週刊女性2001年11月6日号 「独占激白“石原慎太郎都知事吠える!”」を全文掲載・2

今日は石原慎太郎の「ババァ」発言で問題になった、週刊女性のインタビュー記事の続きを掲載してみます。
↓前の掲載分は以下のところにあります
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20030716#p1
実は「ババァ」関連発言は、前回の引用部分でほぼ終わってますが、そこまでではまだ記事の半分にもなっていません。このあともインタビューはどんどん続いてます。


 ----滅亡を防ぐことは……。
「できませんね。だって日本の人口が減っても、アフリカ、インド、中共と、みんな爆発的に増えてるんだから。中共なんて、1家族で1人しか生んじゃいけないのに、みんな秘密に子供を生んで、罰金が払えないから隠してる。そんな戸籍のない子が6000万人いるんだよ、あの国には。
 そんなのが、日本に不法入国してる。しかも、戸籍がないんだから、帰るに帰れない。だから、日本で犯罪をするしかない」
このあたりは江藤隆美氏の、不法滞在の外国人に対する発言よりもすごいこといってます。中国じゃなくて「中共」だし。6000万の無戸籍の人がいるのなら、日本で泥棒や人殺しをしている人が100万人いてもおかしくはないとは思いますが…。

 ----こういう事態の中で、都知事として、何かをしようとしているんでしょうか。
「だから、私もリンゴの木を植える努力を虚しくも懸命にしているんです。だけど、もう結論は出ているわけよ。私が生きてる間には地球は滅びないだろうが、私の孫の孫くらいの代には滅びるだろうね。ただ、その前にいろんなことが起こるだろうな。とんでもない疫病が流行ったりとか。僕は強い霊感のある人を何人か知っているんだけど、そのうちの3人が不思議に同じことをいってたね。全国にとんでもない皮膚病が流行るって。あと20年か30年すると、それで一気に人口の3分の2ぐらい死ぬだろうって。それは炭疽菌(解説5)かもしれないが、防ぎきれるもんじゃない。今度のテロだって、生物化学テロなんかでも一時は防いで抑えても、結核菌と同じように、抗生物質に対する耐性が極端に強くなったりしてしまう。そういうせめぎあいが、これから続くんですね
まぁ、人間(人類)が滅亡しても地球は滅びないと思います。そこらへんの意識の違いが、文明に対する松井孝典氏との意見交換の場であらわれたんでしょうか。

 ----ところで都知事になってから初めての小説『僕は結婚しない』(文藝春秋)が刊行されました。本誌の読者にとっても、晩婚傾向にあるとはいえ、”結婚”というのは大きな関心事ですが。
「地球の滅亡が迫っているのに、子供に結婚しろったって、結婚して子供を生んだって、間に合わないんだよね(笑い)。もともっと、リンゴの木を植えなきゃ」
 ----なぜ”結婚”がタイトルにくる小説を?
人類は絶望的でも、しかし自分の息子がやっぱり心配だからね。なんで結婚しないんだろうかって。いやぁ、結婚はしたほうがいいよ。自分の存在の証を残さなきゃ。
 子供って、おもしろいよ。自分の可能性って、自分の人生で満たされるものじゃないじゃない。結婚して、子供つくれば何か残る。ところが、最近は結婚しないんだよね。
 やっぱり、結婚そのものがわずらわしいのかなぁ。結婚ってものを人間がなぜ考えだしたかっていうと、異性に対する執着と、種族を残すという動物としての本能があったからでしょ。けれども、その前提となる要件そのものが希薄になってきちゃったんだな。
 相手に対する執着ってのもいろんな形であるだろうけど、以前なら性愛ってのは相手に対する執着の行き着くところで、終点ではないけど重要なプロセスでしょう。だけど、性愛がこんなに氾濫しちゃうと、そういうもののために結婚がその前提として踏まえる必要がまったくなくなっちゃったんだな。それに、女性そのものが解放されることによって変わってきた。女は女なんだけど、人間としての自己主張を激しくするようになった。
ここらへんは都知事の女性観・結婚観が展開されていて、若い読み手には少し退屈というか、世代の違いがあらわれている部分に抵抗感を持つかもしれません。
しかしこのあと、実はやおいな人にもミステリーな人にもちょっと気に入るかもしれない、素敵なエピソードが。

 僕の一番下の子供で画家なんで、ニューヨークに行ったり来たりして、結婚してないのがいるんだ。そいつが”ニューヨークにいると、ニューヨークの男が結婚しないわけがわかるなぁ。みんなホモになるの、よくわかるよ”っていう。それで、わけを聞いたら、ニューヨークの女でちょっとできるやつは、気のきいた男に会うと、名刺を交換するようにすぐ寝るっていうんだよね。そして、相手を試してダメなら、別れて次を探す。
 また、変にアタマでっかちになってるやつもいて、そういう女に、勝手に男としての肉体的能力を比較されるのはかなわないってのもいる。互いの理解のために自分の本質的なものを感性で伝えるには女に対してよりも男のほうがずっと伝えやすいって、結局男同士で結びついちゃうんだな。レズはそれほどでもないけど、それでもホモが増えちゃった。
 私はね、江戸川乱歩さん(解説6)に生まれて初めてゲイバーに連れていかれたんだけど、怖くて、気持ち悪くてね。とにかく、気持ち悪いんだよ。その時、そのバーのママが乱歩さんに、”石原さんはダメよ”っていうんだ。乱歩さんは”ダメか、石原君は”だって。乱歩さんは自分の奥さんを連れてきていながら、美少年を膝の上に乗っけてキスなんかしていた。
 あのね、人間には純粋なヘテロってのが20%、純粋なホモってのが20%。あとの60%はリバーシブルで、何かきっかけがあったら両刀使いになっちゃうんだ。三島(由紀夫)さんもそうだし、乱歩さんもそう。ところが、純粋なヘテロと純粋なホモってのは一種の天敵みたいなもんで、敏感に感じ合うんだな。それで、私は幸か不幸か純粋なヘテロだから、ホモセクシャルとは相容れないんですよ。
 うちの子供がどうかは知らないが、少なくともホモじゃない。一丁前の女性の遍歴を眺めていて、なんで結婚しないんだっていうと、”俺は女は欲しいけど、結婚はしたくねぇ”なんてうそぶいている。こんなのを見ると、いったいこの先どうなるのかなぁと、親としては深刻に考えるわけですよ。まして、性愛ってことが解放されちゃうと、セックスが究極のことじゃなくて、いかに愉しむかというゲーム感覚を持っちゃったりするとねぇ……。
テキスト化していて、このあたりの部分が実は正直いって一番楽しかったです。江戸川乱歩氏の部分など、どうして太字で掲載しなかったのか、俺には不思議です。しかし石原慎太郎の息子は、上の二人はそれなりに名前が知られてますが、下にもまだ何人かいるみたいですね。
まだまだ続きます(次回で終了予定)。