『砂糖のイスラーム生活史』『ドングリの木はなぜイモムシ、ケムシだらけなのか?』『恐怖はこうして作られる』

本日の読みたい本・おすすめ版(2009年1月あたり)。

砂糖のイスラーム生活史

砂糖のイスラーム生活史

★『砂糖のイスラーム生活史』(佐藤次高/岩波書店/3,200円)【→amazon
現代人の食生活に欠かすことのできない、砂糖。砂糖きびを原料とするその製法は、後一世紀に北インドで始まり、その後、東西世界へと広まった。中東イスラーム世界からヨーロッパへと伝えられた砂糖が、のちに世界史を動かす一大商品になることは、あまりにもよく知られている。では、砂糖はイスラーム世界でいかに普及し、またいかなる役割を果たしたのだろうか。本書は、この重要な問いに答えるため、膨大なアラビア語史料を駆使して、砂糖きび栽培、砂糖生産と交易、政治権力の関与、医学・食との関わり、などを解明する。ひとつの“もの"を通してえがくイスラーム社会史であり、従来の「砂糖の世界史」に新局面をひらく貴重な実証研究である。★『ドングリの木はなぜイモムシ、ケムシだらけなのか?』(寺本憲之/(彦根)サンライズ出版/1,800円)【→amazon
どこのでもあるドングリの木とイモムシ、ケムシの昆虫と植物の進化をめぐる物語。
恐怖はこうして作られる (中経の文庫)

恐怖はこうして作られる (中経の文庫)

★『恐怖はこうして作られる』(藤ダリオ/中経出版/505円)【→amazon
近年海外でも高い評価を受け、脚光を浴びているJホラー。なぜ日本人が作るホラー映画は怖いのか、といった疑問から、製作現場での裏話、普通の映画とホラー映画の楽しみ方の違いなどをホラー映画の脚本家が一挙公開。

読みたい本・次点。
『漱石の漢詩を読む』(古井由吉/岩波書店/1,900円)
『道路をどうするか』(五十嵐敬喜;小川明雄/岩波書店/740円)
『森林と人間―ある都市近郊林の物語』(石城謙吉/岩波書店/700円)
『職人を生きる』(鮫島敦/岩波書店/780円)
『図説 パリ 名建築でめぐる旅』(中島智章/河出書房新社/1,800円)
『写真集 昭和の鉄道』(荒川好夫写真;芦原伸構成・文/講談社/2,400円)
『金正日の料理人―間近で見た独裁者の素顔』(藤本健二/扶桑社/743円)
『証言 沖縄戦の日本兵―六〇年の沈黙を超えて』(國森康弘/岩波書店/1,800円)
『博物館への挑戦―何がどこまでできたのか』(日高真吾;園田直子編集/(松戸)三好企画/2,600円)
『「學鐙」を読む―内田魯庵・幸田文・福原麟太郎ら』(紅野敏郎/雄松堂出版/10,000円)
『十坪の店の物語』(阿部照子/(福岡)西日本新聞社/1,238円)
『雲と芸術家たち』(岸野三惠子/(名古屋)愛知書房/1,600円)
『胡蝶奮戦―スターたちと過ごした日々』(高千穂ひづる著;藤井秀男編/エコール・セザム/1,800円)
『沖縄のおもしろ看板スター―信ちゃんのTheスライド・ショー』(津波信一/(那覇)ボーダーイング/1,400円)
『北アイルランドのプロテスタント―歴史・紛争・アイデンティティ』(松井清/彩流社/3,800円)
『ローマ亡き後の地中海世界〈上〉』(塩野七生/新潮社/3,000円)
『ブルートレイン―夢を運んで半世紀』(三宅俊彦/JTBパブリッシング/1,900円)
『散歩の学校』(赤瀬川原平/毎日新聞社/1,600円)
『日本の妖術師列伝』(中見利男/中経出版/571円)
『左利きの人々』(渡瀬けん/中経出版/505円)
『ささがねの蜘蛛―意味不明の枕詞・神話を解いてわかる古代人の思考法』(田中孝顕/幻冬舎/2,980円)
『みんなの大相撲―あなたの知らない力士たちのドスコイ生活』(田代良徳/ベストブック/1,300円)
『スタンダード・ジャズ・ガイドブック』(高木宏真;中山智広;村上智一;山崎英幸/中央アート出版社/1,800円)
『超克の思想』(岩本真一/水声社/3,500円)