BSEと「きっこの日記(ブログ)」について

これは以下の日記の続きです。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20060212#p1
 
このようなコメントを、以下のところでいただいたのでご紹介。
http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/comment?date=20060212#c

# bear 『「酒とアザラシと怠惰な日々。」さんが、BSEに関して非常に整理された情報を発信中です。なんでこちらで紹介したかと言うと、きっこの日記に対する検証も行っていたからです。
http://d.hatena.ne.jp/mittyu/20060117/p2
http://d.hatena.ne.jp/mittyu/20060206/p3
http://d.hatena.ne.jp/mittyu/20060210/p2
http://d.hatena.ne.jp/mittyu/20060213/p1

酒とアザラシと怠惰な日々。 - きっこのブログの揚げ足取り。

問題はアメリカが正確な情報を提示してない場合のことで、本当にこの問題を解決したいなら、普通ならこっちに話を向けるべきです。実際のとこ、日本向け輸出に関しては徹底が遅れているようですし。
しかし、それではなくて中川さん批判に持っていくとこが鼻につきます。
政府批判したいからこの問題に乗っかってるような。

あと、これも面白かったです。
[きっこのブログ:狂牛病界の内河健]への突っ込み。

さて、本文中での一番大きい間違いはここです。

まあ、こんなペテン師なんかにツッコミを入れても時間のムダなので、あたしは事実のみを書くけどアメリカのイエール大学の神経病理学、外科部門の主任、ローラ・マヌリディス教授のチームの研究では、アルツハイマー症で死亡した患者46人の解剖検査を行なったところ、そのうちの6人はアルツハイマー症じゃなくて、狂牛病だったってことが判明した。また、ピッツバーグ大学が、老年性痴呆症で死亡した患者55人の解剖検査を行なったところ、そのうちの3人は老年性痴呆症じゃなくて、狂牛病だったってことが判明した。つまり、この症例から判断すると、今までアルツハイマー症だと思われてた患者のうちの約13%、老年性痴呆症だと思われてた患者のうちの約5%は、実は狂牛病に感染し、発病して、死亡してたってワケだ。

えっと、この部分なんですけど、この「46人中6人」ってのは散発型のCJD(sCJD)なんですよ。
これは100万人の1人の割合で宿命的に起こっちゃう病気で、BSE感染である変異型CJD(vCJD)とは異なるものです。
つまり、「狂牛病だった」って書いてあるのは完全に間違いです。
sCJDは歳をとってから起こることが多いので、症状だけ見てたらアルツハイマー症と勘違いされることがけっこうあったってくらいのもんです。
しかも、「判明した」なんて書いてありますけど、この研究がされたのって1989年なんですよね…。もしも当時このレベルで感染してたとしたら、今はもっと摘発されてると思います。

(太字は引用者=俺)
BSEに関しては、一時資料とかの研究モノもあるので、少し調べてみたいとは思いますが、あまり時間が取れそうにありませんです。