『唱歌と国語 明治近代化の装置』『本草学者平賀源内』『東南アジア建築逍遥』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年2月あたり)。

唱歌と国語  明治近代化の装置 (講談社選書メチエ)

唱歌と国語 明治近代化の装置 (講談社選書メチエ)

★『唱歌と国語 明治近代化の装置』(山東功/著/講談社/1,575円)【→amazon
日本のうたとして現在も関心を集める唱歌は、いかなる歴史の中で生まれたものだったのか。「蛍の光」「仰げば尊し」といった“名曲”から「鉄道唱歌」「公徳唱歌」「工業唱歌」など暗唱による唱歌教育のために作られた曲まで、それらの数々の唱歌の作詞に関わった伊沢修二、稲垣千頴、大和田建樹などの人物たちは、近代の日本語とその「文法」も同時に模索していた。あらゆる分野で「西洋」を受容する必要に迫られ、同時にあらたな「日本」を模索していた明治という近代化の時代を、唱歌と国語という視点で読み解く試み。
本草学者 平賀源内 (講談社選書メチエ)

本草学者 平賀源内 (講談社選書メチエ)

★『本草学者平賀源内』(土井康弘/著/講談社/1,575円)【→amazon
「我よりおとなしく人物臭き面な奴に、却て山師ハいくらも有」―。江戸中期の大人気学者平賀源内はその華やかな活躍とは裏腹に、自らを「貧家銭内」と嘆きながら、罪人となり生涯を終えた。エレキテルや火浣布の製作、『物類品隲』執筆など本草学への熱い思いを体現しながら、「山師」と誹られた源内。誰もが知っていそうで実は知られることの少なかった、学者としての実像に迫り、再評価を試みる。
東南アジア建築逍遙

東南アジア建築逍遙

★『東南アジア建築逍遥』(長谷川由紀夫/共著 後藤幸三/共著/鹿島出版会/2,940円)【→amazon
バナキュラーな民家のディテール、コロニアルの様式美、混沌とした街並みにあふれる、建築のマテリアル、人いきれ。歩き、感じ、発見する旅へ―。