本日のステキなテキスト

↓Who is killing the world ?(abbiaのはてな?)
http://d.hatena.ne.jp/abbia/20041005

天然ウランから出てくるゴミ。それが劣化ウランだ。それを兵器に使用することは、合衆国にとっては安価に兵器が作れて、なおかつゴミまで処分出来て一石二鳥だ。ただそれは使用後に放射能汚染を引き起こすことから「小さな核兵器」とも呼ばれている。合衆国はこの兵器をブッシュJr.のオヤジの時代、そう湾岸戦争から、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争、コソボ紛争イラク戦争と使い続けている。「劣化ウラン弾は安全だ」と言い続けながら。

で現実は。劣化ウラン弾が使われた地域では放射能汚染が激しく、甲状腺異常、がん、白血病などが増加している。

太字がツッコミ・ポイントですか。
1・「劣化ウランは安価」というのは、今は少し怪しいです。
↓こことか
http://mltr.e-city.tv/faq09f.html#00223

 【質問】
「DUよりタングステンのほうが融点が1千℃近く高く,加工しづらい.また,原材料もDUのほうが安価」と聞くが?

 【回答】
 確かに原材料としてみれば,タングステン合金よりもかなり安いが,加工がやや大変なので,完成品のコストを見るとさして変わらない.

2・劣化ウラン弾を「小さな核兵器」と言っているのは、核兵器の定義を知らない(定義にこだわらない、あるいは定義を改めようとまでは考えない?)反核の人だけです。普通の人、および軍事の人にとっては、核兵器についてはちゃんとした定義を用いています。
ウィキペディア核兵器
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A0%B8%E5%85%B5%E5%99%A8
ウィキペディア劣化ウラン弾
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A3%E5%8C%96%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3%E5%BC%BE

分類上、劣化ウラン弾核兵器でも放射線兵器でも大量破壊兵器でもない。

3・ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(ボスニア紛争)、コソボ紛争劣化ウラン弾を使用したのは合衆国(米軍)ではなくてNATO軍です。
4・アメリカの公式見解は、「劣化ウラン弾の化学的毒性はある(安全ではない)が、放射性物質としての危険についてははっきりしたことはわからない」です。劣化ウラン弾は安全だ、とは言っていません
アメリカの公式見解
http://japan.usembassy.gov/j/p/tpj-j20031006d1.html#duyugai

劣化ウランが健康を害する主要因は化学的毒性ではなく放射能である、という誤解が多く見られる。他の重金属と同様、劣化ウランは、潜在的に有毒である。劣化ウランを飲み込んだり、吸い込んだりした場合、量が多ければ、化学的毒性の故に有害である。高濃度の場合には、腎臓障害を引き起こす可能性がある。
世界保健機関(WHO)によると、放射能毒性が肺がんを引き起こすのは、極めて多量の劣化ウランの粉じんを吸入した場合である。白血病など、放射線が誘発する他のがんのリスクは、かなり低いと考えられている。

5・「甲状腺異常」(甲状腺ガン)を招くおそれがあるのは「放射性ヨード」ですが、劣化ウラン弾に含まれる放射性物質ウラニウムなので、普通は甲状腺ガンにはなりません。
チェルノブイリ原発事故の場合は、放射性ヨードが問題になりましたが、
チェルノブイリ原発事故後の健康問題
http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/tyoki/bunka5/siryo5/siryo42.htm
↓世の中には「放射性ヨード治療」という医術もあるようです(google
http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&q=%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%89%E6%B2%BB%E7%99%82
同じことを何度も言うのは飽きてきたので、劣化ウラン弾のfaqでも作ろうかと思いました。
↓軍事板上の劣化ウラン弾に関するfaq
http://mltr.e-city.tv/faq09.html#other02