関東大震災の時期なので

これから2005年の9月はじめまで、以下のテキストへのリンクを「日記」の冒頭に記します。
関東大震災における虐殺された朝鮮人は何人?
「本当のこととは何か」について考える(=知る努力をする)ための参考にでもしてみてください。
※ブックマーク登録は、このテキストにではなく「http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20020901」のほうにお願いします。

「対立候補」を「刺客」と言いはじめたのは誰で、いつごろからか

こんな記事から。
5人の船出…「国民新党」結成(デイリースポーツonline)2005年8月18日

郵政民営化関連法案に反対した綿貫民輔衆院議長や亀井静香自民党政調会長ら5人は17日午後、憲政記念館で記者会見し、新たな政党「国民新党」を結成すると正式発表した。代表に綿貫氏、幹事長に亀井久興国土庁長官が就任。郵政法案をめぐる自民党内の攻防は党分裂に発展した。綿貫氏らは法案反対派を中心に参加者を増やす方針だが、どこまで広がるかは微妙だ。
 
新党結成会見は、東京・永田町の国会近くにある憲政記念館の一室で行われた。綿貫氏は自民党執行部が法案反対者37人を衆院選で公認せず、対抗馬擁立を進めていることを強く批判。「“刺客”と称し、仲が良かった自民党の同士に対して刺し殺すという意味の対抗馬を立てる執行部のやり方を、座視しているのは忍びないという気持ちで立ち上がらせていただいた」と小泉政権への恨みつらみを繰り返した。
新党には、綿貫氏と両亀井氏のほかに旧郵政省出身の長谷川憲正参院議員、民主党田村秀昭参院議員が参加した。会見に先立ちそれぞれ離党届を提出。18日にも新党を総務省に届け出る。自民党荒井広幸参院議員も18日に離党、新党に合流する。
だが、堀内光雄前総務会長、平沼赳夫経産相野田聖子元郵政相、藤井孝男元運輸相ら有力メンバーは軒並み不参加を表明。反対派には「国民新党」とは別の「都市型新党」結成を模索する動きがある。
綿貫氏は、新党の国民への「約束」として(1)国民の声を聞く(2)国民の命を守る(3)国民の幸せをつくる(4)国民のために働く(5)あたたかい政治を行う―の5原則を掲げたが、新党の船出なのに華やかさはなし。垂れ幕などもなく、「候補公募」の連絡先を書いたホワイトボードがあるだけ。その前での結党会宣言だった。
廊下で「国民」と書いた印籠(いんろう)を掲げて「庶民の味方、平成の水戸黄門だよ」と笑った綿貫氏だが、その笑顔にはいまひとつ力がなかった。

郵政反対派の「国民新党」旗揚げ・綿貫氏ら5人参加日本経済新聞)2005年8月18日

郵政民営化法案に反対して衆院選自民党非公認となった綿貫民輔衆院議長、亀井静香氏らは17日、国会近くの憲政記念館で記者会見し、「国民新党」の結成を正式発表した。代表に綿貫氏、幹事長には亀井久興氏が就任。ほかに自民党を離党した長谷川憲正民主党に離党届を出した田村秀昭の両参院議員が参加し、5人でのスタートとなった。
綿貫氏は会見で、小泉純一郎首相と自民党執行部が郵政民営化反対派への対抗馬擁立を進めていることについて「一法案について信じることを堂々とやった人間を党からはじき出すのは断じて許すことはできない」と批判。「刺客と称して対抗馬を立てるのを座視するには忍びないとの気持ちで立ち上がった」と結党の理由を説明し、「トップダウンと称して密室でつくった政策を押しつけることのない政治のため、先兵となる」と強調した。 (23:18)

俺の記憶では、今回の衆議院選挙で小泉総理を含む自民党幹部・役員が、郵政民営化法案に反対した議員に対する「対立候補(対抗馬)」を「刺客」と公に称したことは記憶にないのですが
ちょっと→「googleニュース日本版」←で過去テキストを検索してみたよ。
で、多分「刺客」という言葉が出たのは、亀井静香議員が最初だった様子。
郵政バトル、火ぶた 小池環境相、東京10区へくら替え神戸新聞)2005年8月10日

