新人賞の「盗作」による被害を最小限に食い止める方法

またこのような事件が起きたみたいで、お祭りになっているわけですが、
痛いニュース(ノ∀`):【マンガ】伊藤潤二の丸パクリで新人賞受賞
昔から創作系の新人賞には、漫画・小説その他を問わず「盗作」というのはつきものみたいで(俳句・短歌なんかもっとすごいらしいです)、それがデジタル時代になってからはコピペしたりスキャンしたりトレースしたりで、盗作も簡単になってきているという状況でしょうか(一応「インスパイア」のレベルではなく、文章まるまる同じとか、漫画のカット構図を重ねたら重なる、という「パクリ」レベルのものを「盗作」としておきます)。
各編集部に複数の編集者がいるとはいえ、新人賞応募作品が盗作でないか、すべての市販されているテキスト(小説)や漫画をチェックするのは一つの雑誌・編集部では実際のところ不可能なので、たいていそういうのは雑誌に掲載して、読者の指摘によってバレるわけです。当然賞金は没収され、投稿者(受賞者)や編集部の「お詫び」コメントが雑誌に掲載されることになるのですが、読者である俺としては「その代わりに本来なら受賞してもおかしくない作品が読めないというのはどうよ」と、納得できないものを感じるのですね。
で、そのような被害を最小限に食い止める方法をちょっとアイデアとして提示してみます。
雑誌掲載の前に、ネット上にその受賞作を公開する、っていうのはどうでしょうか
もちろん受賞作の全文・全ページ掲載は難しいでしょうが、はじめの何ページかと「あらすじ」を掲載するだけでもいいわけです。
ネット上でみんなが読める状態になっているものは、それが問題作なら、「あー、これ○○と同じ」とか「丸っきりパクリ」ということで、すぐに話題になると思います。要するに、「雑誌掲載前のチェックを、公の場でやる(みんなにやってもらう)」ということです。
まぁ中には、設定その他がちょっとでも似ているというだけで大騒ぎする人もいるでしょうが、「似ている」というのと「構図その他がトレースしたみたいに同じ」というのは違う問題なので、過剰に大騒ぎする人に対しては「世論」の抑止力も働き、ひどい叩きにはならないと思います。
ただし、本当に盗作した人と、その作品を仮にであっても「受賞作」にした編集部は、ものすごく叩かれるとは思いますが、雑誌に掲載した後での叩かれ具合や被害(金銭的な問題以外にもいろいろ)と比べると、軽症で済むのではないでしょうか。
 
(追記)
しかしこれ、ミステリーの場合は「トリック」部分といったキモの部分の盗作(パクリ)などもありそうなので、そういうののチェックまでは難しいかも。