テレビ放映のお知らせ
首都圏では2005年8月9日・午前2:40〜3:10、テレビ朝日の「テレメンタリー」という番組にて。
→テレメンタリー
首都圏以外の放映予定はこちら。すでにだいぶ放映終わったところがあるみたいですが。
→系列局での放送時間
「埋もれた警鐘」〜旧ユーゴ劣化ウラン弾被災地をゆく〜(2005年8月8日放送)
湾岸戦争から使われている劣化ウラン弾。核の廃棄物を利用した放射性物質でありながら「通常兵器」として使われている。
1995年、1999年に劣化ウラン弾が使用された旧ユーゴスラビアを取材した。劣化ウラン弾が埋まったままになった場所、撤去しても行き場のない汚染物質、住民の3分の1が悪性腫瘍だという町・・・
被災地取材を通して見えてくる劣化ウラン弾の見えない恐怖。
今回はさらにWHOに研究の発表を隠蔽されたと告発した元WHO研究者も取材。劣化ウラン弾の危険に迫った。
(制作:広島ホームテレビ)
少し前にコメント欄で告知いただいてたんですが、
→http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/comment?date=20050801#c
忘れてたんで、日記のほうで告知しておきます。
広島ホームテレビでは「Jステーション」という番組の中でやったみたいです。
→被爆60年 原爆の日特集
8月6日(土) Jステーション「被爆60年原爆の日特集」 16:30〜17:30
特集1 今も広がる核被害 『劣化ウラン弾』〜旧ユーゴ紛争10年目の現場
人類初めての原爆が広島に落とされて60年。「ノーモアヒロシマ」この60年間、核兵器廃絶を訴えるも、水爆、中性子爆弾と核兵器の開発は後を絶ちません。それどころか、いまや使える核兵器の開発が進んでいます。1991年イラク戦争から使われ始めた劣化ウラン弾。核兵器の製造過程で出た廃棄物を利用しています。安く、さらに固いことから、対戦車戦などに重宝されています。しかし、ウランには変わりなく、放射能を持ち、さらに重金属毒性を持っています。今回、1995年、1999年に劣化ウラン弾が使用された旧ユーゴスラビアを取材しました。ボスニアでは劣化ウラン被災地の住民の3分の1がガンだとの報告があります。セルビアでは、被災地の撤去作業が行われたものの、危険を完全に除去できるか不安視されています。さらに撤去した汚染土壌の処分もままならない現状もありました。また、国際機関のWHOの劣化ウランの評価は過少と告発した、元WHO研究員を取材。危険の可能性がありながら、劣化ウラン弾を使用しつづけることに警鐘を発することができていない現状を見ました。60年前から、人体への悪影響を置き去りにして使用されてきた核兵器。規模は違えど、劣化ウラン弾の危険性を通して、60年間繰り返されてきた、核の構図を指摘します。
えー!? 「核兵器の製造過程で出た廃棄物」だったんですか、劣化ウランは(←「核燃料」の間違いなのでは)。
ここもけっこうくわしかった。
→PRESS GUIDE
テレメンタリー2005
〜旧ユーゴ劣化ウラン弾被災地をゆく〜
放送日:平成17年8月6日(土)深夜1:46〜2:16
プロデューサー 山田哲敬・ディレクター 石川健朗
【企画意図】
1991年湾岸戦争から使用されている劣化ウラン弾。放射能レベルは他の核兵器に比べて低いが、爆発時の塵を吸うと、内部被爆や重金属毒性から深刻な健康被害をもたらす。これまで使用されたイラクや旧ユーゴスラビアでは、ガンの多発が報告されている。しかし、国際機関は危険性を強調することはなく、使用を禁止する動きも少ない。使用国のエゴと、置き去りにされる人体への影響、人類初めて広島に原子爆弾が投下された60年前から変わらない構図を検証する。
【番組内容】
バルカン半島に位置するセルビア・モンテネグロ。
1999年に使用された地域では、現在、撤去作業が進んでいる。まだ撤去していない地域を取材。
