『複眼の映像−私と黒澤明−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

私と黒澤明 複眼の映像 (文春文庫)

私と黒澤明 複眼の映像 (文春文庫)

★『複眼の映像−私と黒澤明−』(橋本忍/文藝春秋/780円)【→amazon
傷痍軍人療養所のベッドに横たわる著者が偶然手にした一篇のシナリオ。伊丹万作に師事、黒澤明との共作『羅生門』で脚本家デビューした著者が、初めて明かす『生きる』や『七人の侍』の創作秘話、菊島隆三、小國英雄の役回りなど黒澤映画の貴重な一次資料にして、日本映画界を支えた名脚本家の感動の自伝。
 
ブーレーズ作曲家論選 (ちくま学芸文庫)

ブーレーズ作曲家論選 (ちくま学芸文庫)

★『ブーレーズ作曲家論選』(ピエール・ブーレーズ/筑摩書房/1470円)【→amazon
音楽を中心に、現代芸術に多大な影響を与え続けるブーレーズ。現代音楽作曲家として確固たる地位を築き、ウィーンフィルベルリンフィルなど世界的オーケストラと数々の名演を残してきた。また優れた洞察力を発揮した論文にも定評がある。本書は、長年ブーレーズの著作を翻訳してきた訳者によるオリジナル編集。刺激的な発言が物議を醸した「シェーンベルクは死んだ」、名曲『春の祭典』の解釈に一石を投じた「ストラヴィンスキーは生きている」、論争相手のケージに送った最後の「手紙」、その他バッハ、ベートーヴェンなど、古今の名作曲家たちを鋭く考察した14編を収録。
 
マガジン・ワーク60年代

マガジン・ワーク60年代

★『マガジン・ワーク60年代』(長野重一/life goes on & TAXi/3990円)【→amazon
ドキュメンタリーフォトの第一人者として、戦後一貫して街と人を撮り続ける写真家、長野重一の未発表作品を中心に構成。代表作「ドリームエイジ」を補う貴重な映像の記録集。
 
オランダ風説書―「鎖国」日本に語られた「世界」 (中公新書)

オランダ風説書―「鎖国」日本に語られた「世界」 (中公新書)

★『オランダ風説書 「鎖国」日本に語られた「世界」』(松方冬子/中央公論新社/777円)【→amazon
日本人の海外渡航を禁じた江戸幕府にとって、オランダ風説書は最新の世界情勢を知るほぼ唯一の情報源だった。幕府はキリスト教禁令徹底のため、後には迫り来る「西洋近代」に立ち向かうために情報を求め、オランダ人は貿易上の競争相手を蹴落すためにそれに応えた。激動の世界の中で、双方の思惑が交錯し、商館長と通詞が苦闘する。長崎出島を舞台に、「鎖国」の200年間、毎年続けられた世界情報の提供の実態に迫る。
 
進化のなぜを解明する

進化のなぜを解明する

★『進化のなぜを解明する』(ジェリー・A.コイン/日経BP社/2520円)【→amazon
ニューズウィークの「オールタイム・ベスト50冊」に選ばれたサイエンスの名著。「進化」を裏づける豊富な証拠をわかりやすく解説。