小池百合子環境相(53)は十日午前の記者会見で、九月十一日の衆院選に東京10区から自民党公認候補として出馬するよう党執行部から打診を受けていることを明らかにした上で、立候補に前向きな考えを示した。同区から出馬意向の小林興起前議員は猛反発。一方、現職の環境相の転出騒動に、地元は困惑気味で、支持者らも「アスベスト被害の対策などで頼りにしていたのに」と驚きの表情を浮かべた。
東京10区は郵政民営化関連法案の衆院本会議採決で反対票を投じた小林氏も出馬予定。小泉首相は小林氏ら反対者三十七人全員を公認せず、非公認組の選挙区すべてに対抗馬を擁立するよう党執行部に指示した。小池氏の東京10区からの出馬が決まれば、その第一弾となる。
小池氏は会見で「これまで兵庫の地元で長年、支援者の皆様に育てられてきた。今日公務が終わり次第、地元入りする。支援者の人たちと話し合った上で総合的に決めていきたい」と述べた。
「前向きか」との質問には「そうですね。今、改革にストップをかけてはいけない。私自身が何をすべきかを考えている」とし、郵政法案に反対した自民前職らとの対決については「有権者としては民営化法案に関する選択肢がほしいところ。その受け皿としても意味がある」と答えた。
唐突ともといえる小池氏の選挙区くら替えに、かつて尼崎市クボタ旧神崎工場近くに住み、アスベスト石綿)が原因とみられる中皮腫を発症した伊丹市の主婦土井雅子さん(57)は「地元から小池環境大臣が出ていることは、頼りに思っていた。石綿に関する国の対策が遅れないか心配」と不安を漏らす。出勤途中の伊丹市の男性会社員(42)は「自民党を支持しているので小池さんに投票するつもりだった。6区から出ないとなると、投票したい人がいなくなってしまう」と話した。
 
「あこぎで品がない」 亀井静香
 
自民党小林興起衆院議員は十日午前、記者会見し、自身が出馬する東京10区に自民党小池百合子環境相を擁立する方針を固めたことについて「自民党同士で戦わせる(のは)、ローマ皇帝が処刑人を猛獣と戦わせてもてあそんだのを思い出す。戦後の議会制民主主義ではまったくなかったことだ」と反発。
小林氏が所属する亀井派亀井静香会長は記者団に「こんなあこぎな、品のないことをやっていいのか。刺客を放って相打ちにさせて民主党を当選させていくのか。常軌を逸している」と首相らを批判した。

この、亀井静香さんの言葉あたりから「刺客」ブームになったのでは。
ちなみに、記者団に向かってこのように言ったのは、どうやら10日の昼だったようですが、その際の発言は新聞記事によって微妙に違ってたりもします。
反対派に怒りと弱気 : 総選挙2005(読売新聞)2005年8月11日

ケンカを売られた郵政民営化反対派は10日昼、都内のホテルに集まり、記者団の前で怒りをぶちまけた。
亀井静香・元政調会長「こんなあこぎな、品のないことをやっていいのか。仁義無き戦いか何か知らないが、えげつない」

小池環境相東京10区擁立 政界に大きな波紋広がる(FNNニュース・キャッシュ)

一方、都内のホテルでは午前11時半現在、郵政民営化に反対した郵政懇話会の幹部会が行われている。
亀井前政調会長はホテルに入る際に、「こんなあこぎなことをやっていいのか、常軌を逸脱して異常だ。品がなさ過ぎる」と執行部を厳しく批判している。

小池環境相が出馬に前向き 亀井氏「あこぎだ」 自民・東京10区北海道新聞

これに対して東京10区の前職で郵政民営化関連法案に反対した小林興起氏は記者会見し、「ローマ帝国が処刑人を猛獣と戦わせてもてあそんだのを思い出す」と小池氏の出馬を批判。小林氏が所属する亀井派会長の亀井静香政調会長も記者団に対し「こんなあこぎなことをしていては自民党はおしまいになる」と述べ、激しく反発した。

