日本のマスコミは読者のニーズを考えている、という話

↓俺のダイアリーのコメントから
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/comment?date=20041111#c
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↓論理の嫌いな日本人(3) 武器なきマスコミの彷徨(マーケットの馬車馬)
http://workhorse.cocolog-nifty.com/blog/2004/10/3_.html

しかし、実のところ筆者は日本の新聞を読んでいて傲慢だと感じたことはない。日本の番組から強烈に感じるのは、徹底した顧客視点だ。これはマスコミに限った話ではないが、日本の消費者は世界一厳しい。だからこそ、製造業も、サービス業も、競争原理にさらされている企業は徹底的に顧客のニーズを洗い、顧客自身も自覚していないニーズを掘り起こしてビジネスを拡大していく。そうやって日本の企業は高い競争力を手に入れた。

近年、マスコミ批判がずいぶん盛り上がっている。曰く、「朝日新聞は世論を勝手に誘導しようとしている」などなど。しかし、この手の批判の多くも上で書いた「社会の木鐸」の幻想に踊らされてはいないだろうか。マスコミは社会を啓蒙する意思と能力がある、という前提があるから、このような批判が成立する。

W杯あたりから、新聞と読者の好みが乖離して新聞叩きが始まったのは、単に彼らの世論を読むアンテナの感度が鈍ったからなのではないか。読者・視聴者がマスコミを批判するのは、マスコミが真実を伝えないからではなく、自分たちの見たいものをマスコミが提供してくれない苛立ちがあるからだ。消費者としては当然のクレームだ。

(太字は元テキスト者による)
読者・視聴者がマスコミを批判するのは、マスコミが真実を伝えないからではなく、自分たちの見たいものをマスコミが提供してくれない苛立ちがあるからだ」というのは面白い視点だと思いました。しかし「自分たちの見たいもの」は、実は中国・韓国批判ではなくて「大手マスコミ批判」のような気も。中国・韓国に対して批判的な「SAPIO」とか「正論」も、そんなに雑誌的にはそれで伸びてるわけでもないです。