知的刺激

先生! 男子が若干女子より多いです(読売文学賞と河野多恵子)

最近読んだ本の記述で気になっているのは、これ。文学問答作者: 河野多惠子,山田詠美出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/07/30メディア: 単行本 クリック: 8回この商品を含むブログ (31件) を見る★『文学問答』(河野多惠子/著 山田詠美/著/文芸春秋/1,80…

芭蕉はどれくらい歩いたか(引用)

今回のテキストは、以下のところからまるまる引用なので、 →芭蕉はどれくらい歩いたか 「MetLog」の人、もしくはその関係者から連絡があったら削除します。けっこう面白かったサイトの印象はあるのに、もったいないと思った。 以下、引用。 芭蕉は一日4万歩…

ピカソの絵「朝鮮の虐殺」(Masacre en Corea)と信川虐殺事件について

以下のところから。 →棒太郎の備暴録 radical memo by boutarou - 【簡易】韓国 Yoko 狂想曲【まとめ】 こんな絵がピカソにあるなんて知らなかったよ。→ピカソ展@レイナ・ソフィア美術館-nakais 13時になり会場に出向く。通常ゲルニカが展示してある展示室…

蜀山人大田南畝はなぜ二回も試験を受けなければならなかったのか

今日もジャンル「知的刺激」で、なんか毎日自分が本読んで知ったこと書いてるだけの日記になってます。これでいいのか。ていうか皆さん面白いんでしょうかね。アクセスが減らないんだから面白がる人もそこそこいるってことですね。今日も皆さんの中では知っ…

武蔵野の雑木林はなぜ無くなったのか

まずこのたくさんの絵を見てください。 →絵で見る武蔵野の雑木林 すばらしいですね。 →武蔵野との出会い 武蔵野の地に始めて接したのは、高校に入学する為に兵庫県の但馬の片田舎から東京に出てきた昭和40年代前半のことで、故郷の但馬では野生のコウノトリ…

信長はなぜ本能寺で殺されたのか、あとすごい九州国立博物館

今日はあんまり時事・政治とかとは関係のない話をします。 「楢柴肩衝(ならしばかたつき)」と本能寺と井戸の茶碗とすごい九州国立博物館の話です。 本能寺の変で、明智光秀によって織田信長が殺された、ってのはみんな知っているとは思いますが、なんで信…

ア・バオ・ア・クゥーはどこにいる(どこにある)

調子に乗って、また少し文学ネタを書いてみます。 「ア・バオア・クー」はガンダムの物語に出てくる要塞ですが、 →ア・バオア・クー - Wikipedia 「ア・バオ・ア・クゥー」は、アルゼンチンの作家ホルヘ・ルイス・ボルヘスの『幻獣辞典』に出てくる幻獣です…

『時計じかけのオレンジ』幻の最終章

そんなものがあるとは知らなかった。 ウィキペディアではこんな感じ。 →時計じかけのオレンジ - Wikipedia 削除された章 小説は21章から構成されるが、アメリカ合衆国で最初に出版された際、バージェスの意図に反し最終章である第21章が削除されて出版され、…

「ロスト・ジェネレーション」を「失われた世代」と訳していいものかどうか

読んでた『私のハードボイルド』(小鷹信光・早川書房)で、ヘミングウェイ『日はまた昇る』に関して興味深いテキストがあったので紹介。p366 また(3)(引用者注・及川進訳『日はまた昇る』角川書店)では『日はまた昇る』に寄せられた女流ガートルード・…

本や映画の批評は知識のない「自分語り」レベルじゃ単なる「感想」だよ

アカデミズムの人たちが本や映画について語っているテキストはなぜかたいてい退屈で、それは高校生ぐらいまでのときはぼくの頭が悪いせいなんだろうと思っていたんですが、小林信彦とか石川喬司とか双葉十三郎とか和田誠といった人たちの作品レビュー本を読…

「『ウサギ小屋』は誤訳だった!」というようなことが書いてある本

ぼくの日記のコメントから。 →http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060910/oota03#c # ss 『エントリとは全然関係ないんですが、お気に入りのネタかと http://www.v-shinpo.com/06special/03special/special.html』 で、紹介されたところ。(どうもありが…

タダで情報提供して、情報提供したい人から金を取るシステムはいつごろ構築されたんだろう。あとその時宣伝されたモノの現在について

Web2.0とかネット広告とかを考えているとたいていの人が疑問に思うのは、 「情報を受ける側(ユーザー)ではなく、情報を提供する側(クライアント)から金を取るシステムというのは、いったい誰がどこで最初に考えたことなんだろう」 ということなんじゃな…

日本のロケット開発の失敗・成功例と現状から、日本のアニメについて考える。

2006年7月27日の新聞にこのような記事がありました。 →「M5」ロケット運用終了、新たに低コスト型開発へ : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) 宇宙航空研究開発機構は26日、科学研究用の人工衛星の打ち上げに使ってきた3段式固体燃料ロケット「M5」…

谷崎潤一郎『蓼食ふ蟲』に出てくる人物のモデルになった「和田六郎」とは誰なのか

ということで、大村彦次郎『文士の生きかた』(ちくま新書)(→amazon)を読んだわけですが、 これは昔の作家というか、文士らしい生活をしていた人たちの話で、十三人の作家の生涯が語られています。男女関係や執筆の裏話なども含めて波乱万丈な人たちばか…

