沖縄那覇市の(たぶん)高校生・島尻○○くんの今年の春はどうだったのか、思いを馳せてみる

沖縄・那覇市の市議会に、島尻安伊子さんという市議会議員がいます。
と言っても、もはや誰の記憶にもあまりないとは思いますが、青山学院高等部の英語の入試問題で「戦争体験の話をするひめゆり部隊の人の話は退屈」という記述があり、それを問題にした議員です。
青学高等部の入試問題で、ひめゆり部隊については本当は何と書かれていたのか
「ひめゆり部隊の人の話は退屈」という青学の入試問題の続き
青学高等部の入試問題記事について・続報::マスコミ関係
さるさる日記 - 勝谷誠彦の××な日々。(2005年6月22日)

そもそもは島尻安伊子なる那覇市議が息子の受験勉強の過程であの問題文を見付けたらしい。それを人づてに聞きつけた沖縄タイムスの記者が記事にした。この両者は問題文の全文を読んだと言っている。問題はそこからである。『ムーブ!』の取材では当のひめゆり関係者はなんと問題の全文の和訳を読まないままにあの抗議の記者会見を開いたのだ。

島尻安伊子 - Google 検索
若い力 議会に新風/女性4人全員当選沖縄タイムス2005年7月11日)

「子育て世代を支援」/島尻安伊子さん
「がんばろー、がんばろー!」。当選が確実となった島尻安伊子さん(40)=民主=の選挙事務所では、午後十時半すぎ、「これからが政治活動の本番」と、当選を祝う定番の万歳三唱でなく、こう気勢を上げた。駆けつけた約四十人の支援者に、島尻さんは何度も笑顔でお礼を述べ、事務所は歓声と拍手に包まれた。
仙台市生まれ。市によると、市議選本選で本土出身者が当選するのは復帰後三人目という。
トップで初当選した昨年十一月の市議補選からわずか八カ月で迎えた選挙戦に、「新人のつもりで気を引き締めた」と夫で党県連代表代行の昇さん中学三年の長男を頭に三男一女の子育て経験を踏まえ、「子育て世代の代弁者」を強調。乳幼児医療費助成制度の改善や放課後学習支援のための制度創設を公約に掲げ、主婦層や無党派層への浸透を図った。
島尻さんは「試用期間が終わって、やっと本採用された気持ち。子育て環境の整備を中心に全力を尽くしたい」と二期目の意欲を語った。

(太字は引用者=ぼく)
高校受験の長男の下にも、お子さんが3人いたみたいですが、それはともかく、「夫で党県連代表代行の昇さん」という名前に注目してくださいね。
2005年7月の段階では、島尻昇さんは「民主党の県連代表代行」だったわけです。
で、みんなもう忘れていると思うんですが(そんなことないって、とツッコミ)、2005年の秋に衆議院総選挙(小泉さんの郵政改革総選挙)がありましたよね。
当然、島尻昇さんは民主党の議員候補として立候補してると思ったんですが、こんな感じでした。
チャンプルー!秘書日誌: 民主党沖縄2区島尻昇氏公認せず

衆院選挙告示まであと1週間となりました。候補者擁立の作業も大詰めを迎えています。沖縄県連がかねてから党本部に公認申請を出していた沖縄2区島尻昇氏について、民主党選対本部は昨日行われた記者会見で「沖縄2区には候補者を擁立しない」と発表しました。これに伴い島尻氏は無所属での出馬を決意しました。これで民主党の沖縄4選挙区での候補者が確定しました。
沖縄1区 推薦 下地幹男氏 沖縄3区 公認 玉城デニー氏 沖縄4区 宮国忠広氏
島尻氏に関しては、長年民主党沖縄県連を支えてきた功績もあり、有志で応援体制を作っていくことになりました。関連記事は以下URLからご覧になれます。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-5647-storytopic-3.html

リンクが切れてたのでいろいろ探してみると、
島尻昇 - Google 検索
民主1次公認漏れに新人陣営が抗議…沖縄2区 : 2005 総選挙 : 九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

