『藩札の経済学』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
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藩札の経済学

藩札の経済学

★『藩札の経済学』(鹿野嘉昭/東洋経済新報社/3990円)【→amazon
本書は、藩札の経済史的意義、流通実態などに即し、江戸期幣制における藩札の一般理論を描くことを企図するものです。マクロ経済的視点から藩札を捉えなおすことによって、藩札=信用貨幣論争、銭匁勘定と銭遣い、藩札の濫発など、従来の個別事例的な研究から生まれた様々な論争に新たな見解を提示しています。
 ★『アフター・ザ・クライム−犯罪被害者遺族が語る「事件後」のリアル−』(藤井誠二/講談社/1785円)【→amazon
大阪市浪速区・姉妹殺害事件、東京文京区音羽・女児殺害事件など、凶悪犯罪で大切な肉親を奪われた遺族は、どんなにつらくても「事件後」を生きていかなければならない。彼らが心の奥底からしぼり出した赤裸々な「語り」を丹念に聞き取った渾身の社会派ノンフィクション。
 ★『生ける神の創造力−ソロモン諸島クリスチャン・フェローシップ教会の民族誌−』(石森大知/世界思想社/5670円)【→amazon
クリスチャン・フェローシップ教会は、「生ける神」を頂く独自の世界観を生み出してきた。同教会の歴史・社会・信仰を分析し、社会宗教運動論の再検討を通して太平洋のモダニティを照射する。宗教のもつ変革的・創造的な力を描く民族誌
 
大塚女子アパートメント物語 オールドミスの館にようこそ

大塚女子アパートメント物語 オールドミスの館にようこそ

★『大塚女子アパートメント物語オールドミスの館にようこそ』(川口明子/教育史料出版会/1785円)【→amazon
1930年、独身の職業婦人のために、日本で初めて建てられた「同潤会大塚女子アパートメントハウス」。ここは、元祖キャリアウーマンの城であり、「オールドミス」と揶揄されながら「個」の人生を生きた女性たちを守るシェルターでもあった。さまざまな女性がやってきて、さまざまな人生が交錯し、働く女性に新しいライフスタイルをもたらした大塚女子アパートメント、その73年の物語。
 ★『神殺しの日本−反時代的密語−』(梅原猛/朝日新聞出版/609円)【→amazon
近代日本における廃仏毀釈天皇による「人間宣言」。そこで失われたもの、これから取り戻すべきものとは?二度にわたって神を抹殺した日本が辿るべき道を、宗教・哲学・道徳などの観点から考察する。日本経済新聞に掲載された「私の履歴書」を収録。