あまり知られていない明治天皇のことなど

今日はこんな本を読みました。 →『明治天皇を語る』(ドナルド・キーン・新潮新書) 公式記録として1万ページのテキストが残っている、生涯で詠んだ和歌は10万首もある、日記や手紙はまったくない、存在している写真は2枚しかない、という明治天皇に関する…

ピタゴラスはなぜ豆畑で死んだのか

こういう本を新年そうそう読んでみました。 →『謎の哲学者ピュタゴラス』(左近司祥子・講談社選書メチエ) ピュタゴラス(ピタゴラス)といえばたいていの人が知っているのは「三平方の定理」とか「ピタゴラスイッチ」だと思いますが、実は彼、輪廻転生とワ…

製糸工場の工女は結核にならない?(その4):野麦峠越えの実際

これは以下の日記の続きです。 →http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20051101#p1 今日は引き続き、『岡谷蚕糸博物館紀要』に掲載された、岡谷の製糸工場で働いていた元工女のかたの「聞き語り」をテキスト化してみます。第7号では「岩本きゑ」さんという、1…

製糸工場の工女は結核にならない?(その3):『あゝ野麦峠』許すまじ

これは以下の日記の続きです。 →http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20051030#p1 ということで、岡谷蚕糸博物館というところが出している『岡谷蚕糸博物館紀要』を読んでみました。普通に岡谷蚕糸博物館の人に頼めば販売してたりするし、国会図書館にバック…

製糸工場の工女は結核にならない?(その2):左寄りの人のテキスト紹介

これは以下の日記の続きです。 →http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20051029#p2 前回、輸出=国策産業だった(=それで明治政府が軍艦を買ったり軍事費をまかなったりした)生糸の女工に「結核が多かった」というイメージ操作を左寄りの人たちがしていた(…

製糸工場の工女は結核にならない?(その1):驚愕の事実

『凡宰伝』(佐野眞一・文春文庫)(→bk1)(→amazon)という、小渕恵三に関する本を読んでいたら(とても面白い本なのでおすすめ。それはともかく)、以下のことが書いてあったのでおどろき。小渕さんの本家は群馬で製糸業を営む家だったんですが(今はもう…

教科書には出てこない「征韓論の原因」とは何か

学校の日本史の教科書には「征韓論」、要するに韓国(朝鮮半島)を攻めなければならない、という意見が、できたての明治政府から出てきた、ということはたいてい書かれていて、日本の学生・生徒の多くは教科書で習うわけですが、そもそもなぜそのような乱暴…

関東大震災の時期なので

これから2005年の9月はじめまで、以下のテキストへのリンクを「日記」の冒頭に記します。 →関東大震災における虐殺された朝鮮人は何人? 「本当のこととは何か」について考える(=知る努力をする)ための参考にでもしてみてください。 ※ブックマーク登録は…

関東大震災の時期なので

これから2005年の9月はじめまで、以下のテキストへのリンクを「日記」の冒頭に記します。 →関東大震災における虐殺された朝鮮人は何人? 「本当のこととは何か」について考える(=知る努力をする)ための参考にでもしてみてください。 ※ブックマーク登録は…

関東大震災の時期なので

これから2005年の9月はじめまで、以下のテキストへのリンクを「日記」の冒頭に記します。 →関東大震災における虐殺された朝鮮人は何人? 「本当のこととは何か」について考える(=知る努力をする)ための参考にでもしてみてください。 ※ブックマーク登録は…

ダイイング・メッセージについて(記憶)

これは以下の話の続きです。 →http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050711#p1 以下のかたがたからトラックバックとか言及とかいただいたので。 →http://d.hatena.ne.jp/ishmael/20050711#p1 →http://d.hatena.ne.jp/puhipuhi/20050712#p1 →http://d.hatena.…

世界の最果ての島「トリスタン・ダ・クーニャ」は喘息の人の島だったという話と遺伝子について

↓これは以下の日記の続きです。 http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050320#p2 南米大陸とアフリカ大陸の間にある絶海の孤島「トリスタン・ダ・クーニャ」については前の日記で話しましたが、実はそこは喘息持ちの人ばかりが住んでいる島でもある、という…

なぜ山の遭難は有料で海の遭難は無料なのか

コメント欄を見て少し疑問を感じたので、軽く調べてみたり。 ↓山の保険用語集 1,遭難捜索とは、 パーティーもしくは個人が下山予定日を過ぎても帰らず、遭難が明かでない場合に 於いて、 ①遭難捜索費用保険は下山予定日を過ぎて48時間を経過した場合。 ②…

世界の最果ての島「トリスタン・ダ・クーニャ」と、もっとすごい島々とドメイン

↓my Inputs(2005/03/16) たまたま 「独学トリスタン・ダ・クーニャ」 (eigo21 さん) という文書にいきあたり、表題にある島が世界でもっとも大陸から遠い位置にある絶海の孤島であるということを知る。 (中略) …ドメインつながりで話がずれるけど、わた…

「クオリーメン」というバンドの話

↓クオリーメンのグリフィス氏死去(日刊スポーツ) ビートルズの前身バンド、クオリーメン創設者の1人エリック・グリフィス氏が1月29日、すい臓がんのため、英エディンバラの自宅で死去した。64歳。クオリーメンの公式サイトが報じた。 1940年、英…

時に忘れられた国というか国家というか

2度の世界大戦を「同時に」戦った国がある。(←たそがれSpringPoint) ヨーロッパの小国、アンドラ公国。 ベルサイユ条約の時、列強はこの国の存在をすっかり忘れていたために、この国は終戦する事ができないままWWIIに突入してしまった。 ↓こちらは外務省に…