「帝国主義」って何でしょう

↓undercooled
http://d.hatena.ne.jp/kanou/20040716


村上氏に『鹿と神様と聖セシリア』といふ短編があり、それは一九八一年の早稲田文学 六月号に収録されたといふことを、鹿と神様と聖セシリアを読んで知つた。それによると、「友人によってボツにされた小説の内容自体を小説にした、『引き出しの奥にしまいこまれて誰にも読まれる見込みのない小説の説明をする』というちょっと変わった短編」らしいのだが、それよりも私が興味を抱いたのは、「『僕』の妻が出てくるんですが、初めて彼女に会ったのが文学部の教室で、『ねえ、帝国主義っていったい何のことなの?』と聞いてきたのが最初の出会い」といふ一節で、これは村上ファンなら誰でもご存知のやうに、氏と氏の奧さんの本当の出会ひであつて、それは『村上朝日堂』(新潮文庫)に所収されてゐる「男にとって"早い結婚"はソンかトクか」の安西水丸氏との対談で本人が語つてゐるのです。
あなたは「帝国主義」という言葉を知っていますか? 「皇帝」がいないのにアメリカなどを「帝国主義の国」というのは変だと思ってたんですが(リアル厨房時代)、その語源となっている「ローマ帝国」の皇帝は、別に出自や世襲でなっているわけでもなく、さらには絶対権力者でもなかったりするわけで(末期)、国の統治形式として、中国とか日本とかの「帝」的概念とは異なる様子。
なんか邪悪な主義みたいに解釈されがちですが、やはり『スター・ウォーズ』のイメージがあるんでしょうか。第三帝国とか。