初期報道では、「刺客」よりも「あこぎ」という言葉のほうが、亀井静香さんの言葉としては引用度(見出し度)が高かったみたいです。
で、次にこれ。
造反議員応援は処分対象、自民都連国会議員会議で確認(読売新聞)2005年8月11日

自民党東京都連は11日朝、党本部で緊急国会議員会議を開き、郵政民営化関連法案の衆院採決で反対票を投じ、無所属で小選挙区で出馬する意向を示している小林興起・前衆院議員(東京10区)、八代英太・前衆院議員(同12区)を応援した場合、党本部の処分の対象とすることを確認した。
都議や市区町村議については、都連の処分対象とすることも確認した。
会議では、同10区に出馬表明した小池環境相については、比例選重複立候補の名簿順位について「順位を優先的に上位にする特別扱いは認められない」といった意見が出て、党本部に申し入れることを決めた。
小池氏のくら替えについて会議終了後、平沢勝栄・前議員は記者団に対し「刺客を送り込めば共倒れになる可能性が極めて高い民主党に漁夫の利を奪われるようなことは納得できない」と批判した。

郵政解散:ドキュメント 造反組から次々悲鳴毎日新聞)※これは一部引用

午前8時、党東京都連は党本部で開いた緊急の国会議員会議で、反対派の小林興起(東京10区)、八代英太比例東京ブロック)両氏について公認申請しないことを確認した。両氏への支援活動を禁止することも併せて申し合わせたが、採決で棄権すると公言していながら、賛成に回った平沢勝栄氏は「公認しないのは仕方ないが、何で刺客を送り込む必要があるのか自民党も断末魔の状況を呈してきた」と記者団に語った。

これが2005年8月11日午前中のことでしょうか。
この平沢勝栄さんも反・小泉派の議員なわけで、要するに「刺客」というのは、マスコミも含めて小泉・自民党に対するネガティヴ・キャンペーン的なワードとして使われはじめ、現在も使われている、という認識を持ったほうがいいみたいです。
亀井氏公認を申請 広島県連、対決色鮮明に産経新聞)2005年8月12日

また、前日には地元の尾道市で支援者らの会合が開かれ、尾道市長が「法案に反対したからといって、中央から刺客まがいの候補を立てようとする小泉首相のやり方は民主主義でない。地方の候補者は地方で決める。亀井しかない」と、呼びかけている。

自民党広島県連、全会一致で亀井氏申請産経新聞)2005年8月13日

亀井氏は記者団に対し、「満場一致、ありがたい」と述べた上で、「地方分権という以上、地方の声を大事にするのが当たり前。刺客を送って亀を殺すなんてやれるのか」と、対抗馬擁立に動く党本部の方針を強く批判した。

「批判」というより「刺客を送るなんてひどい。我々は被害者です」みたいな感じでしょうか。
綿貫氏「自民党はハイジャックされてる」(日刊スポーツ)2005年8月13日 ※実際は共同通信が全国配信

郵政民営化反対派のリーダーで元衆院議長の綿貫民輔氏(78)は13日、地元の富山県高岡市で後援会の役員会に出席、「自民党と戦うつもりはない。自民党はハイジャックされている。早く(ハイジャック犯を)追い出し日本を背負う自民党にしたい」と話し、衆院選への決意を新たにした。
綿貫氏は、衆院解散に踏み切った小泉純一郎首相を「政治の手法が間違っている。衆議院参議院を家来だと思っている悪い織田信長で、延暦寺を焼き打ちしたかのよう。改革、改革と近代的なことを言いながら刺客を送る脅迫まがいの選挙だ」と厳しく批判した。
また、党執行部が同氏の非公認の方針を決めていることに対し「無所属での出馬かもしれないが、どうやって戦うかはお任せください」と自信を示した。

[2005/8/13/13:57]

