『日本近世の起源 戦国乱世から徳川の平和へ』『なぜか売れなかったぼくの愛しい歌』『笑いの女神たち コメディエンヌXファイル』

本日の読みたい本・おすすめ版(2008年6月あたり)。

★『日本近世の起源 戦国乱世から徳川の平和へ』(渡辺京二/著/洋泉社/1,890円)【→amazon
日本のルネサンスともいうべき可能性をはらんだ室町後期の社会的活力を、血の海におぼれさせて出現したのが反動的、専制的な織豊政権ひいては徳川国家であり、日本の近代への胎動は徳川体制の下で窒息させられたという説はなぜ人口に膾炙したのか?戦国史学、とりわけ網野史観が流布させた戦後左翼の自由礼賛・反権力思考による錯誤を笠松宏至、勝俣鎮夫、藤木久志らの1990年代の研究成果に依拠しつつ徹底的に批判する。西欧近代を民衆意識の最も根源から乗り越えようとする著者の真骨頂を伝える「渡辺史学」の達成点!本書において戦国から徳川初期に至る壮大な歴史の再現に立ち会えると同時に単なる日本中世論を超えた現在的問題に繋がっていることを再確認させる。★『なぜか売れなかったぼくの愛しい歌』(阿久悠/著/河出書房新社/714円)【→amazon
歌たちよ、時代を超えて永遠に…。作詞家として手掛けた歌五千余曲。数ある著者の歌の中で、大ヒットはしなかったものの、なぜか忘れがたい「愛しい歌」。そんな歌が誕生した時代背景や創作のエピソードを、慈愛に満ちたまなざしで綴る感動の五十篇。人生に深く寄り添う歌の数々。
笑いの女神たち コメディエンヌXファイル

笑いの女神たち コメディエンヌXファイル

★『笑いの女神たち コメディエンヌXファイル』(浜美雪/著/白夜書房/1,890円)【→amazon
コメディエンヌ・ライブの特等席にいるような幸せ感。渾身のコメディエンヌ評論集。

読みたい本・次点。
『台北歴史散歩 日本統治の足跡と近現代史を探る』(邸景一/文 荻野純一/文 柳木昭信/写真 伊東ひさし/写真/日経BP企画/2,100円)
『タヌキたちのびっくり東京生活 都市と野生動物の新しい共存』(宮本拓海/共著 しおやてるこ/共著 都市動物研究会/共著/技術評論社/1,659円)
『1日1鉄! Rail healing!』(中井精也/著/交通新聞社/1,500円)
『忘れがたき東京』(藤岡和賀夫/著 杉全泰/撮影/角川学芸出版角川出版企画センター/1,600円)
『「お尻」のエロチック雑学百科』(酒井春平/著/河出書房新社/630円)
『歌謡曲春夏秋冬 音楽と文楽』(阿久悠/著/河出書房新社/798円)
『徹底解剖!世界の最強戦闘車両』(/洋泉社/1,890円)
『東海道の創造力』(山本光正/著/臨川書店/2,730円)
『湯川秀樹とアインシュタイン 戦争と科学の世紀を生きた科学者の平和思想』(田中正/著/岩波書店/3,780円)
『船のしくみ 人類最古の交通機関「船」の歴史とそこに使われる技術』(新星出版社編集部/編/新星出版社/1,575円)
『古代の技術史 下・1』(フォーブス/[著] 平田寛/監訳 道家達将/監訳 大沼正則/監訳 栗原一郎/監訳 矢島文夫/監訳/朝倉書店/16,800円)
『演技の基礎のキソ』(藤崎周平/著/春日出版/1,890円)
『科学が進化する5つの条件』(市川惇信/著/岩波書店/1,260円)
『漢字のしくみ』(山本史也/著/ナツメ社/1,449円)
『ひとり呑み 大衆酒場の楽しみ』(浜田信郎/著/WAVE出版/1,470円)
『フランス・レジスタンス史』(J=F.ミュラシオル/著 福本直之/訳/白水社/1,103円)
『テロリズム 歴史・類型・対策法』(J=F.ゲイロー/著 D.セナ/著 私市正年/訳/白水社/1,103円)