いくつかのポイントでは自然値より高い数値を示していた。研究員の話では、完全な撤去は難しいという。隣国の、ボスニア・ヘルツェゴビナでも1995年に使用された。劣化ウラン弾が使用された軍事工場では、周辺住民の、3分の1がガンに冒されたという。彼らの墓地には、真新しい墓が無数に並んでいた。遺族は「劣化ウランのせいだ」と口をそろえる。
バルカンをはじめ劣化ウラン弾使用地域でガンなどが多発していることに対して、WHO(世界保健機構)は「増加している証拠がない」としている。しかし、異を唱える元WHO研究者がいた。劣化ウラン弾使用によるガン発生の危険を強調した彼の研究は、WHOに無視されたという。彼は云う「少しでも危険がある限り、使用すべきではないと警告すべきだ」と。60年前の原爆、1986年のチェルノブイリ事故、常に核を前に、健康被害が置き去りにされてきた。こうした構図は、劣化ウラン弾をめぐっても変わらない。
このプロデューサーとディレクターの人は、去年も劣化ウラン弾に関する番組を作ったみたいです。
→PRESS GUIDE:テレメンタリー2004『誰のために戦ったのか』〜劣化ウラン弾被爆米兵〜
核兵器とか核問題を考える素材として「劣化ウラン弾」が使われている様子。
年に何度かは、世界で戦争その他のためにひどい目にあっている人たちを取材したりするのは悪くないとは思いますが。
参考情報。
ハジッチ村とかで検索すると、こういうテキストが見つかります。
→第82回いろりばた会議録スペシャル「ヒバクし続ける私たちの世界〜映画「ヒバクシャ」の現場から」鎌仲ひとみさん(後半)
→(旧)ユーゴだより
いろいろ気になることはあるんですが、これは放映を見てから。
ユーゴ空爆で使われた劣化ウランは「約10トン」ぐらいで、使用したのは「NATO軍」。
→NATO空爆が残したもの
NATO軍は、約80日間におよぶユーゴ空爆作戦で、計約3万1000発、重さにして計10トン近くの劣化ウラン弾を使用していたこと認めた。
適当なところからニュース・リンク。
→EICネット[海外ニュース - UNEP ボスニア・ヘルツェゴビナにおける劣化ウラン汚染の予防措置を求める](2003年3月25日)
UNEPは、3月25日、報告書「ボスニア・ヘルツェゴビナにおける劣化ウラン(Depleted Uranium in Bosnia and Herzegovina) 」を公表した。同報告書によると、1994-1995年の紛争時に使われた劣化ウラン弾の影響で、ボスニア・ヘルツェゴビナでは、地域によっては飲料水用の水源が汚染され、また、大気中の浮遊粒子状物質にも汚染が見られるという。ただし、現時点では、汚染の濃度は非常に低く、人体および環境に対して直ちに放射能汚染等が及ぶものではない。
今回発表されたレポートは、新たに重要な点として、次の4点を指摘する。第一に劣化ウラン弾による土壌汚染レベルは低く、汚染も1〜2メートルの範囲に限定されている。第二に、土地表面のウラン弾は急速に腐食しており、この7年で25%が失われている。ここ25-35年の間に、ほぼ完全に腐食すると予想される。第三に、一部の地域において、劣化ウラン弾による地下水の汚染が確認された。第四に、劣化ウランによる大気汚染は、2ヵ所で発見され、実際に使用されているビル内での汚染も報告された。UNEPは人体への影響を防止するため、こうした建物から汚染を除去するよう勧告した。また、土壌からの劣化ウラン弾の除去、汚染地点のアスファルトによる被覆、土壌浄化、劣化ウラン物質の適正処分なども勧告している。
なお、同報告書は、2002年10月に、UNEP専門家チームが同地域で現地調査を行った結果をまとめたものである。【UNEP】
→Depleted Uranium in Bosnia and Herzegovina: Post-Conflict Environmental Assessment United Nations Environment Programme (UNEP) 10mar03(要約)
→Depleted Uranium in Bosnia and Herzegovina(フルテキスト・pdfファイル)