首相「改革のマドンナに」 休日返上で候補口説く産経新聞)2005年8月13日(08/13 19:08) ※実際は共同通信が全国配信

小泉純一郎首相は13日午後、自民党本部を訪れ、休日返上で衆院選の候補者調整に当たる武部勤幹事長、二階俊博総務局長や党職員を激励する一方、郵政民営化関連法案に反対した同党前職が出馬する選挙区へ送り込む候補者らと会い、「改革の旗頭としてぜひお願いしたい」などと直々に出馬の決断を求めた。
首相が面談したのは、法案反対派の城内実氏が立候補する静岡7区への出馬を先に電話で要請した財務省課長の片山さつき氏や、新たに埼玉11区で反対派の小泉龍司氏にぶつける方向になった埼玉県議の新井悦二氏ら。
「家族とも相談したい」と回答を留保していた片山氏に対して、首相は「今回の選挙が日本の分かれ道になる。改革を続行しなければならない。改革のマドンナ、改革の旗頭として…」と力説。「『刺客』という言葉を使ったことは一度もない」と、「反対派つぶし」が狙いではないと強調した。
面談後、片山氏は「非常に胸を打たれた。われわれ官僚のトップは首相。その方からお話をいただけたのは身に余る光栄です」と“決意”を固めた様子だった。
首相はこの後、武部氏を伴い党本部内にある選対、経理などの部屋を回り、「お盆休み中ですが、改革を進めるために頑張りましょう」と職員を激励した。(共同)

(08/13 19:08)

と、小泉さんみずから「そんな言葉、おいらは使っていないよ」と言ってるんですが。
で、公明党のほうも、8月13日の午後に、以下のように言ってます。
自民は調整を早急に/自公選挙協力 公明は誠意もって応援/神崎代表が強調公明新聞

公明党神崎武法代表は13日午後、東京・新宿区の党本部で記者団の質問に答え、衆院選への取り組みなどについて見解を述べた。
神崎代表は、東京12区など自民党内の確執で、自民・公明両党の選挙協力態勢に遅れが出ているとの指摘に関して、「東京12区は公明党の太田あきひろさんということで、自民党も全力で調整をやっているところだ。自民党が責任をもって対応していただけると見ている。全体として、私どもは誠意をもって自民党候補を応援するので、自民党も責任をもって、9選挙区については公明党候補を応援できる態勢を早急につくってもらいたいし、できると思っている」と述べた。
また、自民党が第一次公認発表で、小池百合子環境相を東京10区に擁立することについて、「自民党の考えも踏まえて、私どもは、推薦依頼があれば、検討して対応したい」との考えを示した。
その上で、一部マスコミが、反対派への対立候補を「刺客(しかく)」と表現していることに言及し、「『刺客』という言葉は適切でないと思う」と指摘。「この選挙の意味は郵政民営化に賛成か、反対か、ということだから、反対者ばかりの選挙区では国民の意思を問えないので、きちんと賛成派の候補を擁立して、選択の機会を国民に与えるという意味がある」と述べた。

民主党のほうはこんな感じですが。
民主、郵政争点にせず〜総選挙2005朝日新聞・奈良)2005年8月13日

1区に立候補する前職の馬淵澄夫氏も同日夕、野田氏と奈良市近鉄学園前駅で街頭演説。「郵政民営化反対派に『刺客』を送り、仁侠のような権力闘争にしていいのか」「年金や安全保障など、郵政より重要な問題がある」と小泉政権を批判した。

民主党の人も、小泉氏を批判する語として「刺客」を使いはじめたり。
深まる苦悩/支援者前に悔し涙 「信念曲げられない」造反自民前議員小西氏ルポ朝日新聞・滋賀)2005年8月14日

午前11時半に式典を退席し、彦根市の事務所へ向かった。インターネット番組の収録で、友人でもある落語家の桂小米朝さんと約20分間対談した。話が今回の「造反劇」に及ぶと、小西氏は「自民党の体質がガラッと変わってきている。(郵政民営化関連法案の)問題点を指摘した政治家に次々と『刺客』が放たれている」と冗舌に語った。

