衆議院憲法調査会・地方公聴会その他での、「議員」と「市民」とのすごい戦い

こんなニュースが出ていましたが、
内閣府男女共同参画局が情報操作か世界日報社

内閣府男女共同参画局が情報操作か
公聴会案内を一部に流す
平成十一年六月に施行された男女共同参画社会基本法を受け、閣議決定した「男女共同参画基本計画」の次期五カ年計画の策定作業が現在進められており、今月下旬から大阪を皮切りに全国五カ所で公聴会が開催される。ところが、応募締め切りが間近に迫りながらも、主催する内閣府男女共同参画局は、ホームページ上での参加案内告知が大幅に遅れている。その一方で、一部関係者には「早く応募してください」というメールがひそかに流されていることが明らかになった。行政機関の中でも最も「平等・公平・公正」を期すべき男女共同参画局だが、「意図的に情報を操作して、自分たちに都合の良い人たちだけを集めようとしているのではないか」と疑念が持たれている。

まぁ、「自分たちに都合の良い人たちだけを集めようとしている」という点では、政府の人もリベラルな人もあんまり変わらない、みたいな話を連続でしていきます。ネタは衆議院憲法調査会という、もうすでに一区切りついたイベントの、「地方公聴会」という地方イベントで、プロ市民の人がそれをどうやって利用していこうと思ったか(議員の人はそれをどうやって回避しようとしたか)、です。気ままな日記なので、気ままにやっていきます。

公聴会というのは、国会・議会の場を離れて、一般市民の意見を聞いたり、オープンな場で議員の議論をおこなわせたり、という目的のために、この「憲法調査会」の場合は延々と場所を変えて9回も地方で(さらに2回は東京で)おこなわれたものですが、そんなものに普通の市民は興味を持ったり足を運んだりということがないわけで、「偽装市民(プロ市民)」が自分の発言を記録に留めるために利用してたりするわけです。まぁ、この「公聴会」というシステムそのものも、少数派の意見も聞いておく、という程度の「ガス抜き効果」しかないわけですが。

で、たとえば第一回・仙台での記録では、

第151回国会 憲法調査会概要 仙台地方公聴会(第一回)

そこで、傍聴席から発言した人の名前を見て、プロ市民観察家(まだアマチュアの域です)の俺としては驚きました。

Google 検索: 高田健
Google 検索: 佐藤瑩子

いやはや、実に立派な市民活動家です。で、そのあと地方公聴会は二回目が神戸となるわけですが、こんなテキストがあったり。

憲法会議

衆院憲法調査会は6月4日、2回目の地方公聴会を神戸で開きます。1回目の仙台公聴会では改憲反対の公述人が改憲賛成を上回ったため、改憲政党は貝原県知事、笹山神戸市長らを公述人にたてて巻き返しをねらっています。  
 近畿各府県の憲法会議は、この調査会を監視し、これを改憲キャンペーンの場ではなく、憲法を生かすことの重要性をアピールする場にすることをめざし、公述人の応募や傍聴申し込みを広くよびかけてきました

リベラルなかたがたが燃えています。
01.6.4憲法調査会・神戸公聴会を監視しよう

 最後に中山会長の「思いつき」で、傍聴人から二名に限り発言を求められ、市民連絡会の高田健と、仙台集会実行委員会の佐藤瑩子さんがとっさに挙手して発言した。
 終了後、中山太郎会長は「失敗だった」と口走ったといわれ、次には準備を整えて臨もうとしている。すでに次回の地方公聴会は六月四日、神戸市で開催することが決められた。

なんかもう、ワクワクしてきちゃいますね。

で、この記録。
第151回国会 憲法調査会概要 神戸地方公聴会(第二回)
第151回国会 憲法調査会 第7号(平成13年6月14日(木曜日))

○中山座長 この際、暫時時間がございますので、本日ここにお集まりをいただきました傍聴者の方々から、本日の公聴会に対する御感想を承りたいと思います。指名した方にマイクをお渡しいたしますので、お名前と職業をおっしゃった後、御意見をお述べください。
 それでは、御意見のある方は挙手をお願いします。
○井上力君 公述の申し込みをいたしましたが、幻の公述人になりました。補欠で、順番が回ってまいりませんでした。神戸市灘区に住む井上力と申します。会社員です。神戸市会議員待遇者であります

いや、井上力さん、あなたは新社会党の人ですから。
Inoue Tsutomu's Page

○中山座長 傍聴の方は、拍手は御遠慮ください
 改めて申し上げますが、憲法は国家の基本の法律であります。基本の法律は、それぞれの百三条の条項に理想を語られています。その理想を実現するために法律がつくられております。その法律を実施するために政令、省令がつくられて、皆様方の生活の中に入っております。
 このような法治国家における制度の中において、国民から選ばれた国会議員が構成する国会において正式に憲法調査会が設置されておりますので、国会議員に対しての批判、中傷というものはどうぞひとつお控えを願いたいと思います。
 秩序を乱した方は退場を願います。不規則発言は御遠慮ください。

盛り上がってます。
あと、こんなのとか。これは第6回・福岡大会での記録です。
第155回国会 憲法調査会 第4号(平成14年12月12日(木曜日))

地方公聴会は、十二月九日午後、福岡市のホテルニューオータニ博多の会議室におきまして、二十一世紀の日本と憲法をテーマとして開催し、まず、中山団長から今回の地方公聴会開会の趣旨及び本調査会におけるこれまでの議論の概要の説明、派遣委員及び意見陳述者の紹介並びに議事運営の順序を含めてあいさつを行った後、地方公務員日下部恭久君、弁護士後藤好成君、会社員西座聖樹君、元九州産業大学教授林力君、主婦宮崎優子さん及び福岡大学名誉教授・元長崎県立大学学長石村善治君の六名から意見を聴取いたしました。

西座聖樹さんは「日本青年会議所」の役員だったり、
2004年度 社団法人日本青年会議所 役員名簿
宮崎優子さんは市民団体「赤とんぼの会」の代表世話人だったりするわけで。
憲法九条は 私たちを守り 「国益」は 私たちを見捨てる!!(赤とんぼの会)

この調子でもっと紹介してもいいんですが、もう眠いので寝ます。