沖縄県(4選挙区)での議席空白解消を目指す民主党は13日、那覇市で、基地問題への見解を示した「新沖縄ビジョン」を発表した。会場では、前日の1次公認を得られなかった新人陣営が党執行部への抗議文を突き付け、早くも足元のぐらつきが露呈した。
民主党は米軍普天間飛行場の移設について、「海外移設」から現実路線の「県外移設」に軌道修正するビジョンをまとめ、那覇市のホテルでシンポジウムを開いた。終了直後、沖縄2区での立候補を目指す新人・島尻昇氏(47)の後援会事務局長が喜納昌吉県連代表(参院議員)に詰め寄り、「怒りを禁じ得ない」と岡田代表あての抗議文を提出。約60人が出席した場内は一時騒然となった。
島尻氏は2001年から04年まで県連代表を務めた功労者。だが、1次公認を受けたのは沖縄3区の新人だけだった。2区には社民党の前議員がおり、選挙協力協議の遅れが影響しているとみられる。喜納代表は「党本部に真意を聞きたい」ととりなした。

なんか喜納昌吉さんの陰謀を感じますが、それはさておき。
選挙結果はこんな感じでした。
2005総選挙全情報・沖縄2区

当71861  照屋寛徳 60 社民 前 衆議院議員1期(参1期)
比当60540 安次富修 49 自民 新 県議会議員
14617   島尻昇   47 無所属 新 元民主党沖縄県代表
6875    西平守伸 55 共産 新 党地区国政対策委員長

島尻さん、大惨敗です。
実はこの選挙区、社民党が唯一、比例ではなくて当選した議員が出たところなんですよね。
なんで島尻昇さんが公認を得られなかったかというと、こういう説明もありました。
総選挙の行方|ダメ男なディレクターの妄想日記(2005年8月31日・キャッシュ)

自民党を離党した下地氏は、今回も‘反自公’の旗印を掲げる。「民主推薦、社大支持」と野党の支持を取りつけている。共産の赤嶺政賢氏も一定の票を押さえているようだ。
普天間基地、嘉手納基地を抱えるのが2区。民主党沖縄県連代表代行であった島尻昇氏が、民主党を離党し、無所属で出馬。選挙区で2回、落選しているために、民主党公認を得られなかった模様。
前回は1区だったのに2区で戦う背景には、下地氏との‘手打ち’があったらしい。互いの後援会が1区、2区でそれぞれを応援するという約束のようだ。
つまり2区では、前回、革新では唯一、選挙区で勝った社民の照屋寛徳氏が、厳しい戦いを強いられる。島尻氏のほかに、共産党も西平守伸氏をぶつけている。反自公票を3者が奪い合う形。漁夫の利を得るのは、自民の安次富修氏だ。
自公が完全に候補者を一本化して万全の態勢を組んでいるのに対し、野党側は戦い方が下手としか言いようがない。

民主党の場合は、2回落選していると公認してもらえないようです。
ちなみに「沖縄1区」の結果はこんな感じです。
沖縄選挙区

1 下地幹郎 無所属 元 72,384 当選
2 白保台一 公明 前 67,540  
3 赤嶺政賢 日本共産党 前 23,123  比例区当選
4 上原秀之 無所属 新 2,307  

なんか、ぼくの感覚としては、島尻昇さんはだまされまくり、という気がしないでもありません。
長いテキストになりましたが、今回の話の結論は、
去年(2005年)の秋に「無職」になってしまった父親を持つ*1、中学生だった島尻○○くんは、今年(2006年)の春に、自分が第一志望にしていた高校に入学できたのだろうか。
ということです。
高校入試に英語の過去問は、役に立ったんでしょうか。しっかり英語の勉強をして、代議士から総理大臣にでもなってもらいたい、などといろいろ想像が膨らむのです。
ということで、少し調べればいくらでも「日記」のネタはあるわけですね。
(2006年5月22日)
 
 これは、以下の日記に続きます。
愛・蔵太の少し調べて書く日記 - 何がびっくりしたかって、「青山学院高等部入試問題」を問題にした島尻安伊子さんが「与党」で当選した、ということでした

*1:ただし割と地方議員の人は「自営業」だったりするので、単に議員としての職を失っただけかもしれません