『自由と平等の昭和史−一九三〇年代の日本政治』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
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自由と平等の昭和史 一九三〇年代の日本政治 (講談社選書メチエ)

自由と平等の昭和史 一九三〇年代の日本政治 (講談社選書メチエ)

★『自由と平等の昭和史−一九三〇年代の日本政治』(坂野潤治・編/講談社/1575円)【→amazon
第二次世界大戦前夜の一九三〇年代の日本では、軍ファシズム自由主義社会主義の三つ巴の中で大論争が行われていた。既成政党=民政党と政友会が掲げる「自由」「反軍反ファッショ」に、「経済的平等」を掲げて真っ向から挑んだ無産政党=社会大衆党。平和が担保する「自由主義」か、社会底辺層までも救い上げる「社会主義」か。「昭和デモクラシー」と名づけ得る、思想の対立相克。
 ★『ナショナリズムという迷宮−ラスプーチンかく語りき』(佐藤優魚住昭/朝日新聞出版/651円)【→amazon
国家とは何か。民族とは何か。宗教とは何か―。ナショナリズムファシズムなどの源流をたどりつつ、イデオロギー的対立がせり出した時代の思想的枠組みから、オウム真理教事件ライブドア事件など現代社会とのかかわりまで国内外の事象を語り尽くした。待望の文庫化。
 
「偉大なる将軍様」のつくり方

「偉大なる将軍様」のつくり方

★『「偉大なる将軍様」のつくり方−写真で読み解く金正日のメディア戦略と権力の行方』(辺映/草思社/1680円)【→amazon
誰よりも大きく写し、画面中央に置く専属カメラマンたちの涙ぐましい努力!韓国の若手記者が「1号写真(金父子の写真)」のイメージ操作を解析。人民統治の巧みな手法を明らかにした画期的な調査研究。