『アンリ・カルティエ=ブレッソン伝』『観念的生活』『海神襲来 インド洋大津波・生存者たちの証言』

本日の読みたい本・おすすめ版(2007年11月あたり)。

アンリ・カルティエ=ブレッソン伝

アンリ・カルティエ=ブレッソン伝

★『アンリ・カルティエ=ブレッソン伝』(柏倉康夫/著/青土社/1,995円)【→amazon
世界を旅して事件の現場に立ち会い“決定的瞬間”を完璧な構図に切り取って20世紀を生きぬいた伝説の写真家。その晩年を直接取材することに成功した経験から、様々な資料で全生涯をたどりなおし、名作から知られざる傑作までを一望の下に収める決定版評伝。
観念的生活

観念的生活

★『観念的生活』(中島義道/著/文芸春秋/1,500円)【→amazon
頭を明晰に保つには、常に考え続けることである。言葉を学ぶとは、観念を学ぶことなのだ。ドストエフスキーを笑い飛ばし、ニーチェの矛盾を看破し、小林秀雄の崇拝者たちを打ち砕く、新しい哲学的思索のすすめ。死、存在、時間、他者、悪、懐疑、ニヒリズム…その本質とは何か?老いてますます新鮮な驚きと発見がある。日常生活の細やかな実感とともに綴られる精緻な哲学エセー。
海神襲来―インド洋大津波・生存者たちの証言

海神襲来―インド洋大津波・生存者たちの証言

★『海神襲来 インド洋大津波・生存者たちの証言』(広瀬公巳/著/草思社/2,100円)【→amazon
2004年12月26日、スマトラ沖大地震によって発生したインド洋大津波は、22万人を超える犠牲者を呑み込んだ。津波災害はこれまで詳細な記録が少なかったが、広範囲にわたる被災地に多くの証言者が生き延びたこのインド洋大津波によって、従来の概念が大きく書き換えられ、その想像を絶する実態がわかってきたという。著者は津波発生直後に現地に入り、以降、継続的に被災者たちへの丹念な取材を続けてきた。生存者たちの生々しい証言をもとに、さまざまな角度からこの大津波の実態に迫った本書はまた、巨大な悲劇を生き抜く人びとの姿をも描き出した初めてのノンフィクション作品である。