自民党が2次公認74人発表 綿貫氏らに対立候補朝日新聞)2005年8月16日

公認発表に先立ち党本部で開かれた選対幹部会議で小泉首相は、反対派への対立候補擁立について「刺客と言われるが、そういうことではない。義理や人情がからんで大変だが、小選挙区制は政策を選択するシステム。国民の声を聞く選挙であることを理解してもらうよう協力してほしい」と指示した。

やはり冒頭に紹介した綿貫民輔さんの「“刺客”と称し、仲が良かった自民党の同士に対して刺し殺すという意味の対抗馬を立てる執行部のやり方」というのは、綿貫さんの記憶違いで、対抗馬(対立候補)を「刺客」と称しているのは一部マスコミと反小泉の人たちなのでは、と思います。小泉氏と、氏による対立候補は「刺客と呼ばれている」だけ。
 
と、ここで、別のブログを紹介しておきます。
ことば・言葉・コトバ
今のところ以下のエントリー。
ことば・言葉・コトバ:刺客・流行語大賞候補
ことば・言葉・コトバ:刺客・続き
ことば・言葉・コトバ:刺客 3
2005年8月17日時点での「刺客」言及はだいたいこんな感じだそうです。

19 2005/08 ZAKZAK
3 2005/08 スポーツナビ
4 2005/08 大阪スポニチ
20 2005/08 東京スポニチ
13 2005/08 日刊スポーツ
8 2005/08 共同通信
3 2005/08 時事通信
6 2005/08 朝日新聞
2 2005/08 産経新聞
4 2005/08 読売新聞
4 2005/08 日本経済新聞
13 2005/08 毎日新聞
2 2005/08 中日新聞
9 2005/08 東京新聞
1 2005/08 埼玉新聞
1 2005/08 徳島新聞
1 2005/08 北國新聞
2 2005/08 朝鮮日報

スポーツ新聞を除くと「毎日新聞」の13と、「東京新聞」の9、共同通信の8が目立つようです。
今後、反小泉の人や党、あるいはマスコミが「刺客」という言葉を使う回数は増えるでしょうか。俺の予想では、マスコミ自身が使う回数は減るんじゃないかと思うんですが、新党を中心にした反・小泉の人や党が、もう少し目立つ形で使うために、マスコミのほうではその言動を引用する形で、「刺客」という言葉が多く出てくるのでは、という気がします。
 
一応、メモというかまとめ。
1・「刺客」という言葉を最初に使ったのは、多分亀井静香さん
2・マスコミがキャッチフレーズとして使いやすいため、定着させる
3・小泉氏・自民党公明党は「対立候補」を「刺客」と「称し」たことはない
俺個人は「刺客」という言葉の刺激の強さ・イメージの悪さもさることながら(ネガティヴ・キャンペーン以上の意味を持ち得ないです)、本来の意味とは違う、明らかな誤用なのが気になります。
しかく 0 【刺客】 - goo 辞書

暗殺をする人。しきゃく。せっかく。
「―をさしむける」

対立候補」は「暗殺をする人」ではありません。
あんさつ 0 【暗殺】 - goo 辞書

(主に政治的な理由で要人を)ひそかにねらって殺すこと。
「大統領が―される」

公開の選挙で、政策を挙げて戦うことは、俺には「ひそかにねらって殺す」とは正反対のイメージなんですが。
 
(追記)
メールでこのような情報をいただきました。どうもありがとうございます。

解散前のサンデー毎日7.31号(7.23発売か)の「衆院選当落完全予測」の中(26ページ)で、予測した選挙プランナー三浦博史氏が次のように書いています。

郵政民営化に反対した議員が"改革派"や"ヒーロー"扱いされることはない。かといって自民執行部もこの短期間で"造反組"に対抗する新人発掘・擁立の余裕もない。造反した目玉議員のところに"刺客"を放つぐらいが関の山だろう。

