映画『ゲド戦記』に原作者様がお怒りの様子

元テキスト。
Ursula K. Le Guin: Gedo Senki, a First Response
以下のところには、吾郎版『ゲド戦記』に関するテキストの翻訳が(ただし最後の「The issue of color:」以下は未訳)
移譲記章 ≫ 心オナニー ゲド戦記原作者がお怒りの模様
以下のところから、
★究極映像研究所★: ■アーシュラ・K・ル=グウィンのジブリ映画化『ゲド戦記』への公式コメント  Ursula K. Le Guin: Gedo Senki, a First Response
アメリカで作られたTV版に関するお怒りのテキスト。
TV版ゲドに作者の怒り:全訳(前半)
全訳(後半)
読んだ感想としては、こんなのとか。
★究極映像研究所★: ■アーシュラ・K・ル=グウィンのジブリ映画化『ゲド戦記』への公式コメント  Ursula K. Le Guin: Gedo Senki, a First Response

たいへん礼節を持たれた表現をされていますが、しかしその内側では自分の物語とファンへの愛情から、かなりのお怒りの様子が伝わります。この本が言葉と名前とそして人間に対して、非常にデリケートな感覚で書かれた素晴らしい物語であるだけに、このコメントからうかがえる原作者としての違和感はたいへんなものがあると思います。これはまさに僕のようなにわかファンでなく、その作品の隅々に影響を受けた宮崎駿氏他、長くファンの方の気持ちそのものではないかと、読んでいて痛くなってきました。

そう言えば『闇の左手』の映画化の話もあったのだった。
アーシュラ・K・ル・グィン「闇の左手」が映画とゲームに…

デッドロック」のサンドラ・シャルバーグのPhobos Entertainmentがアーシュラ・K・ル・グィンの「闇の左手」のメディア関連の著作権を獲得、この本を映画及びゲームにする計画がある模様。

ぼく個人は、ル=グィンの小説は映画にするにはいろいろ重すぎるので、『天のろくろ』あたりがほどほどに軽くていいんじゃないかと。
「天のろくろ」
っていうか、これ、復刊してないのか。(アマゾンで検索したら、ちょっと高いけど「ブッキング」で復刊されてました)
というより、もう映画化されているのに驚き。
SFオンライン45号(2000年11月27日発行) 連載
おまけに「幻の名画」だって、うわー。

特典映像がまたSFファン必見の代物で、ル・グィンの最新インタヴューが20分以上にわたって収録されている。「天のろくろ」を巡って、スペキュレイティヴ・フィクションとサイエンス・フィクションフェアリーテイルとファンタジーの関連性を詳述するル・グィン! 話は夢の力とリアリティーにまで及んで、(ぼくのヒアリング能力では細部まで咀嚼はできないけれど)これはまた強力すぎるサプリメントといえるだろう。よく笑い、同時に瞳に真の知性が宿る、上品なおばあちゃん=ル・グィン。今年のDVDベストワンは本作に決めた。もう20年近く前、輸入ヴィデオでロメロやクローネンバーグを“発見”した時のトキメキを久々に感じさせてくれたお宝もんのソフトである。

ちなみにアメリカ版DVDは今でも手に入ります。
The Lathe of Heaven
今日はあまり時間がないので、サイト紹介だけ。
(2006年8月15日記述)
 
これは以下の日記につづきます。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060818/gensaku