「中国様が怒っている、と韓国人は言っている」と言われても別に何も思わない
これは以下のテキストの続きです。
→http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060703#p1
ていうかもういい加減「○○が××と言っている」という話はやめようじゃないの、みたいな話(タイトルは演出です)。
『恋姫†無双』に関する話の続きですが。
以下のところから。
→ネトゲ研究日誌:18禁三国志に激怒 - livedoor Blog(ブログ)
三国志が18禁ゲームで? 中国ネチズン怒り
[HANKOOK.COM]現在中国ネチズンたちは日本人によって自国の伝統性がこれ以上侵害されてはいけないと政府次元で正式に抗議しなければならないと口をそろえて言っている
これは18禁の「恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの三国志演義〜」に対する、とある中国人の抗議のようだ。自国の代表的な文学を真っ向から踏みにじると激怒しているらしい。
はて?
「三国志が18禁ゲームで? 中国ネチズン怒り」というところのリンク先を見てもハングルのテキストしかありませんが。
なぜこれを「とある中国人の抗議」と解釈しなければいけないのか、また「現在」の「中国ネチズン」が「口をそろえて言っている」というのは、同人誌即売会イベントで同人誌作家が「あんた、最近評判悪いみたいよ。みんな口をそろえて言っている」と言われた程度のことなので、現段階では別に放っておけばいいようなことのような気がします。
中国政府が抗議したのならまぁ、ちゃんと「日本はそういう国なので」とか「内政干渉だ」とか、日本政府がリアクションしなければいけないことにはなるとは思いますが。
コメント欄から。
1. Posted by 投射機 2006年06月26日 21:01
これは怒られても当然という気もしますけどね。
2. Posted by ぱっせんじゃ 2006年06月26日 21:26
(前略)
私もこの抗議は正当なものだと思います。
「中国人に怒っている人がすでにいる」という前提をもとに何かを言うのは早急、という感じです。
3. Posted by チェルスキー 2006年06月26日 21:32
正直なところ、中国の人もよくこんなものを見つけたな、と苦笑しました。
ちょっと「中国の人」が「見つけた」という確信が持てるほどの情報が入手できていないので、ぼくには苦笑も何もできませんでした。
5. Posted by NO NAME 2006年06月26日 22:05
これは発売中止にすべきでは?
他国の文化を冒涜するような事は許されないと
思います。
ぼくはこのゲームは「ちょっと堪忍してください」とは思いましたが、別に発売中止にするべきとは全然思いませんでした。ある種のゲームに対するゲーム規制が必要な場合も、時には必要でしょうが*1、「三国志(三国志演義)」の物語としての秀逸性は、たかが萌えゲームになったぐらいで損なわれることはまるっきりない、と信じているからです。中国人でこのゲームに何か言う人が、中国的大人だったら多分同じようなことを言いそうな気がします。
まぁとりあえず、このゲームについて韓国の人が何か言っていることだけはわかりましたが、それ以外の情報がとぼしい段階であれこれ言うのは、ぼくレベルでは避けたいと思いますし、ハングルが読める人以外は早急に何か言いすぎないことをお勧めしておきます。
(2006年6月28日)
(追記)
とにかく「○○が××と言った」と誰かが言った場合は、その○○の××(元ソース)に当たれ。
これ、はてなダイアリーのキーワード「メディアリテラシー」のところにある「報道に対する十箇条」の2番目、
2.可能な限り情報のソースを確認しましょう。
ですね。
つまり、「当たれない情報を出している人間は、嘘か捏造をしている可能性も考慮しろ」ということです。
これは、「報道に対する十箇条」の1番目、ですね。
1.情報を流して得する人を考えてみましょう。
で、「ネトゲ研究日誌:18禁三国志に激怒 - livedoor Blog(ブログ)」で、「中国人ネチズンがお怒り」という、嘘疑惑の高い情報を流して得をする人は、「三国志がエロゲーになることを嫌がっている人」です。これはものすごくわかりやすい。現にあちらのコメント欄を見ると、すでに「中国人が怒っている」という前提のもとに「このゲームは問題があるのでは」という方向で話が進んでいるみたいです。
同じことを何度も言わなければならなくなるかもしれませんが、
1・ぼくも三国志がエロゲーになることは「堪忍してください」的な考えである
2・ただし、そういうものを作りたい人を排斥はしない(日本は自由な国なので)
3・本当に中国の人間が何か言ってきたら、どういう立場の人間が、誰に煽られて(情報提供を受けて)、どのようなことを言ってきたか、を考慮したうえで、反論するなり考え直すなりするべきである(とりあえず自分の意見を述べる)
まぁ要するに、靖国神社参拝に対するぼくの考えかたと同じようなものです。
(2006年6月29日)