プロジェクトX・モルディブ編

すでに「そもそも無題ですが何か?(仮題)」とか「Irregular Expression」でも話題になっていた以下のニュースですが。
インド洋津波:「日本の防波壁が首都を守った」モルディブ(毎日新聞)

 【マレ(モルディブ)福本容子】「日本の支援がなかったら、マレはなくなっていただろう」−−。モルディブの人口の約3分の1が住む首都マレでは、日本からの公的支援で建設された防波壁が、島を津波の大惨事から守ってくれたとの見方が広がっている。海抜1メートル程度しかない約1200の島々から成る同国は地球温暖化の進行で国全体が沈みかねないとの不安を抱え、常に海面上昇への恐怖と隣り合わせで生きてきたが、88年以降、進めてきた首都の護岸工事が壊滅的な被害を回避するのに貢献したと、島民は口々に語った。
 災害対策本部の置かれたマレ市のイスカンダール小学校校庭でボランティア活動を指揮する元オリンピックマラソン選手のフセイン・ハリームさん(35)。彼になぜマレは3分の2が冠水しながらも死者が出なかったのだろうと尋ねた。するとすぐに答えが返ってきた。「10年以上かけて作った防波壁が大いに助けになった。日本の援助のおかげだと聞いている」
 その防波壁を見たくて市南部の海岸まで案内してもらったタクシー運転手のアハメド・シャフィールさん(30)も「日本が作ってくれたあの壁がなかったら今ごろマレはもうない」と語り、「助けてくれた日本人からこんな時に金を受け取るわけにはいかない」と決して料金を言ってくれなかった。
 大統領府によると、日本はモルディブ最大の援助供与国で13年をかけた防波壁工事の費用6600万ドルの主要部分を日本の援助が支えたという。南部の海岸通りには、「日本とモルディブの友好のため日本政府が提供した支援で作られた」と消波ブロックに記した記念碑が海に向かって建っていた。
毎日新聞 2004年12月28日 11時36分)

この防波壁を作ったのはどこの企業なのかを調べてみました。
モルディブの「第四次マレ島護岸建設計画」に対する無償資金協力について(外務省)
ここのキーワードにある「the project for the Seawall Construction in Male'Island」でgoogle検索
TAISEI CORPORATION:International Operations
ここに「Revement construction on Male Island, Maldives」というのを発見。
どうやら作った会社は「大成建設」のようです。
「大成建設 モルディブ」でgoogle検索
いろいろいいものが見られます。
極地からの警鐘・モルディブ編西日本新聞

 一九八七年。マレは大洪水に見舞われた。オーストラリア付近で発生したサイクロンの影響とみられる高潮で、島の三分の一が浸水した。その翌年、日本の政府開発援助(ODA)により、島の全周約六・八キロを囲う護岸工事が始まった。
 総額約七十億円かけた工事は十五年の歳月をかけ、今年中に終わる見込みという。
 工事を請け負った大手ゼネコン大成建設モルディブ作業所、平田和之所長に、工事現場を案内してもらった。
 照りつける太陽。出稼ぎのスリランカ人の作業員が、真っ黒に日焼けした体をさらにジリジリと焦がしながら、汗だくで重機を動かしている。セメントや砂など資材はすべてインドネシアやマレーシアからの輸入という。
 「まあ、直接的な地球温暖化対策というわけではありませんが、今後、少々の海面上昇が起こっても大丈夫」と平田さん。
 消波ブロックは三トンと一トンの二種類があり、五十年に一度の高波にも耐えられる設計。海面から約三メートルの高さまで積み上げた消波ブロックは計四万個にもなる。
 せっかくの美しい海岸が台無し―そんな批判も受ける。が、今、それに代わる現実的対策はない。平田さんは、そう思っている。

まぁ、裏には利権とかいろいろあるのかも知れませんが、日本の国際援助は、新聞に報道されている以上に、世界の平和と地球の安全のために役に立っているようです。

p.s.このプロジェクトに関しては、先に「kom’s log」の人が紹介してました。話題がカブってしまってすみません。