『マリリン・モンロ−』ほか

今日の読みたい本・おすすめ版。
1日5冊紹介(当分)。
 

マリリン・モンロー (岩波新書 黄版 (381))

マリリン・モンロー (岩波新書 黄版 (381))

★『マリリン・モンロ−』(亀井俊介/岩波書店/735円)【→amazon
あのとろけるような肉感的な表情で世界中の男たちを悩殺したモンローとは,セクシーな美人女優にすぎなかったのか.“重症のマリリン熱患者”を自認する著者がその不幸な生いたちに始まる生涯を追いながら,彼女の自由で知的で無垢な魂を浮かび上がらせ,「性の女神」を生んだアメリカの大衆文化,そして日本の「マリリン熱現象」を考える.
 
アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで (講談社選書メチエ)

アメリカ音楽史 ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで (講談社選書メチエ)

★『アメリ音楽史ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで−』(大和田俊之/講談社/1890円)【→amazon
ロック、ジャズ、ブルース、ファンク、ヒップホップ…音楽シーンの中心であり続けたそれらのサウンドは、十九世紀以来の、他者を擬装するという欲望のもとに奏でられ、語られてきた。アメリカ近現代における政治・社会・文化のダイナミズムのもとその“歴史”をとらえなおし、白人/黒人という枠組みをも乗り越えようとする、真摯にして挑戦的な論考。
 
小津ごのみ (ちくま文庫)

小津ごのみ (ちくま文庫)

★『小津ごのみ』(中野翠/筑摩書房/798円)【→amazon
小津映画には監督の美意識・趣味が溢れている。ファッション、インテリア、雑貨といった表層的なものから、俳優・女優の顔かたち、仕草や口調や会話の間にいたるまで。原節子三宅邦子笠智衆佐分利信東野英治郎斎藤達雄と名を連ねるとおのずと小津映画ムードが湧いてくる。映画評論家の見落としがちな、監督の好嫌の感情に注目した、画期的な小津論。
 ★『近代美術の巨匠たち』(高階秀爾/岩波書店/1134円)【→amazon
「光」を追求したモネ、不遇の天才セザンヌ、女性美を絵筆で讃えたルノワール…。印象派以降、エコール・ド・パリ派に至るまでの近代美術史に偉大な足跡を残した巨匠十三人の評伝集。画家たちの生い立ちや人柄、人生の栄光と悲哀、名作が誕生した背景などを、豊富なエピソードとともに生き生きと描く。
 
呉清源とその兄弟―呉家の百年 (岩波現代文庫)

呉清源とその兄弟―呉家の百年 (岩波現代文庫)

★『呉清源とその兄弟−呉家の百年−』(桐山桂一/岩波書店/1260円)【→amazon
不世出の大棋士呉清源は戦前に来日し、日中戦争に翻弄されながらも多くの名勝負を戦いぬき、囲碁界の第一人者となった。長兄呉浣は満州国官吏となり、終戦直後に台湾に渡り米国で生涯を終えた。次兄呉炎は抗日戦を戦い共産党に入党し教師になるが、政治闘争の嵐に巻き込まれる。呉家の三兄弟を通して日中百年を描くノンフィクション。