「かわいそうな子どもの画像」に関する、ある掲示板でのやりとり

↓以下の掲示板より
http://yorozu.indosite.org/keijiban/wwwboard.html
劣化ウランの安全性評価
http://yorozu.indosite.org/keijiban/main/25794.html


(前略)まともでない科学者ですら、一応科学者を名乗る以上、「劣化ウランの微弱な放射能で奇形児が生まれた」とか、「ガンが大量発生した」などというおよそ非科学的な戯言は絶対に口に出せないはずです。

いったい誰と誰の間で意見が分かれているのでしょうか?

ひょっとして、「扇動系活動家」と「まともな科学者」の間で意見が分かれているということでしょうか。

前にも指摘しましたが(#23520、#23526)、中国新聞広島市)の書いている内容はどう見ても扇動系ですね。

広島で晩発性放射線障害について記事にするなら、この分野における世界的研究機関(放射線影響研究所放影研))が地元にあるのですから、裏付け取材するのが、ジャーナリストとしてのイロハのはずです。

また、晩発性放射線障害は“確率的現象”ですから、統計数字に基づいて議論しなければ、何の意味もありません。
死因の4分の1を占める通常のガンとの区別が全くできないからです。
60万人の帰還兵の中のごくわずかな個別事例をいくら紹介しても、全体の因果関係は全く証明できません。

まずは、科学的に因果関係が証明できる余地のありそうな“肺ガン”と“腎障害”に絞って、統計的な議論を始めるのが手順のはずなのに、白血病、肝臓疾患、気管支障害、慢性的けん怠感、皮膚斑点、関節痛など、加齢とともに一定の確率で発生する一般疾病とごちゃまぜにして記事を書いているところに、どうしようもない程度の低さを感じます。

こういう程度の低いイエローペーパーが、何の批判にもさらされずに、地方都市で高い販売シェアの維持していることが、日本の言論の貧しさを象徴していると思います。
(後略)

↓ならずものフセインの宣伝員
http://yorozu.indosite.org/keijiban/main/25793.html

に励まれるのは、再考された方がよろしいかと思います。

 http://www.ericblumrich.com/antiwar2.html


↑ここに写真で登場するイラクのおどろおどろしい“奇形児”たちが劣化ウランのせいで生まれた確率は、おそらく100万分の1以下の限りなくゼロに近い数字でしょう。

根拠は、既に紹介しています。


(根拠その1)
> フセインプロパガンダ
> 投稿者: シバタ (2003 年 03 月 13 日 19:20:58)

> ・・・・・かつて、東京赤十字産科病院で行われた日本人の出生に関する大規模調査によれば、放射線とは無関係に、0.92%に重度の奇形(無脳症、口蓋裂、内反足、口唇裂、多指症及び合指症)が見られるという結果になっています。
>
> これをイラクの人口(2,400万人)÷平均寿命(77歳)≒年間出生数(30万人)に当てはめると、毎年イラク全土で、30万人×0.92%=2,760人の重度奇形児が劣化ウラン弾とは無関係に誕生するということになります。
>
> そのうちの数人をシメシメとばかりに人権感覚ゼロのフセインが政治宣伝に利用するため病院から連れ出し、能天気な外国人カメラマンに撮影させた、というのが、おそらく真相なのでしょう。・・・・・
(後略)

この、「シバタ」さんというかたも、反・劣化ウラン弾プロパガンダに疑問を持っておられるかたのようです。
とりあえず、イラクが平和になって、イラクの子供たちの間で本当に癌が増加しているのか、またそれは米軍が使用した劣化ウラン弾との因果関係がある程度はっきりしているのか(←ここ重要)、もう少し明らかになってから何か言えるようになるといいな、と思います。そのころには、反米・反核のかたがたは、別の何かを題材に、反米・反核的行動をしているかもしれませんが…。