この選挙予測は政界関係者の多くも目を通している可能性が高く「刺客」という言葉が、自民党執行部や反対派議員の脳裏に焼きついた可能性があります。

直接の「語源」とまで言うには傍証不足ですが、以上参考情報としてお知らせします。

2005年7月中旬ごろの読みとしては鋭いものがあったみたいです。

かわいそうなかめ

2ちゃんねるのテキストを紹介するのはあんまりないんですが、あまりにも面白かったのでコピペ。

45 :名無しさん@6周年:2005/08/17(水) 10:34:15 id:bhcKNhEb0
 
かわいそうな かめ
 
「かめが しんだあ.かめが しんだあ.」
かめいはの 人が さけびながら,せんきょじむしょに とびこんで きました.
げんこつで つくえを たたいて,なきふしました.
わたしたちは,かめの じむしょに かけつけました.どっと どあの 中へ ころがりこんで,
やせた かめの 体に すがりつきました.
かめの 頭を ゆすぶりました.足を,はなを なで回しました.
みんな,おいおいと 声を あげて,なきだしました.
その 上を,またも 刺客を つんだ こいずみの せんきょかーが,
ごうごうと ひろしまの 空に せめよせて きました.
どの 人も,かめに だきついた まま,
「せんきょを やめろ.」
「せんきょを やめて くれ.やめて くれえ.」
と,心の 中で さけびました.
あとで しらべますと,たらいぐらいも ある 大きな とうひょうばこには,
いっぴょうの かめいひょうさえも 入って いなかったのです.
その かめも,今は,この おはかの 下に しずかに ねむって いるのです.
 
せんきょじむしょの 人は,目を うるませて,話しおわりました.
そして,ふぶきのように,さくらの 花びらが ちりかかって くる 
かめの おはかを,じっと 見つめて なでて いました.

元ネタは、言わなくてもわかるでしょうが、『かわいそうなぞう』ですか。
かわいそうな ぞう

「玉音放送」の日本語訳と英訳

元テキストは、こんなところとかいろいろなところにありますが、
大東亞戰爭終結ノ詔書 - Wikisource
なんでこれを聞いて日本国民が泣いたのか、もう少しよくわかるように「現代語訳」を載せてみます。
狩猟社-玉音放送全文-

私は深く世界の大勢と日本の現状について考え、非常の手段によってこの事態を収拾しようと思い、忠義で善良な国民に通告する。
私は日本政府に米国、英国、中国、ソ連に対してポツダム宣言を受け入れることを通告させた。
そもそも日本国民の安全を確保し世界の国々とともに栄えることを喜びとすることは、先祖から行ってきたことであって、私もそのように努力してきた。先に、米国・英国に宣戦布告した理由も、日本の政治的・経済的自立と東亜の安定を願ってのものであって、他国の主権を侵害したり、領土を侵犯したりするようなことは、もちろん私の意志ではない。しかしながら、四年間の戦争で、われわれ陸海軍将兵の勇敢な戦闘や、官僚・公務員の勤勉、一億国民の努力、それぞれ最善を尽くしたにもかかわらず、戦争における状況は芳しくなく、世界の情勢も我々には不利に働いている。それだけではない。敵は、新たに残虐な爆弾(原子爆弾)を使用して、何の罪もない非戦闘員を多く殺傷し、その被害はまったく図り知れない。それでもなお戦争を継続すれば、最終的には日本民族の滅亡を招き、そうして人類文明も破壊されることになってしまうだろう。このような事態になったとしたら、私はどうしてわが子とも言える多くの国民を保ち、先祖の霊に謝罪することができるだろうか。これこそが政府にポツダム宣言に応じるよう命令した理由である。
私は日本とともに終始、東亜の植民地解放に協力した友好国に対して、遺憾の意を表せざるを得ない。日本国民で戦場で没し、職場で殉職し、悲惨な最期を遂げた者、またその遺族のことを考えると体中が引き裂かれる思いがする。さらに戦場で負傷し、戦禍にあい、家や職場を失った者の厚生については、私が深く心配するところである。思うに、これから日本の受けるであろう苦難は、いうまでもなく大変なものになる。国民の負けたくないという気持ちも私はよく知っている。しかし、私はこれから耐え難いことを耐え、忍び難いことを忍んで将来のために平和を実現しようと思う。
私は、ここに国体(天皇制)を守り通して、忠義で善良な国民の真心を信頼し、いつも国民とともにある。もし、感情的になって争い事をしたり、国民同士がいがみあって、国家を混乱に陥らせて世界から信用を失うようになることを私は強く懸念している。国民よ、どうか団結して子孫ともども固く、神国日本の不滅を信じ、道は遠いが責任の重大さを自覚し、総力を将来の建設のために傾け、道義心や志操を固くして、日本の栄光を再び輝かせるよう、世界の動きに遅れないように努力しなければならない。あなた方国民はどうか私の気持ちを酌んで理解してほししい。
 
