『銀行儲かってます!』『「粉もん」庶民の食文化』『江戸の歌舞伎スキャンダル』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年9月あたり)。

銀行儲かってます! (集英社新書)

銀行儲かってます! (集英社新書)

★『銀行儲かってます!』(荒和雄/著/集英社/714円)【→amazon
この20年の間、日本経済は絶頂と絶望を経験した。その過程で銀行の不倒神話も崩れ、「大蔵省消滅」という未曾有の事態にもさらされた。一方国民の間では、リストラ・過労死・ワーキングプアという言葉も、いつの間にか定着した。これら負の経験をもとに、銀行を中心とした我々の経済生活に、新しいビジョンが生まれるはずだった。しかし、血税注入により生き返った銀行は、なり振り構わぬ再編を繰り返し、メガバンクとしてひとり再生を果たす。結局は近年最高益を出し、相変わらず「儲けて」いる。こんな現状に苛立つ読者にとって、本書は彼らメガバンクの本音と建前がよくわかるコンパクトな一冊となる。
「粉もん」庶民の食文化 [朝日新書065]

「粉もん」庶民の食文化 [朝日新書065]

★『「粉もん」庶民の食文化』(熊谷真菜/著/朝日新聞社/777円)【→amazon
お好み焼きの源流を千利休にたどり、たこ焼きの世界進出をタイ、韓国…に見る。人類の味覚と知恵の集大成にして、日本人のもう一つの主食、それが、「粉もん」。舌と足と好奇心で「粉もん」の魅力をたどる旅に、いざ出発。
江戸の歌舞伎スキャンダル (朝日新書 67)

江戸の歌舞伎スキャンダル (朝日新書 67)

★『江戸の歌舞伎スキャンダル』(赤坂治績/著/朝日新聞社/798円)【→amazon
江戸の最先端メディア、歌舞伎。舞台の内外で起きるホットなスキャンダルは、人びとの生きる活力源だった!「絵島生島事件」「八代団十郎自殺」をはじめ、歴代の千両役者たちが織り成す、権力と、カネと、色事の人間模様。そこから浮かび上がる等身大の「江戸市民」の姿とは…。