に解釈していたりしている人はご注意ください。
また、この「用語集」による定義・意味づけは、他者による他ブログでのこれらの用語の使用を限定・制限するものではありませんが、ぼくのテキストについて言及する場合は、無用なコミュニケーション・ミスを回避するためにもご留意いただけるとさいわいです。
(2006年6月20日作成・随時追加変更予定)
・「引用」
 引用元をたどり客観的にその引用内容が確認できるだけの情報が添付されている、元テキスト製作者あるいは別の人間によって書かれた別のテキスト。参考→「要約」
・「すごい」
 おどろくほど感心する、勉強になる、の意。
・「正確」
 客観的に事実であると確認できる事象・テキスト、もしくは言及されている当人によって「正確」である、という認証が出ている事象・テキスト。
 使用例:「ぼくのテキストの、その引用は正確ではありません」
・「正確なわけがない」
 「論理的に考えてそれは、正確である可能性は低い・きわめて低い」の意。「まったく間違っている・真逆である」という意味ではない。
 使用例:「伝聞情報が正確なわけがない」
・「フィクション(物語)」
 客観的に事実であると確認することが難しいことについて書かれているテキスト。
・「要約」
 元テキストのパラフレーズ(言い換え)。元テキスト者以外によっておこなわれた場合は、恣意的なテキスト創作。参考→「引用」
・「リベラル」
 現在の日本の(追記)政府・与党に対して批判的な立ち位置を持つ集団・個人。

今日は割とヘトヘトなので、続きはまた明日なのです。
(2006年6月20日