 天皇の署名と印璽(ぎょめいぎょじ)
 昭和二十年八月十四日

「堪へ難きを堪へ、忍ひ難きを忍ひ」というフレーズばかりが有名ですが、全文もなかなかいいものです。
英訳はこちらです。
Imperial Rescript on Surrender - Wikisource

TO OUR GOOD AND LOYAL SUBJECTS:

After pondering deeply the general trends of the world and the actual conditions obtaining in Our Empire today, We have decided to effect a settlement of the present situation by resorting to an extraordinary measure.

We have ordered Our Government to communicate to the Governments of the United States, Great Britain, China and the Soviet Union that Our Empire accepts the provisions of their Joint Declaration.

To strive for the common prosperity and happiness of all nations as well as the security and well-being of Our subjects is the solemn obligation which has been handed down by Our Imperial Ancestors and which lies close to Our heart.

Indeed, We declared war on America and Britain out of Our sincere desire to ensure Japan's self-preservation and the stabilization of East Asia, it being far from Our thought either to infringe upon the sovereignty of other nations or to embark upon territorial aggrandizement.

But now the war has lasted for nearly four years. Despite the best that has been done by everyone - the gallant fighting of the military and naval forces, the diligence and assiduity of Our servants of the State, and the devoted service of Our one hundred million people - the war situation has developed not necessarily to Japan's advantage, while the general trends of the world have all turned against her interest.

Moreover, the enemy has begun to employ a new and most cruel bomb, the power of which to do damage is, indeed, incalculable, taking the toll of many innocent lives. Should We continue to fight, not only would it result in an ultimate collapse and obliteration of the Japanese nation, but also it would lead to the total extinction of human civilization.

Such being the case, how are We to save the millions of Our subjects, or to atone Ourselves before the hallowed spirits of Our Imperial Ancestors? This is the reason why We have ordered the acceptance of the provisions of the Joint Declaration of the Powers.

We cannot but express the deepest sense of regret to Our Allied nations of East Asia, who have consistently cooperated with the Empire towards the emancipation of East Asia.

The thought of those officers and men as well as others who have fallen in the fields of battle, those who died at their posts of duty, or those who met with untimely death and all their bereaved families, pains Our heart night and day.

The welfare of the wounded and the war-sufferers, and of those who have lost their homes and livelihood, are the objects of Our profound solicitude.

The hardships and sufferings to which Our nation is to be subjected hereafter will be certainly great. We are keenly aware of the inmost feelings of all of you, Our subjects. However, it is according to the dictates of time and fate that We have resolved to pave the way for a grand peace for all the generations to come by enduring the unendurable and suffering what is unsufferable.

Having been able to safeguard and maintain the structure of the Imperial State, We are always with you, Our good and loyal subjects, relying upon your sincerity and integrity.

Beware most strictly of any outbursts of emotion which may engender needless complications, or any fraternal contention and strike which may create confusion, lead you astray and cause you to lose the confidence of the world.

Let the entire nation continue as one family from generation to generation, ever firm in its faith in the imperishability of its sacred land, and mindful of its heavy burden of responsibility, and of the long road before it.

Unite your total strength, to be devoted to construction for the future. Cultivate the ways of rectitude, foster nobility of spirit, and work with resolution - so that you may enhance the innate glory of the Imperial State and keep pace with the progress of the world.

この英訳のテキストは、諸外国にどの程度知られているんでしょうか、少し気になりました。