少し岩波書店のことがわかった気になりました

こんなメールをいただきましたのでご紹介しておきます。メールアドレスその他の個人情報は伏せておきます。

拙い知識で恐縮ですが、ご迷惑にならない程度に。

岩波書店に絞って、メール致します。

日本図書館協会の出している『日本の図書館』2004年版によると、公立図書館の館数は全国で2,800館余あります。これは国会図書館のような大きな物から、村立図書室のような小さな物まで含んだ数になります(移動図書館は含みません)。
大学図書館は、国公私立大が1,280館、短大が260館程ですから、合計約1,500館になります。
しかも、企業や官公庁などの専門図書館がほぼ同数存在すると言われていますから、日本全国では約10,000館弱の図書館が存在することになります。

例えば、岩波新書は公立図書館と大学図書館のほぼ全てに新刊が入ります。

しかも、文系大学では教科書の副読書として採用されるケースも有りますので、物によっては10,000部刷っても間に合いません。
更に、大学教官は岩波大好きッ子が多いのでこれがまた良く売れるんです。
岩波の文庫ではなく、単行本クラスになるとちょっと話が変わります。
専門図書に近い物は研究者がいない学校には売れないのでぐんと部数は減ります。

辞書の話になりますが、「広辞苑」などは企業にも入りますので良く売れます。
更に、大学の卒業式で卒業生に記念品として渡すケースも有ります。

極めつけは官公庁です。条文作成等で使用するので場合によっては1,000冊位購入します。
そして、この時には官公庁は書店相手に入札をさせます。
例えば、1冊2,000円の本だとして1,000冊買うからいくらで売る? ということです。
書籍は再販制度で定価が決まっていますから、普通に考えれば2,000,000円です。
書店の仕入原価は通常77%程度ですから、1,540,000円です。利益は460,000円ですか。
ところが入札ですから、1円でも安い札を入れなければなりません。結果として赤字です。
再販制度を守ってる側が馬鹿を見る仕掛けができあがっています。

(一部テキスト本文も省略してあります)
どうもありがとうございます。どうも俺の認識以上に、岩波書店は学校とか図書館・官公庁などに依拠している部分が多い出版社みたいですね。
もう少しくわしく、俺も調べてみたい部分もありますが、少し時間が取れそうにありませんです。