放射性物質と催奇性&胎児への影響について再び

↓以下のコメント欄から
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/comment?date=20040426#c


# JetSet落語 『多分今までの中で一番詳しいサイト。http://www.geocities.co.jp/SweetHome-Brown/2111/s_index_x_p.html この件に関しては、草間朋子教授の文献がよく引用されているようです。』
ということで、
↓妊婦とレントゲン、CT
http://www.geocities.co.jp/SweetHome-Brown/2111/s_index_x_p.html

奇形は胎齢2〜8週(妊娠4〜12週に相当)の胎児が100mSvを超えて被爆すると発生する可能性がある。
うわ。これだと俺が2004年4月26日の日記(http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20040426#p2)で断言しちゃった「放射性物質と催奇性」については、必ずしも因果関係があるとは言い難いところがある」という記述については、全面的に改めないといけないみたいです(情報どうもありがとうございます、JetSet落語さん)。
ただ、100mSvの被爆というのは、数値的にはかなり大きいので、劣化ウラン弾による体内被爆α線被爆)にしても、それだけの被爆を妊婦のかたがしている可能性があるかどうか。俺の判断では、劣化ウラン弾で攻撃を受けた直後の、まわりの住民ならともかく、「現在もなお奇形児の発生率が高い」ということだと、放射線以外の何か別の原因がありそうです。反・劣化ウラン弾の人なら「劣化ウラン弾による化学的毒性」の影響でもいいとは思いますが…。
とりあえず「草間朋子教授の文献」に目を通してみないといけないみたいです。
以下のサイトも、なかなか面白いことが書いてありました。
↓国立病院・九州医療センター 放射線被ばくについて
http://www3.coara.or.jp/~kmc/html/radio/soudan.htm

放射線を受けてから、がんが発生するまでには長い時間がかかります。白血病で5〜10年、その他のがんで10〜生涯かかります。ですから放射線とがんの因果関係を求めるためには長い期間が必要ですので、未だ結論は出ていません
(太字は引用者=俺)
ええ〜!? ということで、太字部分に関してくわしいことを知っておられるかたはコメント欄に何か書いていただけるとありがたいです。
あと、「胎児と放射線」関係では、こんなのも。
放射線による健康影響Ⅱ
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/RAHealth2.htm

A君:さらに今回議論していないのですが、胎児のときに被曝したときに、晩発性の影響として白血病になる確率が高くなるか、ということにも一応の結果がでております。

B君:この検討で、有名な英国のスチュアートらの1958年に出した結果だが、そのため昔は「胎内被曝によって白血病の確率が高くなる」が常識だったのだが、その後、広島・長崎の解析結果がでて、原爆で胎内被曝した3000件の調査で白血病はでていない。そのため、現在では、「確率は変わらない」ということが結論になっている。

C先生:この件でも、一般的常識を形成しているのは、1950年代というかなり古い結果だということになる。

(太字は引用者=俺)
ええ〜!? 確かに今現在、反米・反核の運動のメインの人は「1950年代」の一般常識で止まっている人が多そうな気がしますが(俺もそうです)。足利尊氏の画像が、実はそうではない、みたいなレベルですか。
一方、反・劣化ウラン弾の人にはこんなこと言っている人も。
↓戦争の現実を取材して真実を伝える それが我々の責任だと思う
http://www.niigata.coop/carrot/back_no/0310g/niigata_jin/

 ----今年の3月、イラクに「人間の楯」として行かれたわけですが、なぜ危険とわかっている地域に?
杉本 2月中旬から下旬にかけて、イラク国際市民調査団に参加して劣化ウラン弾の被害について取材をしながら病院などをまわりました。前の湾岸戦争で使われた劣化ウラン放射線を浴びたお母さんの胎内で白血病を発症し生まれてくる子どもがたくさんいて、治療を受けているのです。でも経済制裁のもと、医薬品や医療機器が不足している、そんな現場を見てきたので、子ども達のそばにいてあげられたらという気持ちもありましたね。
(太字は引用者=俺)
ちょっとこの「新生児の白血病」に関しては、くわしいデータが調べてみたけど見当たりませんでした。興味を持ったので、少し調べてみたいところです。
ただ、「子供のガン」については、このようなことも言われてたりします。
↓胎児期被ばくによる影響 (09-02-03-07)
http://mext-atm.jst.go.jp/atomica/09020307_1.html

 出生前に何らかの理由で放射線被ばくをうけた子供のがんについて、これまでにいくつかの疫学的研究がなされている。古くはStewartらによる小児がんのOxford Surveyがあり、子宮内で診断用X線被ばくをうけた子供(15歳以下)のがんのリスクが高まることを示唆している。その後に行われたNew England Surveyにおいても同様な結果が得られており、相対リスクは白血病1.52、その他のがん1.27であった。しかし、胎児の被ばく線量は、5〜50mGyと低く、生物学的にはこの程度の線量による有意性を示すことは難しく、実際有意差がないというデータもいくつかある。胎内被ばくをうけた原爆被ばく生存者の40年以上の追跡データでは、がんによる死亡率は増加しているようだが、成人のがんのリスクが出生前被ばくによって増加するという結論には現時点ではまだ至っていない。
「胎児の被ばく線量」がもっと多い量でないと、有意差についてはわからない、ということらしいです。これもまた、どこかからもう少し使える資料を見つけて来たいところです。
どなたか、「劣化ウラン弾の胎児に対する影響」について、もう少しくわしいことが書いてありそうなテキストを知りませんか(画像中心の、見世物系サイトは堪忍してください)。
少しだけ調べた限りでは、胎児の催奇性や小児白血病の要因としては、化学物質(ダイオキシンとか枯木剤みたいなの)のほうが、放射性物質よりかなり重要らしいです。