「人権」に関しての日弁連のサイトの資料に少し呆れる

↓これは以下の日記の続きです
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050307#p1
少し「日弁連」と「政府」の意見の相違、というかモノの考えかたに思うものがあったので、日弁連のサイトを覗いてみたりしました。
日弁連ホームページ
↓たとえば、「国際人権」に関しては、こちらのほうに資料があるんですが、
国際人権についての情報・資料一覧
ここでは国連の委員会と日本国政府の、意見やりとりをした文書があるんですが、日本政府の側のテキストが一切紹介されていません。俺の認識としては、司法関係の人は双方の言い分を十分に聞き、事実関係を確認した上で判断する人たち、というイメージがあるんですが、被害者側の言い分しか聞いてない(「別に俺は何もしていないよ、冤罪だよ」と言っている人の意見を聞かない)人たちみたいですね。あー、弁護士が所属する会だからしかたないですか。でも冤罪は勘弁して欲しい、というのは、気持ちとしては猛烈にあります。
まぁ、こういった組織に所属し、そういった組織の情報を利用している小倉秀夫弁護士みたいな人は、情報が偏ってしまうのも無理はありません(これは小倉秀夫さんに対する批判ではなく、日弁連に対する批判です)。
たとえば、先日言った(http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050307#p1)「人種差別撤廃委員会の見解に対し、政府はちゃんと反論してるから問題ない」なんて情報は、日弁連の「国際人権についての情報・資料一覧」を見てもわかりません。掲載されてないからです。
↓それ以外にもたとえば、こんなのですが、
自由権規約 (報告書審査1998年)

委員会は、1998年10月28日及び29日に開催された第1714回から第1717回会合(CCPR/SR/1714-1717)において日本政府の第4回報告(CCPR/C/115/Add.3 and Corr.1)を検討し、1998年11月5日に開催された第1726回及び第1727回会合(CCPR/C/SR.1726-1727)において以下の最終見解を採択した。

(太字は引用者=俺)
「日本政府の第4回報告」を見なければ、その「最終見解」が、「報告」のどの部分について、どう評価したり問題あると思ったりしたのか、皆目検討がつかないですね。
↓日本政府の報告は以下のところにあります。
市民的及び政治的権利に関する国際規約第40条1(b)に基づく第4回報告(仮訳)
まず、これに目を通して(被告?の言い分を聞いて)おかないと、原告?の申し立てもチンプンカンプンだと思うんですが。これではなんか、日弁連の人たちは、「人権」に関する「国連」の意見を、政府に対する批判材料としてのみ提供しているだけのような気がしてきてしまいます。
補足しますと、この1998年の「自由権(人権)」規約報告書審査に対して、日本政府は未だ回答をしていないようで、それは少し問題があると思います。「最終」だから、特に再回答をする必要・義務はない(言われたことを考慮し、実際の法律に反映させる)という意味なんでしょうか。
あと、前の日記でも少し述べました(http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050307#p1)「多民族・多文化の共生する社会の構築と外国人・民族的少数者の人権基本法の制定を求める宣言」ですが
http://www.nichibenren.or.jp/jp/katsudo/sytyou/jinken/00/2004_5.html

また、戦後補償と謝罪の問題をはじめとする過去の植民地支配やその後の植民地出身者の日本国籍の一方的喪失等に伴う様々な問題が早急に解決されなければならない。当連合会は、過去の人権擁護大会においても「戦争における人権侵害の回復を求める宣言」(1993年)、「戦後50年・平和と人権に関する宣言」(1995年)を通じてこの問題の早期解決を求めてきたところであるが、現在に至ってもなお植民地支配の問題は清算されておらず、一刻も早い解決をここに改めて求めるものである。

ここらへんの、今の時代的には抵抗感がある(あるいは、政府の考えとは少し異なっているように思える)、はっきり言ってかなり韓国籍朝鮮籍を持つ在日の人たち寄りのテキストが入っている「宣言」などを見ると、日本国籍を持たない弁護士の人たちの、日弁連への所属率が気になるところです。
↓こんなテキストがあったりしましたが、
外国人の司法修習生採用-国際主義へ、さらに歩を進めよ-
「外国人の司法修習生採用」は、1970年代後半からのことでしょうか。弁護士資格を、国籍とは関係なく取れるようになったのはいつごろからで、司法修習生における非・日本国籍の人の割合がどれだけで、それは増えているのか減っているのか、少し興味を持ちました。
あまり日本国籍でない人の話について言及していると、嫌なコメントスクラム・トラバスクラムを食らいそうですが(というか前に食らったことがあったので)、その場合はこのテキスト、少し直すかもしれません。また、人種的偏見を「だから○○人は…」みたいな形であおる方向のテキストと誤読されるのは嫌いなので補足しますと、日本政府も、韓国・北朝鮮国籍を持つ人も、それぞれの立場やモノの考えかたがあり、現在は韓国・北朝鮮国籍を持つ人にはあまり有利ではない状況にはあるが、別にそれが批判・攻撃の対象となる条件を満たしているとは思わないという一文を添付しておきます。
具体的なサイトの名を挙げるのは申し訳ありませんが、特に→おふらいんver2←の人と、→電脳遊星D←の人には、念入りに、そこらへん検討の上でコメントよろしく、ということで。公開されたテキストに、どのようなコメントをつけて紹介しようと、それは紹介者の自由だと原則的には思ってますが、俺の日記が「嫌韓」「嫌中」系のものだと、クリッピング系サイトから来た人に思われるのは本意ではありません。これ、プロフィールに明記しておいたほうがいいかな。


↓これは以下の日記に続きます
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050311#p2