ジャネット・ドーソンを読む

法月綸太郎が絶賛した(というか、単に解説をかいただけかな。本としては『謎解きが終ったら』(講談社文庫)で読めると思います)、ロス・マクドナルド型のミステリー。とりあえず第一作『追憶のファイル』(創元推理文庫)から。
確かにこれは面白いですね。妻の失踪とか、その背後にある昔の家庭内悲劇とか、ロス・マクのパターン通りにやっていながら、文章のレトリックがロス・マクみたいに鬱陶しくないので、読んでいていかにも今風のミステリー(女流系)の雰囲気。俺はスー・グラフトンとかがあまり楽しく読めなかった人なので、少し敬遠していたのが損に思えました。
例によって4冊で翻訳は途絶えてしまったみたいですが(私立探偵小説のシリーズものは、けっこうそういうの多いです)、あちらでは2000年刊行のの「A Killing at the Track」を含めて9冊出ている様子。
ジャネット・ドーソン公式サイト(多分)
http://www.janetdawson.com/