『悪名の棺笹川良一伝』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

悪名の棺―笹川良一伝

悪名の棺―笹川良一伝

★『悪名の棺笹川良一伝』(工藤美代子/幻冬舎/1785円)【→amazon
メザシを愛し、風呂の湯は桶の半分まで。贅沢を厭い、徹底した実利思考と天賦の才で財を成すも、福祉事業に邁進し残した財産は借金ばかり。家庭を顧みず、天下国家、世のために奔走。腹心の裏切り行為は素知らぬ顔でやり過ごし、悪くは“有名税”と笑って済ませた。仏壇には、関係した女の名が記された短冊を 70以上並べ、終生、色恋に執心した。日本の首領の知られざる素顔。書き下ろしノンフィクション。
 
絵で見る 明治の東京

絵で見る 明治の東京

★『絵で見る明治の東京』(穂積和夫・絵と文/草思社/2100円)【→amazon
江戸時代から明治維新を経て、急速に文明開化を進めた日本。巨大都市東京は江戸趣味と欧風文化が混在し、日々急激に変貌する空間だった。建築イラスト、都市イラストの第一人者が、160枚のイラストレーションで描きあげた幻影の都市、驚異の全貌。
 
追悼〈上〉

追悼〈上〉

★『追悼 上』(山口瞳/論創社/2730円)【→amazon
褒めるだけでは本当の追悼にならない。川端康成の死を哀惜し、山本周五郎の死に涙し、三島由紀夫の死に疑問を投げ、梶山季之の死を無念がり、向田邦子の死に言葉を失う。山口瞳が80人に捧げた追悼文を一挙集成。
 
追悼〈下〉

追悼〈下〉

★『追悼 下』(山口瞳/論創社/2730円)【→amazon
山口瞳が万感の思いをこめて文壇の戦友たちに捧げた追悼文精選集成一五四本。
 
パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い

パンとペン 社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い

★『パンとペン 社会主義者堺利彦と「売文社」の闘い』(黒岩比佐子/講談社/2520円)【→amazon
夏目漱石から松本清張まで多くの作家との意外な接点。日本初の編集プロダクションかつ翻訳会社を率いて「弾圧の時代」をユーモアと筆の力で生き抜く姿。社会主義運動家に文学から光をあてる画期的試み。
 
ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる

ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる

★『ベンジャミン・フランクリンアメリカ人になる』(ゴードン・S.ウッド/慶応義塾大学出版会/3780円)【→amazon
イギリス帝国に生まれ、ジェントルマンになり、帝国を愛したベンジャミン・フランクリン。その彼がなぜ、アメリカ建国の父となったのか。ピューリツァー賞、バンクロフト賞受賞の歴史家ゴードン・S・ウッドがフランクリンの実像を描く傑作評伝。