『開化の浮世絵師清親』『ケータイ小説は文学か』『松本清張あらかると』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年6月あたり)。

開化の浮世絵師清親 (平凡社ライブラリー)

開化の浮世絵師清親 (平凡社ライブラリー)

★『開化の浮世絵師清親』(酒井忠康/著/平凡社/1,575円)【→amazon
清親は旧幕臣で、六尺二寸の大男であった。前半生は波乱にとみ、無頼の徒への仲間入りを含む数々のエピソードは興味深い。明治九年、絵師になった時はすでに三十歳。光線画「東京名所図」で一躍有名になるが、その期間は短く、以後作風は変化する。清親の人生と心模様が、しなやかな文体、新鮮な言葉で綴られる名作。第1回サントリー学芸賞受賞作。
ケータイ小説は文学か (ちくまプリマー新書)

ケータイ小説は文学か (ちくまプリマー新書)

★『ケータイ小説は文学か』(石原千秋/著/筑摩書房/714円)【→amazon
ケータイ小説を大胆にも文学として認め、その構造を徹底分析。小説の「読み」「書き」に起こる異変を解きあかしポスト=ポスト・モダンという新しい境地を見出す刺激的アプローチ。
松本清張あらかると (光文社知恵の森文庫)

松本清張あらかると (光文社知恵の森文庫)

★『松本清張あらかると』(阿刀田高/著/光文社/880円)【→amazon
アリバイ崩し、動機の追求、伏線の張り方、タイトルのつけ方…。熱烈なファンを自任する著者が、実作者としての視点から、創作の裏側とともに、数多くの名作を残した巨匠の「謎」を解き明かしていく。

読みたい本・次点。
『水族館へようこそ』(堀由紀子/著/神奈川新聞社/1,470円)
『クルスク航空戦 下』(ドミートリー・ハザーノフ/著 ヴィターリー・ゴルバーチ/著 小松徳仁/訳/大日本絵画/3,885円)
『失われた風景を求めて 災害と復興、そして景観』(鳴海邦碩/著 小浦久子/著/大阪大学出版会/1,890円)
『おもしろ日本史』(森田恭二/編著/和泉書院/1,575円)
『ネットジェネレーション バーチャル空間で』(加納 寛子 編集/至文堂/1,450円)
『昭和史疑』(山地悠一郎/著/叢文社/1,575円)
『天敵なんてこわくない 虫たちの生き残り戦略』(西田隆義/著/八坂書房/2,100円)
『江戸時代の彫刻』(田辺 三郎助 編集 国立文化財機構 監修/至文堂/1,850円)
『演戯の精神史 バロックからヌーヴェルヴァーグまで』(矢橋透/著/水声社/2,625円)
『懐風藻 日本的自然観はどのように成立したか』(辰巳正明/編/笠間書院/7,350円)
『最終弁論 歴史的裁判の勝訴を決めた説得術』(マイケル・S.リーフ/著 H.ミッチェル・コールドウェル/著 ベン・バイセル/著 藤沢邦子/訳/ランダムハウス講談社/998円)
『黒の機関 戦後、「特務機関」はいかに復活したか ドキュメント「闇の昭和史」』(森詠/著/祥伝社/650円)
『健康神話にだまされるな』(高田明和/[著]/角川書店/720円)
『教養のツボが線でつながるクラシック音楽と西洋美術』(中川右介/著/青春出版社/600円)
『巨大都市の危機と再生 ニューヨーク市財政の軌跡』(横田茂/著/有斐閣/2,730円)
『古書通例 中国文献学入門』(余嘉錫/著 古勝隆一/訳注 嘉瀬達男/訳注 内山直樹/訳注/平凡社/3,045円)
『折口信夫論』(松浦寿輝/著/筑摩書房/1,155円)
『「海洋国家」日本の戦後史』(宮城大蔵/著/筑摩書房/756円)
『旅館再生 老舗復活にかける人々の物語』(桐山秀樹/[著]/角川書店/720円)
『わたし、男子校出身です。』(椿姫彩菜/著/ポプラ社/1,260円)
『私の異常な愛情 不肖・宮嶋流戦争映画の正しい観方』(宮嶋茂樹/著/光文社/740円)