今回の「イラクでの邦人人質事件」を海外メディアはどう伝えたかに関する、ざっとしたリンク

日本の各新聞社が、引用したり間接的に言及したりしているみたいなので、ある程度まとめてリンクのメモ。


2004年4月11日
(Wired News)
No Word on Japan's Iraq Hostages, Families Worry
http://wireservice.wired.com/wired/story.asp?section=RelatedStories&pitem=NEWS%2DIRAQ%2DJAPAN%2DHOSTAGES%2DDC&rev=20040411&pub_tag=REUTG&relatedTo=849510&from=relatedstory&rsNum=1
By Masayuki Kitano and Midoriko Morita


この時点ですでに、"What we want most of all is for the troops to be withdrawn to save their lives,"と言っている家族とか、candlelight protestについての言及があるみたいです。


2004年4月19日
(Le Monde)
Au Japon, les otages devront payer leur liberation
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3216,36-361630,0.html
Philippe Pons

↓翻訳はこちらあたり
http://www1.jca.apc.org/aml/200404/39147.html


フランス語はよく分かりません。


2004年4月22日
(Los Angels Times)
Japanese Hostages Return From Iraq to Hostility, Not Hero Status
http://www.latimes.com/news/nationworld/iraq/complete/la-fg-noapology22apr22,0,6035469.story?coll=la-iraq-complete
By Bruce Wallace, Times Staff Writer


2004年4月23日
(The New York Times)
THE STRUGGLE FOR IRAQ: THE HOSTAGES; Freed From Captivity in Iraq, Japanese Return to More Pain By NORIMITSU ONISHI (NYT) 1501 words
http://query.nytimes.com/gst/abstract.html?res=F00B10FF3E5E0C708EDDAD0894DC404482
↓翻訳はここらへん
http://blog.melma.com/00054399/20040501200023


だいたいこの、Los Angels TimesとThe New York Timesの記事が、「人質バッシング」に対して否定的なマスコミの「海外ではこのように報道されている」という元ネタになっているようです。


2004年4月30日
(Reuters)
Japanese Ex-Hostages Deny Being at Fault in Iraq
By Masayuki Kitano and Linda Sieg
http://www.reuters.com/newsArticle.jhtml?type=worldNews&storyID=4999700


(AP/Guardian Unlimited)
Japanese Hostages Talk About Their Ordeal
By ERIC TALMADGE
http://www.guardian.co.uk/worldlatest/story/0,1280,-4039197,00.html


このあたりになると、事件というか人物の背景についてもあれこれ語るところが出て来ているようです。


2004年5月1日
(AP/Sydney Morning Herald)
Japanese hostages stick up for their captors
http://www.smh.com.au/articles/2004/05/01/1083224593654.html


2004年5月2日
(Straits Times)
Drug addict and leftists
correspondent Kwan Weng Kin reports
http://straitstimes.asia1.com.sg/news/story/0,4386,248940,00.html


このテキストが、3人に対してアンチなかたがたの「海外では『3人に対する日本のバッシングは異常である』と報道しているけれども、やっぱウソじゃん! 一部マスコミの情報操作じゃん!」という、マスコミ批判のネタになっているみたいです。俺の感想は、週刊新潮のテキストをなぞっているだけのようにしか思えませんでしたが…。


2004年5月3日
(Financial Times)
Japanese hostages struggle with the burden of disgrace
By David Pilling
http://news.ft.com/servlet/ContentServer?pagename=FT.com/StoryFT/FullStory&c=StoryFT&cid=1083180231151


↓あとは面倒なので、以下のところから適当に拾い読みしてみてください。
http://news.google.com/news?hl=en&edition=us&ie=ascii&q=hostages+japan&btnG=Search+News&start=10&sa=N


とりあえず言えそうなこと。


1・外国の人(マスコミ)が日本で起きた事件に対して何か言う場合は、日本で何か言われている(報道されている)ことより、時間差やそれを報道する人間(記者)の視点などによって、若干歪んだりタイムラグが生じたりする。

2・日本のマスコミが「海外ではこのようなニュースが流れている」と報道する際には、どのような記者・媒体(記者・媒体はリベラルなのか保守なのか)がそのようなニュースを流しているか、については滅多に言及しないうえ、マスコミにとって都合のいいニュースを流している海外サイトしか紹介しないような気がする。これはリベラル・保守を問わず感じることである。

3・ゆえに、海外のニュースについて時事系ネタを扱っているサイトが言及する際には、国内のマスコミが流しているニュース以上に、「そのニュースを流している記者・媒体の背景(思想的背景)」について考慮する必要がある。


今回のニュースでは、シンガポールの記者である「Kwan Weng Kin」さんに興味を持ちました。


↓あと、この人が参加している、「アジア・太平洋ジャーナリスト会議」という集まりにも。
http://www.fpcj.jp/e/gyouji/asia/asia.html(英語)
http://www.fpcj.jp/j/fgyouji/asia/asia.html(日本語)